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これも方言か!通じなくてはじめて方言だと気づいた「北海道弁」12選

北海道には、道民が無自覚に使っている方言が数多くあります。道外の人に「それなんて意味?」と質問されて、「これは方言だったんだ」と気づくこともしばしば……。

今回は、道外で通じなくてはじめて方言と気づいた、道民にはなじみ深い方言をご紹介します。

1:いずい

道民が使っている、「いずい」。みなさん、意味がわかりますか? この謎めいた「いずい」の意味とは……

A:都合が悪い、状態が良くない

「いずい」とは、「都合が悪い」、「状態が良くない」といった意味なんです! ほかにも「何となく変だな」とか、違和感があるとき、モヤモヤしたときなどに使います。意味の広がりが大きいタイプの方言です。

【もっと詳しく】【北海道弁講座】道外の皆さんがわかったら脱帽です「いずい」ってどういう意味?(2020年12月14日掲載)

2:わや

大阪でも北海道でも耳にする、「わや」。どうやら北海道以外の場所でも広く使われているようです。何となくニュアンスは想像つきますが、「意味は?」と問われると自信がない、この「わや」。かなり広いシチュエーションで使えるのではないでしょうか。果たして「わや」の意味とは……

A:滅茶苦茶、手をつけられない(どうしようもない状態のときに使う)

ここに挙げた意味はあくまで一例にすぎません。「ヤバい」と同じく広く使える、知っていると非常に便利な言葉です。

【もっと詳しく】【北海道弁クイズ】これって方言だったの?一度使うとやめられない「わや」(2021年1月1日掲載) 

3:ごみを投げる

北海道でごみといえば……「ごみを投げる」が有名ですね。北海道では、幼児からお年寄りまで違和感なく「ちょっとこのごみ投げといて〜」なんて日常的に口にしています。この「投げる」とはどういうことなのでしょうか……

A:捨てること

もちろんこの「投げる」は、ポイっと放り投げることではなく、捨てること。テレビ番組やSNSなどを通して「投げるってどこに?」「はじめて耳にして驚いた!」というエピソードが取り上げられることも多く、今では面白い方言として割とメジャーになりました。

【もっと詳しく】【わかったら道民】北海道独特の呼び名「ごみを捨てる場所」をなんて呼ぶ?(2020年12月11日掲載) 

4:~さる

「あ、間違えて押しちゃった!」「手が滑って書いちゃった!」そんなうっかり経験はありませんか? そんなシーンで道民が幅広く使っている「~さる」。標準語にした方がいいのではと思うほど、カジュアルに使える便利な表現ですよ。「~さる」とはどんな意味なのでしょうか……

A:自分の小さなミスの結果何かが起きてしまったが、自然発生的であることを強調する

どういうことかというと、たとえばリモコンのボタンを間違えて押してしまったとき。「押しちゃった」だと「自分がやった」という責任が感じられますが、「押ささった」だと自然発生的に聞こえますよね。「押そうと思って押したわけではない」という気持ちを弁解できます!

【もっと詳しく】これは標準語にしたほうが便利っしょ!使える北海道弁「~さる」(2021年1月6日掲載)

5:うるかす

道産子なら当たり前のように使っていて、方言であることに驚いてしまうかもしれない、「うるかす」。とっても便利な表現です。北海道や東北などの米どころでよく使われているのを耳にしますが……これがヒントだったりします。果たして「うるかす」の意味とは……

A:水につけておく、水を含ませる

「米うるかしといて(意味:米を水につけておいて)」「食べ終わったらお茶碗うるかしといてよ(意味:食べ終わったらお茶碗水につけといてよ)」などと使います。多少表現が違うにしても、「水気を含ませる」、「水に浸す」など核となる意味は変わりません。米がヒント、というのも納得してもらえたでしょうか?

【もっと詳しく】【北海道弁講座】日常生活で大助かり!標準語でもいいくらい便利な「うるかす」(2021年1月11日掲載)

6:ばくる

道民がよく使うため標準語だと思われがちな、「ばくる」。実は、方言なんです! ヒントは、カードゲームをするときに、よく使う言葉。さて、「ばくる」の意味とは何でしょうか……

A:交換する

ばくるの意味は「交換する」です。自分のものと相手のものを交換するときに使います!

そのため、「車のタイヤをばくる」「新しい電球にばくる」というように、部品を交換するというような意味では、めったに使用しません。

【もっと詳しく】【北海道弁クイズ】これって方言だったの?子ども時代によく使っていた「ばくる」(2021年1月17日掲載) 

7:つっぺ

「鼻血が出たらつっぺしなさい」。道民の方なら誰もが言われたことがあるのでは。この「つっぺ」、北海道だけではなく、ほかの地域でも使われているそう。あなたは、鼻血が出たら何をしますか? 果たしてこの「つっぺ」の意味とは……

A:栓(物体の出入りを防ぐために用いるもの)

「つっぺ」とは「栓(物体の出入りを防ぐために使うもの)」を指します。たとえば、鼻血が出たときに使うティッシュやビール瓶の栓、耳栓など。これらをつけることを「つっぺする」(もしくは「つっぺかる」)と言います。

【もっと詳しく】【北海道弁講座】子どものころに叩き込まれた言葉、鼻血が出たらまず「つっぺ」(2021年2月16日掲載) 

8:てんをきる

道民はトランプや花札をするとき「てんきっといて」という言葉をよく使います。道外の方がいるときに使うと、「どういう意味?」と言われがちな、この「てんをきる」。一体どんな意味なのでしょうか?

A:トランプや花札を混ぜる、きる

「トランプや花札を混ぜる・きる」という意味の北海道弁です。「てんきる」「てんきって」などということもありますよ。

【もっと詳しく】これ、なんて言う?トランプをするときに方言だと気づかずに使っている北海道弁(2021年3月7日掲載) 

9:まかす

「まかす」という北海道弁を知っていますか? 「負かす」でもなければ、「任す」でもありません。そんな「まかす」の意味とは何でしょう?

A:こぼす、ひっくり返す

「まかす」は、「水や飲み物をこぼす、ひっくり返してしまう」という意味の方言です。漢字で書くと「撒かす」で、「撒き散らす」という意味に当たります。

北海道生まれ北海道育ちでもこの言葉を知らないという方も。年齢や地域によって使用状況は異なるのかもしれません。

【もっと詳しく】【北海道弁講座】あ~やっちゃった!不注意にはっとする方言「まかす」(2021年2月14日掲載)

10:ちょっきし

道産子なら、会計や割り勘のときに、「ちょっきしあるよ~」と声かけしたことがあるのではないでしょうか? でも、実はこの「ちょっきし」、北海道の方言のようです。道産子が使う、この「ちょっきし」の意味とは一体何でしょうか?

A:ちょうど、きりがいい、過不足がない

「ちょっきし」と言う人も多いですが、正しくは「ちょっきり」。主に話し言葉で使われます。SNSなどで気軽に書くときにも用いられる言葉です。標準語では「ぴったり」や「きっかり」といった言い方をします。

【もっと詳しく】これが方言って本当!? ぴったりな方言「ちょっきし」【北海道弁講座】(2021年4月19日掲載)

11:ぼっこ

北海道出身の人が無自覚に使っている、「ぼっこ」という言葉。一体何を表しているのでしょうか?

A:(比較的短めな)棒

「ぼっこ」とは、北海道弁のひとつで、“(比較的短めな)棒”という意味を持ちます。なので、“木の棒”なら「木のぼっこ」というような言い方をすることが多いです。

【もっと詳しく】方言だと気がつかず使いがち!北海道民が言う「ぼっこ」の意味とは(2021年5月8日掲載)

12:よしかかる

「よしかかる」はよく使われる北海道弁なので、ぜひ意味とセットで覚えてほしい方言の1つ。道産子が方言と気づかずに使うほど、頻出です(笑) この「よしかかる」の意味とは……

A:寄りかかる

正解は、「寄りかかる」でした! 道産子は、しょっちゅう「よしかかる」を使います。また、「よっかかる」ということもありますね。

【もっと詳しく】これが方言とは信じられない!標準語だと思って使いがちな北海道弁「よしかかる」(2021年6月20日掲載) 

 

今回は、道民になじみの深い方言をご紹介しました。

このほかにもたくさんの方言や訛りがありますよ! 興味を持った方は、ぜひ調べてみて下さい。

※こちらの記事は北海道Likersの過去掲載記事をもとに作成しています。

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