ただの本屋じゃなかった…!北海道が誇るでっかい書店「コーチャンフォー」の秘密
なんでもある空間。現実世界でお目にかかることは稀ですが、北の大地にはそう呼ぶにふさわしい書店があります。その名も『コーチャンフォー』。とにかく広いことで名を馳せるあの大型書店です。
でも、意外と知らないことも多いのでは? 今回は、道内に9店舗を構える『コーチャンフォー』(うち3店舗は『リラィアブルブックス』)をご紹介!
「コーチャンフォー」のはじまり
「株式会社リラィアブル」が運営する『コーチャンフォー』は全国最大規模の大型複合店。広い空間にこだわり、郊外に店舗を構えています。
1997年に札幌市清田区にできた『コーチャンフォー美しが丘店』が、記念すべき第1号店。本社は釧路市にありますが、1号店は札幌市内なんです!
『美しが丘店』ののち、札幌市に3店舗、旭川市、釧路市、北見市と北海道内で店舗を増やしていきました。2014年には東京の稲城市にも『コーチャンフォー若葉台店』がオープンしています。現在東京にいる筆者ですが、都内にもあるとは知りませんでした。
「コーチャンフォー」のデカさの秘密
『コーチャンフォー』といえば、なんといっても国内随一の圧倒的な広さと在庫量がその特徴です。たとえば『コーチャンフォー新川通り店』(上記写真)には小説、児童書、コミックはもちろん、学習参考書や専門書まで合計100万冊近くの在庫があるそう! さらに文具コーナーも約20万アイテムが常時並んでいます。
昨年ブームになった『鬼滅の刃』が1店舗で40万冊以上売れたとの実績も(23巻合計)。恐るべし。
複合店としての強みも生かし、流行っているコミックや小説をキャラクター文具や映像商材などに連動させることで、店舗内をゆっくり見て回って楽しめる売り場となっています。
でも、いったいどうしてこんなに広い店舗なのでしょうか? 取材したところ、このようなお答えをいただきました。
釧路市で創業し、札幌に店舗を構える際に広さ・在庫・サービス・接客全て日本一の書店を作ろうということでコーチャンフォーは誕生しました。
なるほど。すべてにおいて日本一を目指し、そこにこだわった結果なのですね。
広さに目がいきがちですが、お言葉通り、接客にも力を入れており、2020年からは接客コンクールを実施しているそうです。
ほかの書店にはない特徴
とはいえ、ワンフロアにこだわらないのであれば、大型書店や接客に力を入れている書店はほかにもあるはず。いったい何が人々を惹きつける理由なのでしょうか? 『コーチャンフォー』にしかない特徴を探ってみました。
すると、見つかりました。そのひとつが、2017年からスタートした食品事業、『コーチャンフォーマルシェ』です。高品質な「成城石井」の商品や輸入食品はもちろん、北海道の隠れた食品にスポットを当てて、地元農家さんやレストランと共同開発したオリジナルドレッシングやジュースなどを売っているのです!
もはや書店の域を超えています!
最後に、今回の取材で「今一番北海道民に売りたい本」をお聞きしました。
馳星周『神の涙』(実業之日本社)
2020年『少年と犬』で直木賞を受賞した馳星周さんの作品です。木彫り作家のアイヌ民族と孫娘の不器用な愛情が美しく、北海道の雄大な景色が感じられる作品です。物語中にコーチャンフォーが出てきます。
あなたもぜひ『コーチャンフォー』を肌で感じてみてください。
<店舗情報>
■店舗数:10店舗(コーチャンフォー7店舗、リラィアブルブックス3店舗)
※店舗詳細は以下のURL先を参照
コーチャンフォーグループ店舗一覧<会社情報>
■会社名:株式会社リラィアブル
■住所:北海道釧路市春採5-16-17(本社)
■電話番号:0154-46-8000(代表)
■公式HP:https://www.reliable-group.jp/company.html
【画像】株式会社リラィアブル