新千歳空港

本当に「新」なのか?気になったから新千歳空港の歴史を調べてみたら…

2021.06.20

25年ほど前のとある旅番組を見ていたときのこと。番組のスタッフがロケの行程を説明するときに、次のようなことを言っていました。

「我々これから、千歳空港に向かいまして……」

はて、『千歳空港』?昔だから名前が違うのだろうか?……そういえば、『新千歳空港』っていつ頃できたんだろう……。と、気になったので調べてみました。『新千歳空港』の“新”、本当に“新”なんでしょうか?

「新千歳空港」の歴史

調べてみたところ、どうやら『新千歳空港』が開港したのは1988年のこと。名前は新しそうですが、すでにおよそ35年も今の名前が使われているようです。

その間に、北海道内・北海道外・海外、さまざまな場所へ就航数を増やし、ターミナルビルも新しくなりました。2015年には旅客数が年間2,000万人、国際線の旅客数も年間200万人を超えるなど日本国内でもとくに大規模な空港になり、現在は全国でも羽田・成田・福岡に次ぐ4番目の乗降客数を誇る規模になりました。

……では、『新千歳空港』が開港した1988年以前はどうだったのでしょう?

「新千歳空港」になる前の話

結論からいうと、『千歳空港』はありました。それも戦前からで、1934年に『千歳飛行場』として竣工、1936年から飛行場として使われ始めました。その後、世界大戦にともない航空隊が設立され、終戦の際に米軍へ接収、民間航空は1951年まで休止し、飛行場の日本への全面返還がなされたのは1959年のことでした。

『千歳空港』という名前になったのは、1963年のこと。ターミナルビルの完成と同時に“空港”となったようです。

その後、1988年の『新千歳空港』開港までに、東京・名古屋・小松・大阪などの主要都市や、稚内や中標津などの北海道の各地域、さらにはホノルルやグアムへの便も就航し、また『千歳空港駅』も誕生するなど、この段階で相応の規模の空港であったことがうかがえます。

つまり『新千歳空港』は、本当に“新”千歳空港だったのです。

新千歳空港の「今」

先に書いたとおり、『新千歳空港』はその歴史のなかでターミナルビルが新しくなっており、“空港”だけではない魅力も出てきました。

多くの飲食店があるのももちろんですが、映画館や温泉などの施設もあり、ここまでくると、飛行機に乗る用事がなくても空港に行きたいくらいです。

 

『新千歳空港』の歴史をご紹介しましたが、冒頭の旅番組のスタッフは、昔の呼び方が残っていたから『千歳空港』という言い方をしたのかもしれませんね。

コロナ禍が収まったときにはぜひ一度お越しください。多くの魅力が詰まった空港が、あなたをお待ちしています!

【参考】
千歳空港年表-空港で過ごす / 新千歳空港ターミナルビル
全国空港概要 / OOH AIRPORT MEDIA
お知らせ-新千歳空港シアター / 新千歳空港ターミナルビル
くつろぐ-空港で過ごす / 新千歳空港ターミナルビル
食べる-空港で過ごす / 新千歳空港ターミナルビル

【画像】KAZE、HAPPY SMILE / PIXTA(ピクスタ)

千歳ってどんなところ?
#千歳グルメ #新千歳空港