今できることを全力で。OMO7旭川が「旭山動物園」休園延長のピンチに“特別プログラム”を実施した舞台裏

旭川観光の目玉である『旭川市旭山動物園』。その夏期開園を心待ちにしていた多くの旅行者が落胆するなか、いち早く動いたのが『OMO7旭川(おも) by 星野リゾート』でした。

2026年4月29日(水)から5月10日(日)までの期間で緊急開催された“動物の魅力を再発見する特別プログラム”。その裏側には、単なるホテルのサービスを超えた、動物園への強いリスペクトとお客様への熱い想いがありました。

今回は、本企画の陣頭指揮を執った『OMO7旭川 (おも) by 星野リゾート』の総支配人・照井太陽さんに、企画誕生の背景や現場のリアルな声をお伺いしました。

きっかけは園長からの電話。「今、私たちができる全力」で動物園を応援したい

休園延期が発表されてから本企画のリリースまで非常に短期間でしたが、どのような経緯でスタートしたのでしょうか?

実は4月27日(月)に、旭山動物園の園長から休園延長のお電話をいただいたんです。 私たちは動物園や園長を応援したいと強く思いました。そこで社内に号令をかけ、「今、私たちができることはなんだ?」と緊急会議を行い、即実行に移したのがこの企画です。スタッフ全員が、とにかく今私たちができることを、全力で取り組みました。

動物たちに会えない時間もワクワクを。全力を注いだ「5つの特別プログラム」

「楽しみにしていたお客様の期待を損なうことなく、開園を待つ時間も価値ある体験にしたい」という想いから、今回は5つの特別プログラムが展開されました。

(1)「旭山動物園講座」を1日3回に拡大

画像:OMO7旭川 (おも) by 星野リゾート

通常は毎日20時にのみ開催している人気の旭山動物園講座を、10時・19時・20時の1日3回に拡大。旭山動物園を愛する“OMOレンジャー”が、『シロクマの話しかしない、旭山動物園講座』『お鼻見の話をする!?旭山動物園講座』『白い動物の話しかしない、旭山動物園講座』など各回異なるマニアックなテーマで魅力を語ります。

(2)ワクワクが詰まった「旭山動物園コーナー」

画像:OMO7旭川 (おも) by 星野リゾート

エントランスではたくさんの動物のぬいぐるみがお出迎え。特設スペースには手描き看板が飾られ、園内でしか手に入らないお菓子なども特別販売されています。

(3)新客室「アザラシルーム」の先行公開

画像:OMO7旭川 (おも) by 星野リゾート

3月に誕生したアザラシの赤ちゃんにちなみ、随所にアザラシのモチーフが散りばめられた新コンセプトルーム(2部屋限定)が先行公開。

(4)4種の「動物モンブラン」と新登場「アザラシパフェ」

エゾシカモンブラン(左上から時計回りに)・シロクマモンブラン・ペンギンモンブラン・エゾヒグマモンブラン
画像:OMO7旭川 (おも) by 星野リゾート

通常は季節ごとに1種類ずつ提供している動物モチーフのモンブラン(エゾシカ、シロクマ、エゾヒグマ、ペンギン)を一挙に同時販売。

画像:OMO7旭川 (おも) by 星野リゾート

さらに新メニューとして愛らしい『アザラシパフェ』も登場。

(5)「スペシャル動画」の上映と「ARどうぶつえん」

写真:旭山動物園

館内にある『OMOカフェ&バル』の大型スクリーンで動物たちの映像を上映。

画像:OMO7旭川 (おも) by 星野リゾート

さらにスマートフォンをかざすと館内に動物が現れる『ARどうぶつえん』で、デジタル体験でも気分を盛り上げてくれます。

妥協なき「アザラシルーム」誕生秘話と、無償アップグレードのサプライズ

非常に多岐にわたるプログラム(旭山動物園講座の拡大、モンブラン4種同時販売など)を実施されましたが、準備において最も苦労された点はどこですか?

一番大変だったのは、3月に誕生したアザラシの赤ちゃんにちなんだ新コンセプトルーム『アザラシルーム』の準備です。以前から構想はあったものの、このタイミングで急遽備品を揃え、ベッドボードの大きなアザラシパネルなどを発注しました。中途半端なクオリティにはしたくなかったので、1〜2日で1つの部屋を作り上げるのは相当な覚悟と労力を要しましたね。

アザラシルーム
画像:OMO7旭川 (おも) by 星野リゾート

短期間での実現は本当に素晴らしいです。実際にアザラシルームに宿泊されたお客様はいらっしゃるのでしょうか?

実はゴールデンウィーク中はすでに満室でしたので、通常のスタンダードルームでご予約いただいていたお子様連れのご家族に、チェックインの際「こんなお部屋がありますよ」と無償でアップグレードのご案内をさせていただきました。サプライズということもあり、お子様はもちろん、ご家族皆さまのテンションが上がり、大変喜んでいただけました。

旭山動物園との強い絆。事後承諾で実現した「手書き看板」の展示

2018年の開業以来、旭山動物園とは深く連携されてきましたが、今回の企画における動物園側とのやり取りはいかがでしたか?

本当に感謝しかありません。休園の連絡を受けた翌日の28日(火)には動物園に伺い、冬まで実際に使っていた手書き看板をお借りしたり、普段なら煩雑な手続きが必要な動画や写真素材についても「全部事後でいいよ」と言っていただいたりしました。

手描き看板(イメージ)
画像:OMO7旭川 (おも) by 星野リゾート

日頃から一つのチームとして盛り上げている関係性だからこそ、非常にスムーズに連携でき、館内の『旭山動物園コーナー』や『ARどうぶつえん』などを実現することができました。

「行けなかったけど楽しかったよね」を持ち帰ってもらうために

特別プログラムを体験されたお客様からは、どのようなお声がありましたか?

私たちが一番お客様に持ってほしかったのは、「旭山動物園には行けなかったけど、楽しかったよね」「また旭川に来ようね」という思いです。実際に29日(水)、30日(木)とお客様からそういったお声をいただき、宿泊のアンケートでも多くのポジティブなコメントを頂戴しました。その言葉を聞いて、「素直にやってよかったな」と感じています。

終わらない旭川の魅力発信

画像:OMO7旭川 (おも) by 星野リゾート

最後に、今後の「街ナカホテル」としてのOMO7旭川の展開について教えてください。

今回のアザラシルームは5月10日(日)で一旦終了となりますが、システム等を整えたうえで後日改めて再販する予定です。また、あまり知られていないのですが、旭川は市内から少し自転車を漕ぐだけで大自然が広がるサイクリングに最適な環境なんです。

6月には、地元の方や行政と連携し、旭川のサイクリングの魅力を発信する新たな取り組みもスタートさせる予定です。これからも、旭川の多様な魅力を発信し続けていきたいと考えています。

施設・企画概要

開催期間:2026年4月29日(水)〜5月10日(日)
参加対象:宿泊客・日帰り(アザラシルームのみ宿泊者限定)
開催場所:北海道旭川市6条通9丁目 OMO7旭川 館内各所(OMOベース・OMOカフェ&バル・客室など)
アクセス:JR旭川駅より徒歩13分
電話番号:050-3134-8095(OMO予約センター)

北海道Likers編集部のひとこと

予期せぬ事態に、ただ残念がるのではなく「今できる最大限のおもてなし」で応えた『OMO7旭川 (おも) by 星野リゾート』のスタッフの皆さんと、それを後押しした『旭山動物園』の懐の深さ。「(動物園に)行けなかったけど楽しかった」という新たな思い出を創り出した今回の対応は、まさに“粋”と呼ぶにふさわしいものでした。

この夏も予約が好調だという同ホテル。ピンチを笑顔に変える力を持ったホテルがある旭川へ、ぜひ足を運んでみてはいかがでしょうか。

取材・文/北海道Likers編集部 取材協力・写真提供/星野リゾート・旭山動物園
※この記事は取材時点の情報です。最新の情報は各店舗・施設にお問い合わせください。

 

LINE友だち追加