キンキ

この魚、なんていう?地域によっていろいろな呼び方がある「北海道特産の高級魚」

2021.09.13

北海道名物といえばやはり“海の幸”ですよね。

ホタテやウニ、鮭など挙げればキリがないくらい海の幸が豊富な北海道ですが、忘れちゃいけないのが北の高級魚「キチジ」ではないでしょうか。

あれ? キチジをご存じないですか。ならばこの記事の続きを読みましょう!

キチジ=キンキ=めんめ

北海道特産の高級魚といえば何が思い浮かびますか? やはり「キンキ」でしょうか。ということで今回は、真っ赤なドレスに優美なヒレ、まるで深海のプリンセスとでも呼びたくなるような「キンキ」をご紹介します。

ところで、最初に書いてあった名前と違うじゃないかとお思いの方、鋭い! 「キンキ」はあくまで通称で、正式には「キチジ」、道東地域などでは「めんめ」と呼ばれるお名前の多いお魚なのです。以降、本記事では馴染み深い「キンキ」を使用します。

キンキは水深150~1200mの深海に生息する深海魚で、オホーツク海側と太平洋側に分布しています。

北海道は国内キンキ漁獲量シェア50%(令和2年度)を誇っており、網走市の『釣きんき』はブランドキンキとして有名で、1匹数万円で取引されるものもあるほど。

見た目が同じ深海魚の「キンメダイ」に似ていることから、「見分けがつかない」なんて言われがちですが、筆者にはそこまで似ているとは思えません。キンキはカサゴの仲間なので、カサゴ類の特徴である絢爛なヒレを持っておりとても華やかな見た目です。対してキンメダイは目が大きくて体が赤いという以外はTHE・魚といった印象。ただ、市場に並べられている姿だと、キンキの特徴的なヒレがしなびてしまって目立たないので、キンメダイに見えてしまうのかもしれません。

キンキは煮つけ?刺身?鍋?

冬が旬のお魚ということで、もうそろそろ食べごろなキンキ。やわらかい肉質とよくのった脂が特徴のキンキですが、やはり煮つけは外せませんね。白身魚特有のホロっとした食感と脂の甘みがたまりません。

新鮮なキンキならお刺身にするのもおすすめ。さっと湯引きしていただきましょう。これからの寒い時期にはキンキ鍋で温まるのもよいですね。

栄養素も注目で、DHAやEPAは青魚のサンマやサバと同等! “美味しいものは体に悪い”なんていわれますが、キンキにおいては通用しないようです。

 

北海道の高級魚として名をはせる「キンキ」。なかなか手を出しにくい価格ではあるものの、その味はお値段以上! やはり一度は食べておきたいものです。

【参考】
北海道のきんき / 北海道ぎょれん
釣きんき / 網走市役所
キチジ[喜知次] / 北海道水産林務部水産局水産経営課
令和2年漁業・養殖業生産統計 / 農林水産省

【画像】m.barbie、ayu、keiphoto / PIXTA(ピクスタ)
【参考】北海道ぎょれん、網走市市役所、北海道水産林務部水産局水産経営課、農林水産省

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