まかす

コレ、なんて言う?怒るときや注意するときに使う「北海道弁」3つ

道民なら親しみのある言葉でも、道外に住む人には意味が通じないことが多い北海道弁。北海道弁のすべてを知ることは難しいかもしれませんが、“危ないとき”や“怒られるとき”に使われる言葉は知っておいた方がよさそう!

今回は、道民が注意するときや怒るときに使うことの多い“北海道弁”をご紹介します。

1:飲み物が…!

水や飲み物が倒れそう! そんな時、皆さんはどんな言葉を使いますか?

北海道では、水や飲み物をこぼす、ひっくり返してしまうという意味を言葉にするとき「まかす」という表現を使います。漢字で書くと「撒かす」で、「撒き散らす」という意味に当たります。

実際に使える例文を見てみましょう。

「いっぱいジュースを入れちゃって、まかすんでないよ」

意味)「いっぱいジュースを入れちゃって、こぼすんじゃないよ」

「うわ、危ない!段差があってまかすところだった」

意味)「うわ、危ない!段差があってひっくり返すところだった」

【参考】【北海道弁講座】あ~やっちゃった!不注意にはっとする方言「まかす」(2021年2月14日掲載)

2:勝手にいじると…

「それ、ちょさないで~」

あなたはこう言われたらどうしますか? 意味を理解できないままあることをすると、怒られてしまうかも。道民の方ならもちろんわかりますよね。今回ご紹介する北海道弁は“ちょす”。北海道だけではなく、東北地方などでも使われているそう。

“ちょす”は北海道弁で“さわる”という意味を持ちます。「ちょさないで~」というセリフは、「それ、さわらないで~」とお願いしていたんです。

他にもこんな使い方があります。

「この皿は、とても高価なので、勝手にちょさないこと」

意味)「この皿は、とても高価なので、勝手にさわらないこと」

「こら! 髪の毛をちょすな!」

意味)「こら! 髪の毛をさわるな!」

「ちょさないで~」といわれたら、むやみにさわらないように気を付けましょう。

【参考】北海道弁講座】わからないと怒られてしまうかも!? 使用頻度高めな方言「ちょす」(2021年2月6日掲載)

3:いたずらをすると…

北海道に昔から住んでいる方なら、幼い頃に学校の先生がお説教の中で「はんかくさい」と言っているのを聞いたことがあるのではないでしょうか。

「はんかくさい」は、北海道弁で 「ばからしい、あほらしい、愚かである」という意味を持ち、説教や叱責など、厳しい言葉として用いられます。また“呆れた”気持ちも込められているので、あまり言われたくはない言葉です。

実際にはこのように使われます。

「(いたずらばかりする子に対して)こら、はんかくさいことすんでないよ!」

意味)こら、ばかなことするんじゃないよ!

「はんかくさいこと言ってないで、ちゃんとして!」

意味)あほらしいこと言ってないで、ちゃんとして

「はんかくさい」は北海道だけでなく、東北の青森や秋田、北陸の石川などの一部地域でも使われています。違う出身地でも通じる方言で話しかけると、話が盛り上がるかもしれませんね。ただし、良い意味ではないので使うシーンには気をつけてくださいね!

【参考】【北海道弁講座】臭い…わけではない!道産子なら一度は言われたことがある「はんかくさい」

 

道外の人にとっては馴染みのない言葉を知ると、地域によってこんなにも違うのかと驚きますね。

“危ないとき”や“怒られるとき”に使われる言葉はぜひ覚えておきましょう!

※こちら記事は北海道Likersの過去掲載記事をもとに作成しています。

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