【北海道弁講座】臭い…わけではない!道産子なら一度は言われたことがある「はんかくさい」
北海道の方言に「はんかくさい」という言葉があります。“臭い”とは関係のない意味です。筆者が幼い頃、祖母の昔話や学校の先生のお説教の中で言っているのを聞いたことがあります。
子どもだとついついふざけたくなり、大人から言われてしまう言葉かもしれません。
臭くはない「はんかくさい」の意味
“はんかくさい”の意味は……
A. ばからしい、あほらしい、愚かである
筆者が中学生の頃、部活の顧問の先生が生徒たちに向かって「はんかくさい!」と怒ったときがありました。説教や叱責など、厳しい言葉として用いられます。
また“呆れた”気持ちも込められているので、あまり言われたくはない言葉です。
筆者の実感としては、20~30代の同世代では使っていません。40~50代以降の方から聞いた経験が多く、年配の方がよく使っている方言です。
「はんかくさい」を例文で実践
「(いたずらばかりする子に対して)こら、はんかくさいことすんでないよ!」
意味)こら、ばかなことするんじゃないよ!
「はんかくさいこと言ってないで、ちゃんとして!」
意味)あほらしいこと言ってないで、ちゃんとして!
北海道以外でも使われている?
「はんかくさい」は北海道だけでなく、東北の青森や秋田、北陸の石川などの一部地域でも使われています。違う出身地でも通じる方言で話しかけると、話が盛り上がるかもしれませんね。ただし、良い意味ではないので使うシーンには気をつけてください!
道産子が聞くと背筋が伸びてしまう“はんかくさい”。できれば聞かないように、呆れられないように過ごしていきたいものです。
【参考】
北海道語について(Ⅱ) -十勝の方言を中心にして- / 帯広大谷短期大学紀要 開学50周年記念号(第48号)2011年3月
北海道語について 一 語彙の歴史的変化を中心にして 一 / 帯広大谷短期大学紀要 第43号 2006年 3 月
【画像】A_Team、yamasan / PIXTA(ピクスタ)