エスカロップ

全部答えられる?道民でも意外と知らない「北海道ご当地グルメの由来」4つ

北海道には誇れる食文化がたくさん! でも、身近な食べ物や飲み物ほど発祥や名前の由来を知らないことも多いはず。

そこで今回は、北海道ご当地グルメの由来をご紹介します。全部わかりますか?

1:古代アイヌ人発祥の歴史あるグルメ「鮭とば」

北海道で長らく酒の肴として愛される“鮭とば”。北海道を代表する名物・鮭とばは古代アイヌ人発祥の歴史あるグルメ*です。

起源は古代アイヌ人発祥と伝承されています。秋鮭を塩水に漬けて乾燥させ、細く切ったのが始まりです。

鮭とばの語源はアイヌ語の“トゥパ”(鮭の身をおろし縦に細かく切って乾かしたもの の意)から来ているとされ、その名からも歴史を感じることができます(諸説あり)。

スティックタイプのものから皮付きのスライスタイプ、ハラスを用いたタイプなど様々な種類があるのも鮭とばの魅力。自分の好みを探すのもおすすめです。

最近では道外でもよく見かけるメジャーな商品ですので、ぜひお近くのスーパーで探してみてくださいね!

【参考】鮭とばの「とば」ってなに?一度食べたらやめられない道民が愛するソウルフード(2021年1月8日掲載)

2:道外には売っていない?活力の給源「ソフトカツゲン」

青いパック入りの飲料として道産子にはおなじみの『ソフトカツゲン』。北海道では1956年から飲み継がれている、ロングセラー乳酸菌飲料です!

味は、フルーティーな風味でさっぱりとしていて後味がさわやかですっきりとした喉ごしのため、乳酸菌飲料が苦手というかたでもグビグビ飲めそう。

『ソフトカツゲン』を製造販売している「雪印メグミルク株式会社」によると、発売から60年を超えるロングセラー商品なのだとか。由来は次の通り。

『カツゲン』は、軍隊からの要望に答え、1938年(昭和13)年に乳酸飲料『活素(カツモト)』を上海で供給したのが始まりです。戦後、『カツゲン(活源)』という商品名で新たに開発・発売されました。商品名『カツゲン』は「活力の給源」という言葉から「活源」としたことが由来。そして現在の『ソフトカツゲン』へと続いています。

引用:カツゲン発売|沿革|雪印メグミルク株式会社

“活力の給源”という言葉からきているんですね!

『活素』は北海道だけではなく、大阪府でも販売されていたそうです。また、1956年には北海道で”活力の給源”『雪印カツゲン』(瓶入り40ml)が定価5円で発売されていたんだとか……!?

【参考】由来、知ってた?道産子に愛される北海道限定の乳酸菌飲料「ソフトカツゲン」(2021年1月8日掲載)

3:道民の大好物「ザンギ」の語源は中国語?

北海道民の好物といえば……あつあつジューシーなザンギ! 北海道民も意外と知らない、ザンギの由来*とは……?

北海道では居酒屋の定番メニューなので、注文時に迷ったら「とりあえずザンギ頼む?」なんて流れになることもしばしば。

実はザンギという呼び名は、北海道内だけのものではありません。中国・四国地方や愛媛県の一部でも鶏の唐揚げをザンギと呼び、山形県でも「ザンギ」もしくは「ザンキ」という名前が使われているそうです*。北海道特有の名称かと思っていたので、驚きです!

どこか不思議な響きのザンギですが、その語源はなんと中国語だとされています。ザンギ発祥の店である釧路の『鳥松』のご主人によると、中国語で”鶏の唐揚げ”を意味する「ザーギー(炸鶏)」に、”運がつくように”と「ウン(ン)」が間に入って「ザンギ」と名付けられたとか。

そのほか、鶏肉を骨ごと切る“散切り”が由来という説や、中国語の「ジャーズージー(炸子鶏)」が訛って「ザンギ」になったという説など、さまざまな説が唱えられています。

【参考】北海道民も意外と知らない?ザンギと唐揚げの違いをズバリ検証してみた(2020年12月12日掲載)

4:根室発祥「エスカロップ」はフランス語?

北海道の東端の水産都市・根室で生まれたエスカロップは、“漁師が早く食べられて、ある程度ボリュームのあるメニュー”として考案されたワンプレート料理です。タケノコ入りのバターライスに薄切りのサクサク豚カツをのせ、デミグラスソースをたっぷりかけたこの料理は、新しいのにどこか懐かしい、純喫茶的な味わい。

名前の由来は“肉の薄切り”。フランス語の“escalope”からきているそうです。

根室市観光協会のホームページでは、エスカロップを食べられるお店を記した根室エスカロップマップという地図が掲載されているほど、地元民には馴染みのあるご当地グルメです。ちなみに地元では“エスカ”という略称で楽しまれているんだとか。

エスカロップを筆頭に、根室の洋食文化はとっても豊か。ドライカレーにサガリ肉をのせ、特製ソースをかけた『オリエンタルライス』や、ライスにとんかつ、野菜炒め、目玉焼きや生卵をトッピングする『スタミナライス』など、個性あふれる料理が目白押しです。ぜひ本場の味を食べてみたいですね。

【参考】道産子しか知らないかも!給食に出た「豚カツとバターライスの最強タッグ」とは(2020年12月30日掲載)

 

それぞれ由来には諸説がありますが、ご家族や友人との話題にしてみてみるのも楽しいかもしれませんね!

※こちら記事は北海道Likersの過去掲載記事をもとに作成しています。
*諸説あり

【画像】Kappaの旦那、Wisteria、gontabunta / PIXTA(ピクスタ)