「馬と触れ合わない仕事」競馬開催を裏から支える投票本部・松川さんに聞く

世界で唯一帯広だけで開催されているばんえい競馬。騎手や厩務員、調教師以外にも、見えないところで多くの人がレース開催に関わっています。

今回、お話を伺ったのは、ばんえい競馬・投票本部の松川美由紀さん。松川さんが働く投票本部は、馬と触れ合うことはありませんが、ばんえい競馬を影から支える大事な役割を担っています。

気になる投票本部の仕事内容やばんえい競馬の魅力を、松川さんにお聞きしました。

松川美由紀(まつかわ・みゆき)。 1971年生まれ。釧路市出身。前職の転勤で2015年から帯広市在住。前職を退職後、2017年よりばんえい競馬の発売所で従事員として勤務。その後、2019年より投票本部へ異動。現在に至る。

「ばんえい競馬」投票本部の仕事内容とは?

松川さん

今回の取材はオンラインで行いました。 出典: ばんえい十勝

北海道Likersライターオオイ:まずは投票本部での松川さんの仕事内容を教えてください。

松川さん:主に馬券の発売、払戻しの資金管理です。他には、『楽天競馬』などネット販売をしている会社や、競馬の主催者様へ次回開催の出走票をメールやFAXでお知らせする業務もあります。それから、発売所の管理も投票本部の業務内容です。覚える業務が多岐にわたっていて、正直大変なこともありますね。

条件で選んだ仕事。いつの間にか「ばんえい競馬」に魅了されていた

北海道Likersライターオオイ:現在のお仕事を選ばれた理由や経緯をお聞かせください。

松川さん:8年前転勤で帯広市に引っ越ししてきました。その後、退職し仕事を探していたとき、以前から帯広に住んでいた妹が「ばんえい競馬の発売所の仕事があるよ」と教えてくれたんです。

ずっと土日は仕事をしてきたので、次の仕事も土日に働ける仕事がいいと考えていました。ばんえい競馬の開催日は土・日・月曜だったので、条件として合うなと思い、5年前に入社したのがきっかけです。発売所から3年半前に投票本部へ異動になり、今に至ります。あっという間でした。

北海道Likersライターオオイ:競馬はお好きだったんですか?

松川さん:動物はもともと好きでしたが、実は競馬にはまったく興味がありませんでした(笑) しかし、働いていくうちに、どんどんばんえい競馬の魅力を感じるようになりました。ばん馬の可愛さはもちろんですが、騎手さんや厩務員さん、他にも見えないところで努力している方がたくさん働いています。それを近くで見ていたら、条件で選んだ仕事だったんですが、素敵な職場だなと思うようになりましたね。

松川さんの推し馬は「シャンハイオトメ」!

北海道Likersライターオオイ:好きな馬はいますか?

シャンハイオトメ号

松川さんの推し馬シャンハイオトメ号(中央) 出典: ばんえい十勝

松川さん:シャンハイオトメという今年6歳になる牝馬が好きで、2歳のデビューから応援しています。年齢を重ねても、女の子らしさを失わないところが可愛いんです! 最近は成績も良くて、同僚の人も一緒に応援してくれます。

北海道Likersライターオオイ:仕事中にレースを見ることはあるんですか?

松川さん:たまに仕事中に事務所の窓からレースを見たりしますよ。とはいえ、スタート前やゴール後は結果をまとめる業務があるので、ほとんど時間的余裕はないんですけどね(笑) 職務的に馬券を購入することはできませんが、見ているだけでも応援したくなるのがばんえい競馬の魅力のひとつだと思います。

裏方として「ばんえい競馬」を支える

北海道Likersライターオオイ:これから投票本部やばんえい競馬に関わる仕事を目指す方に向けて、アドバイスやメッセージがあればお聞かせください。

松川さん:投票本部は馬に直接触れ合うことはありませんが、縁の下からばんえい競馬を支える素敵な仕事だと思っています。ばんえい競馬に関わる仕事を目指している方には、まずはいろんな職種があることを知ってもらいたいです。私のように競馬に興味がない人でも、働いているうちに魅力を感じることもあると思います。一緒に働く人がもっと増えると嬉しいですね!

 

ーーー人当たりの良さが笑顔から伝わる松川さん。シャンハイオトメの魅力を熱く語る姿には圧倒されました。瞳を輝かせるほど好きなものが、職場で見られる状況はうらやましいですよね。これからも“推し馬”を応援しながら、ばんえい競馬を支え続けてほしいと思いました。

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連載「ばんえい競馬ではたらく人」では、ばんえい競馬を支える仕事に就くさまざまな人の魅力に迫ります。連載記事一覧はこちらから。

【画像】ばんえい十勝

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