「桜桃」読める?桃であっても桃じゃない、北海道名産の果物【難読漢字クイズ】
筆者は今まで多くの難読漢字クイズを出題してきましたが、そのほとんどは北海道名産の“海産物”でした。今回、海産物以外の名産品にも難読漢字を見つけたので出題します!
読みは2つあります「桜桃」
今回の漢字はこちら。
“おうとう”という読みもあるのですが、これとは別の読みの果物が今回の問題の答えです。ちなみにそのまま“モモ”とは読みません。もしかしたら、“桜”の字がヒントになるかもしれません。
わかりましたか? 正解は……
“サクランボ”でした。“おうとう”という読みは、サクランボの果実がなる木を指して使われるそうです。
北海道の「桜桃(サクランボ)」
北海道は、実は全国2位のサクランボの栽培地。道内の広い地域で栽培されていて、主に6月下旬~8月上旬に収穫されます。
なかでも仁木町では、北海道一の産地。22ある観光農園のほかに一般家庭でもサクランボが栽培されているそう。品種も、『佐藤錦』『南陽』『紅秀峰』などさまざま。また、ふるさと納税の返礼品としてもサクランボや、サクランボを使ったジャムやパイなどが選ばれています。
「桜桃」にまつわる話
今回は少し別の観点からもお話したいと思います。日本には『桜桃忌』という日があります(読みは“おうとうき”)。これは、文豪・太宰治の命日のことです。
なぜ、“桜桃”の名前が冠せられることになったのか。諸説ありますが、太宰の晩年の作品の一つに『桜桃』という作品があったこと、また太宰の生涯と作家のイメージに“桜桃”、つまりサクランボの鮮紅色の宝石のような果実がふさわしいという友人の想いからこう名付けられたそうです。
当時は友人らでサクランボを食べ酒を飲み交し、太宰を偲んでいたそうです。現在でも形を変えて、太宰の墓前でファンの方々が彼を偲んでいるといいます。
今回は“桜桃”をご紹介しました。筆者は最近食べました。とても美味しいのでみなさんもぜひどうぞ。旬はまもなくです。
【参考】北海道農政部生産振興局農産振興課、仁木町、一般社団法人 仁木町観光協会、三鷹市、明鏡国語辞典
さくらんぼ・ぶどう・もも・その他果実|ほっかいどうくだものマップ / 北海道農政部生産振興局農産振興課
さくらんぼ狩り情報 / 仁木町
さくらんぼ狩り / 一般社団法人 仁木町観光協会
三鷹市 | 桜桃忌 -太宰が生きたまち・三鷹
さくらんぼ / 明鏡国語辞典
おうとう / 明鏡国語辞典
【画像】やえざくら / PIXTA(ピクスタ)