ハサミヤ外観

気分は80年代ニューヨーク。豊平川近くのサンドイッチ店が、ポップ&レトロで最高だった(札幌市)

2021.07.25

地下鉄南北線・幌平橋駅から歩いて5分。ごく普通の住宅街に突如現れる“SANDWICH”の白ロゴに、思わず目を引かれてしまいます。ニューヨークの街角を切り取ったかのようなこのお店の正体は、約10年前から地元民に愛され続ける、本格サンドイッチ専門店「ハサミヤ」です。

一体どんなお店なの? 一言でいうと、冷え冷えのドリンクで涼みながら、現地仕込みのサンドイッチに舌鼓を打ち、80年代アメリカのレトロな雰囲気に浸れる最高なお店です。豊平川や中島公園にも近いので、ゆる~いピクニックにぴったり! この夏に一度は行きたい穴場なサンドイッチ屋さんを、こっそりみなさんに紹介します。

あれ、来たことあったっけ?心地よさ120%の店内「ハサミヤ」

「いらっしゃーい」

まるで自分が常連客かと錯覚するほどアットホームな雰囲気に、入った瞬間からほっこり癒されます。パンが焼きあがる音が「チーン」と鳴り、ジュージューと香り高いベーコンの匂いが立ち込めるなか、熟練した手つきでサンドイッチを用意するオーナー夫妻。見ている側も気持ちよさを感じるほどの連携プレーを眺めながら、アルミ製のカウンターチェアにゆっくり腰を下ろします。

古きよきアメリカ。80年代のサンドイッチスタンドを再現

店内写真

出典: ハサミヤ

オーナー・竹島さんのご経歴は、控えめにいってとても面白い。アメリカ留学時代のお話だけでなく、フランスでの料理修行や農業体験、夫婦でのバックパック旅行など、取材中も話題が尽きません。世界を股にかけて幅広い経験をされた竹島さんが、約10年前に地元でオープンしたのがこちらのお店。「ニューヨークのサンドイッチスタンドを、札幌山鼻で再現したい」というかねてからの願いを実現しました。

センスがきらりと光るお店のロゴやポスターは、服飾業の経験があるオーナー夫妻が自らデザインしたもの。最高にクールでユーモアにあふれるポップな空間に、海外好きの筆者の心がくすぐられます。

「オイシーがポリシー」な絶品サンドイッチたち

これまた可愛いメニューをめくると、種類豊富なサンドイッチがずらり。「しょっぱいのも甘いのも、両方食べたい!」と張り切る筆者に、竹島さんの妻である紀子さんがとっておきのおすすめ2品を教えてくれました。

おすすめメニュー1:自家製だから、さっぱりジューシー、コクたっぷり。「コーンドビーフ」

自家製のコーンドビーフって、食べたことありますか? ちなみに筆者は人生初で、その美味しさに目を見張りました。旨味たっぷりなのにさっぱり食べられるコーンドビーフは、シャキシャキレタスとの相性抜群。大人気商品『B.L.T.』のベーコンも、100%オーナーの手作りです。1940年代のヴィンテージレシピをもとに作られたという伝統的なベーコンはカリッと香ばしく、今まで食べたなかでもぶっちぎりの1位でした。

「高級食材に頼るのではなくて、作れるものは自力で作ってみる。だってその方が面白いからね」オーナー自らが楽しんで作るクリエイティブなサンドイッチに、食べる側もワクワクが止まりません。

おすすめメニュー2:柑橘同士、奇跡のマリアージュ。「チョコオレンジ」×「アーノルドパーマー」

「“チョコペースト×自家製マーマレード”なんて、美味しくないわけがない!」と勢いよくオーダーした『チョコオレンジ』。一緒にいただくのは、レモネードとアイスティーを半々で混ぜた『アーノルドパーマー』です。一見不思議なこの飲み物、なんと本場ニューヨークのサンドイッチ店では、コーラやスプライトに勝る定番ドリンクなんだとか。レモンティーよりジャンキーで、でもどこかスッキリとした飲みごたえ。きゅんと甘酸っぱい『チョコオレンジ』と一緒に口に含むと、柑橘フルーツ同士が絶妙にマッチします。

夏にぴったりの爽やかさで、我ながら大正解の組み合わせでした。あー、思い出したらまた飲みたくなってきた……。

地元の高校生に食べてほしい。ハサミヤサンドイッチが安いワケとは

ステッカー

出典: ハサミヤ

ほかとは違う「ハサミヤ」の特徴は、2つの高校の近くに店を構えるため、学生のお客さんが多いこと。登校前にモーニングをキメる粋な生徒から、1限をサボってお店に立ち寄る生徒、放課後に英単語帳をめくりながらサンドイッチを頬張る生徒まで、楽しみ方は人それぞれです。

「ハサミヤ」のサンドイッチが良心的な価格なのは、そんな学生たちに安心して食べてもらうため。「コンビニと同じくらいの値段だったら、限られたお小遣いのなかでも食べられるでしょ?」そう気さくに笑って話す竹島さんの姿からは、地元の若者に対する優しさがじんわりと感じられます。

ちなみに上の写真は、お店のマスコット・サンディーくんが描かれた特製ステッカー。勉強中の参考書に貼ると、テストで高得点が狙えるのだとか……。

「ハサミヤ」のサンドイッチは、楽しみ方自由自在。中島公園の緑に囲まれて食べるもよし、豊平川の風に吹かれながら味わうもよし。もちろん昼から思い切って、ビールを空けちゃってもOKです。

 

札幌駅から地下鉄でたったの15分。たまには日々の喧騒から離れて、ゆったりブランチでも食べに行きませんか? フードデリバリーやテイクアウトもできるので、ぜひあなた流の「ハサミヤ」を見つけてみてくださいね。

<店舗情報>
■店舗名:ハサミヤ
■住所:札幌市中央区南16条西5丁目3番13号 住地ビル1階
■電話番号:011-211-0868
■営業時間:【月火木金】8~16時、【土日祝】11~16時
■定休日:水曜
■Facebook:@hasamiyasandwich
■Instagram:@hasamiya.sandwich

【画像】ハサミヤ

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