チーズ

バターみたいなコク、ホタテのような食感。チーズの個性が光る「あしょろチーズ工房」

2021.03.05

道東に位置する足寄町では、冷涼な気候を活かした酪農がさかん。農協が運営する「あしょろチーズ工房」では職人の手作りチーズを販売していて、個性豊かなラインナップがそろいます。

今回は、筆者が惚れ込んだ驚きのコクのチーズと、工房長のおすすめチーズ、そして気になる商品名の由来を紹介します。

なにこれ、バターみたい!? コクたっぷりの「天」

筆者のお気に入りは、白カビタイプの『天』。原料のミルクに生クリームを添加することで、まるでバターを思わせるようなリッチなコクを実現させました。クセのない味わいなのでそのまま食べても美味しいですし、味変でトマトソースをかけたり、パンにのせたりしてもGOOD。ブルーベリージャムをトッピングするのが工房おすすめの食べ方です。

こっくり濃厚、でも食べやすい味わいがやみつきになりました。

工房長に聞いた!おすすめチーズ2選

「あしょろチーズ工房」のラインナップはまだまだたくさん。工房長に、その中でも特におすすめのチーズを教えてもらいました。

・見た目も食感もホタテみたい!熟モッツァレラ「ころ」

コンセプトは、“多くの人に手軽に食べてもらえるチーズ”。棒状に伸ばしたストリングチーズを短くカットし、約2週間熟成庫で転がしながら乾燥熟成させることで、ホタテの貝柱のような歯ごたえに仕上げました。噛むほどにじんわりと感じられる、生乳の旨味がポイントです。軽めの味わいなので、ワインやビールのおつまみにぴったり。

・ハイジのチーズを思わせるラクレットチーズ「真」

約3か月も熟成させたラクレットタイプのチーズ。そのまま食べても美味しいですが、じっくり溶かすことでミルクの風味が際立ちます。フライパンや電子レンジでじっくり温めたら、じゃがいもやアスパラ、ブロッコリー、バゲットなど、好きな具材につけて楽しんで。

このチーズを十勝品質事業協同組合でさらに熟成させた『十勝ラクレットモールウォッシュ』は、『World Cheese Awards 2019』でゴールドメダルを受賞したという実力派商品です。

どうして漢字なの?商品名に込められた、作り手の想い

筆者が個人的に気になっていたのは、チーズの名前としては珍しい、漢字一文字の商品名。工房長に聞いてみたところ、『天』は生クリームを天下(添加)して作っているから、『真』は十勝でのラクレットチーズの歴史を真摯に受けとめ作っていきたいから、という理由から、それぞれ漢字一文字を取って名付けられたそうです。

ちなみにここでは紹介できなかったチーズ『結』は、製造工程のなかで切っても切ってもまた結び付くから、『結』。それぞれのチーズの名前に込められた職人さんの想いを知って、「あしょろチーズ工房」がもっと好きになりました。

 

「あしょろチーズ工房」は、農協が運営するナチュラルチーズ工房。“安心・安全な農畜産物と付加価値商品を消費者へ”という理念のもと作られるチーズはどれも味わい奥深く、作り手のやさしさが詰まっています。ここにはのせきれなかった魅力的なチーズがホームページではもれなく紹介されているので、ぜひ訪問してみてくださいね!

<会社情報>
■住所:足寄郡足寄町中矢673-4
■電話番号:0156-25-7002
■営業時間:9~17時
■定休日: 土日
■ホームページ:https://www.jaasyoro.jp
■販売場所:Aコープあしょろ・直売所寄って美菜

<商品情報>
■『天』100g・オープン価格
■『熟モッツァレラ「ころ」』50g・オープン価格
■『真』100g・オープン価格

【画像】あしょろチーズ工房