音調津

どこか音楽っぽい?広尾が奏でる読めそうで読めない「音調津」【北海道難読地名クイズ】

2021.05.11

あなたは、見ただけで何かを連想してしまうような言葉と出会ったことはありますか? たとえばある食べ物を思い起こし、お腹がすいてしまったという経験などがあるのではないでしょうか。

今回紹介する地名も、きっとあなたの想像を掻き立ててくれますよ!

どこからかメロディーが聞こえてきそう

今回紹介するのは十勝管内広尾町の“音調津”です。使われている漢字はすべて小学生でも理解できるもの。でも、パッとは読めないですよね。ああ読むのかな、こう読むのかなと考えているうちにどこからともなく美しいメロディーが聞こえてきそうです。ピアノと和楽器のアンサンブルでしょうか……。

果たして“音調津”の読み方は……

A おしらべつ

答えは、おしらべつ、です。“音”をどう読むかがポイントだったかもしれないですね。

それにしても漢字といい、読みの響きといい、なんと上品な地名なのでしょう! この上品な地名の由来を確認してみましょう。

「音調津」の由来は?

毎度おなじみ由来の確認です。今回は2種類の出典から由来を確認してみたいと思います。

まずはじめに、これまでも他の地名の由来でお世話になっている「北海道環境生活部アイヌ政策推進局アイヌ政策課」の『アイヌ語地名リスト』から。

カナ表記はオシラㇻウンペッ(オシラルンペッ)、ローマ字表記はo-sirar-un-pet。アイヌ語としての意味は「磯多き所」。

解釈及び由来として

〈今でも漁港のテトラポッドの下は岩礁だし、それから南は海難があって恐れられていた大岩礁だとのことであった。あるいはunを省いた形から残った名であろう。〉

引用:北海道環境生活部アイヌ政策推進局アイヌ政策課のアイヌ語地名リスト p.28

※表に基づいて、筆者が一部文章化。

とのこと。岩礁のイメージが強い地名になっているのですね。それでは、もう1つの出典からの引用を紹介します。こちらは「JLogos」という辞書検索サイトにある、『角川日本地名大辞典』からの引用です。

【おしらべつ】

古くはヲシランベツともいい、尾白別とも書いた。十勝地方南端、太平洋沿岸の音調津川流域。地名の由来には、アイヌ語のオシラリウンペ(満潮の時潮が入る所の意)による説(蝦夷地名考并里程記)、オシラルンベ(磯多き所の意)による説(北海道蝦夷語地名解)、オシラウンペ(川口に岩礁のある川の意)による説(北海道地名誌)などがある。

引用:角川日本地名大辞典

こちらに最初の引用についても触れられていますね。諸説あるようですが、さすが太平洋に面しているだけあって海に関する由来のようです。このように複数の由来を調べ比べてみても面白いですね!

 

音調津には、「音調津鉱山」というかつては採掘もおこなわれた鉱山や「音調津川」があり、地名だけでなく地形も楽しめそうです。ぜひドライブしてみてはいかがでしょうか?

【参考】
郵便局「郵便番号検索」,
Logos 角川日本地名大辞典

【画像】Sabphoto/Shutterstock