なんで北海道だけ?道外では売っていない「北海道限定の定番品」の秘密
道民にとっては毎日当たり前のように手に入る“定番品”。実は、北海道エリア外には、売っていない商品がたくさんあり、北海道外に出たら「いつものアレがコンビニやスーパーになくてびっくり!」なんてことも。
今回は、道民が愛する“北海道限定の定番商品”をご紹介します。なぜ北海道だけでしか売っていないのか、由来は何なのか調べてみました。
1:飲めば飲むほど病みつきになる「ガラナ」
ガラナは道内のコンビニ、スーパー、自販機ありとあらゆる場所で購入できます。きっとそれだけ道民に愛されているということでしょう。
こちらは『Ribbon ガラナスカッシュ』。シュワシュワな炭酸ののど越しとガラナの味わいが病みつきになりますよね。
そんなガラナが極寒の地“北海道”で好まれているのか。それには深い理由がありました。
1958年、日本に“コーラ飲料”が上陸する!というニュースが入ってきます。世界中の飲料業界を席巻しているコーラが日本に入ってくればひとたまりもない。その前になんとか対抗できる商品を生み出さなければならない、その想いで生まれたのが“ガラナ飲料”でした。ガラナ飲料自体はブラジル発祥でしたが、日本人向けへと改良し、コーラとの対決に備えました。
数年後、ついにコーラが上陸。瞬く間にガラナ飲料はシェアを奪われてしまいます。ところが北海道だけは違いました。本州から北海道にコーラが上陸するのにはさらに3年のブランクがあり、その間にガラナ飲料が道民の支持を得ることに成功。結果として北海道にのみガラナ飲料は残ることとなったんです。
【参考】東京出身ライターがガラナに初挑戦!意外と知らない道民ソウルドリンクの歴史とは(2021年1月18日掲載)2:愛され続けて60年以上!ロングセラー乳酸菌飲料「ソフトカツゲン」
青いパック入りの飲料として道産子におなじみの『ソフトカツゲン』は、1956年から飲み継がれているロングセラー乳酸菌飲料!
味は、“ほどよく甘い”。そして、フルーティーな風味でさっぱりとした味わい。乳酸菌飲料が苦手というかたでも、後味がさわやかですっきりとした喉ごしのため、グビグビ飲めます!
『ソフトカツゲン』を製造販売している「雪印メグミルク株式会社」によると、発売から60年を超えるロングセラー商品なのだとか。由来は次の通り。
『カツゲン』は、軍隊からの要望に答え、1938年(昭和13)年に乳酸飲料『活素(カツモト)』を上海で供給したのが始まりです。戦後、『カツゲン(活源)』という商品名で新たに開発・発売されました。商品名『カツゲン』は「活力の給源」という言葉から「活源」としたことが由来。そして現在の『ソフトカツゲン』へと続いています。
『活素』は北海道だけではなく、大阪府でも販売されていたそうです。また、1956年には北海道で”活力の給源”『雪印カツゲン』(瓶入り40ml)が定価5円で発売されていたとか……。
【参考】由来、知ってた?道産子に愛される北海道限定の乳酸菌飲料「ソフトカツゲン」(2020年12月28日掲載)3:コレがあればなんとかなる!道民の麺つゆ「めんみ」
家庭料理に欠かせない調味料のひとつ、麺つゆ。皆さんの家庭ではどこのものを使っていますか? スーパーにはさまざまなメーカーのものがずらりと並び、種類が豊かですよね。
実は北海道の家庭では『めんみ』という麺つゆが定番で、麺つゆのことを『めんみ』と呼ぶ人までいるほど! しかしこちら実は北海道エリアのみの限定品なんです。
北海道エリア限定販売と聞くと、「北海道のローカルな会社で製造しているのかな?」なんて思うかもしれません。しかし『めんみ』は、お醤油などでお馴染みの「キッコーマン」が販売している商品。
「キッコーマン」のコーポレートコミュニケーション部によると、1959年に、しょうゆとみりんを合わせた万能調味料『萬味(まんみ)』を発売、そこにだしを加え1961年に発売したのが『めん類用まんみ』で、1964年に『めんみ』に改称したのだといいます。現在「キッコーマン」では1995年に発売された『本つゆ』を濃縮つゆのメイン商品として販売していますが、北海道エリアについては『めんみ』が定着していたこともあり、現在も北海道エリアのみ販売を続けているそうですよ。
【参考】元は「まんみ」だった!? 道民のキッチンを支える超万能調味料の謎に迫る(2021年2月3日掲載)
いつもの定番品の由来、知らない方も多かったのでは? 道産子の小ネタとして覚えておいてくださいね!
※こちら記事は北海道Likersの過去掲載記事をもとに作成しています。販売状況などは公式サイトでご確認ください。