東京出身ライターがガラナに初挑戦!意外と知らない道民ソウルドリンクの歴史とは
北海道を訪れたら、さまざまな場所で見かける“ガラナ”。
ちょっぴり薬チックな味わいが癖になる道民御用達飲料ですが、道外ではなかなか見かけません。もちろん東京出身の筆者にとっては未知との遭遇。ガラナ、初挑戦です。
さらにガラナに秘められた壮絶な歴史をご紹介!
存在感を放つパッケージ
「北海道限定」、道民歴3カ月の筆者にとってその言葉はまだまだ魅力的に映ります。
この3か月間、『やきそば弁当』、『ソフトカツゲン』、『ホットシェフ』など、ありとあらゆる北海道名物を堪能してきましたが、次のターゲットは、ガラナです。
ガラナは道内のコンビニ、スーパー、自販機ありとあらゆる場所で購入できます。きっとそれだけ道民に愛されているということでしょう。
さっそく近所のコンビニで購入。今回飲んでみたのは、『Ribbon ガラナスカッシュ』です。なんとも力強いパッケージが目を引きます。コップに出してみると「コーラ?」と思ってしまうほどそっくりな色合いです。
しかし、香りは“薬品”。なにも言われなければ、うがい薬だと勘違いしてしまうかもしれません。
いざ実食。シュワシュワな炭酸ののど越しとガラナの味わいが想像以上にマッチ。薬品感も慣れてしまえばたいしたことなく、逆に病みつきに!
沖縄名物の『ルートビア』(飲むシップといわれることも)と似た味わい。ガラナの方が癖は控えめで万人受けしそうです。
コーラが無ければ「ガラナ」を飲めばいいじゃない
ところでこのガラナは熱帯原産の植物ということはご存知でしょうか。アマゾン川流域に自生する果実で、赤い実がトレードマークとなっています。
そんな熱帯原産の植物を使用した飲料がなぜ極寒の地“北海道”で好まれているのか。それには深い理由がありました。
時は1958年、日本の飲料業界を震撼させるニュースが入ってきます。ついに“コーラ飲料”が上陸する!というものです。世界中の飲料業界を席巻しているコーラが日本に入ってくればひとたまりもない。その前になんとか対抗できる商品を生み出さなければならない、その想いで生まれたのが“ガラナ飲料”でした。ガラナ飲料自体はブラジル発祥でしたが、日本人向けへと改良し、コーラとの対決に備えました。
数年後、ついにコーラが上陸。瞬く間にガラナ飲料はシェアを奪われてしまいます。ところが北海道だけは違いました。本州から北海道にコーラが上陸するのにはさらに3年のブランクがあり、その間にガラナ飲料が道民の支持を得ることに成功。
結果として北海道にのみガラナ飲料は残ることとなりました。
コーラとの壮絶な戦いにより道外では淘汰されてしまった、ガラナ。
唯一生き残った北海道で、これからも道民のソウルドリンクとして愛されていくことでしょう。
【参考】
よくあるご質問 / KIRIN
ガラナ / 坂本香料株式会社
【画像】wdw / PIXTA(ピクスタ)、guentermanaus / shutterstock