繋がった状態を見られるのはあとわずか…!? ツアーで知った「タウシュベツ川橋梁」のいま

みなさんは「タウシュベツ川橋梁」をご存知でしょうか? 「タウシュベツ川橋梁」とは、道東・河東郡上士幌町にある『旧国鉄士幌線コンクリートアーチ橋梁群』の一つで、「タウシュベツ橋」とも呼ばれています。

今回は、「NPOひがし大雪自然ガイドセンター」が開催する『湖上横断!冬のタウシュベツツアー』に参加してきました。

ツアーの始まりは、観光の拠点「NPOひがし大雪自然ガイドセンター」

『湖上横断!冬のタウシュベツツアー』は、スノーシュー(西洋かんじき)で氷結した糠平湖を横断し、「タウシュベツ川橋梁」を見学するツアーです。

集合場所は、帯広から車で約1時間10分、ぬかびら温泉街にある「NPOひがし大雪自然ガイドセンター」。帯広駅からぬかびら源泉郷行きのバスでも行けますよ(約1時間50分)。

まずは長靴とスノーシューをレンタルし、履き方のレクチャーを受けます。その後、糠平湖畔の森にあるスタート地点まで車で移動。

スタート地点についたら、コースの説明を受けていよいよスタート。全行程約4km、歩く時間は1時間半程度です。

湖までは、森の中をガイドさんの後を一列に連なって歩きます。

写真は、旧士幌線の線路が通っていたまっすぐな道。

歩いている途中で休憩を取りつつ、ガイドさんが木材伐採や旧国鉄士幌線の歴史について説明してくれます。ゆっくりペースなので体力がなくても安心。

森を抜けて湖にたどり着くと、遠くに「タウシュベツ川橋梁」が。これから凍った湖の上を歩いて、橋まで行きます。

筆者が参加した2023年2月末は、暖かい日が続いていました。そのため、湖に張っている氷が薄くなって、水がしみ出している場所も。

氷に穴が開いている個所もあり、危ないということで、ガイドさんの後を一列で歩きます(通常は自由に歩けるそう)。

例年だと3月上旬までツアーが開催されるそうですが、2023年は2月いっぱいで終了とのことでした。

間近で見ると大迫力の「タウシュベツ川橋梁」

橋のたもとまでたどり着くと、30分ほど自由時間。橋のそばまで行って記念写真を撮ったり、橋を上から見たりできます(橋の上を歩くことはできません)。一人参加の方は、ガイドさんがシャッターを押してくれますよ。

希望者には、ガイドさんが橋の周りを歩きながら、橋の歴史について説明してくれます。橋のそばまで行くとかなりの迫力。

2003年に十勝沖地震が発生するまでは、橋の上を歩いて渡っていたそう。

つながった橋を見られるのは、もうわずかの期間だけかも?

老朽化が進み、今にも崩れそうなのがよくわかります。

こちらは2014年に撮られた写真。

現在の姿と見比べると、崩落が進んでいるのがよくわかりますね。ガイドさんいわく、この春の雪解けで一気に崩落するのではないかということです。一部が崩落するとバランスが崩れ、橋の形を保てなくなるそう。

つながった橋を見られるのも、もうわずかの期間だけかも。

自由時間が終わると、また一列でスタート地点へ戻って行きます。参加者はみな振り返りながら、名残惜しそうです。

「雪がなくなり、橋の全体が見られる春。水かさが増えて、湖に映る眼鏡橋が見られる夏。雪に覆われて、橋のすぐそばまで行ける冬。年に3回は来てください!」とガイドの上村さん。

「毎日橋を見ている地元民としては、橋が崩れてからどう変わって行くのか楽しみ」と話します。

 

みなさんもぜひツアーに参加して、「タウシュベツ川橋梁」を訪れてみてください。そばまで行くと、その迫力に圧倒されます。

冬以外の季節は、『旧国鉄士幌線コンクリートアーチ橋梁群』の「タウシュベツ川橋梁」以外の橋や、廃止になった幌加駅跡などを巡れますよ。どの季節に行っても、そこでしか見られない絶景を楽しめること間違いなしです。ツアーの後は糠平温泉でゆっくり過ごすのもおすすめです。

<スポット情報>
■タウシュベツ川橋梁
■所在地:北海道河東郡上士幌町ぬかびら源泉郷
⇒「NPOひがし大雪自然ガイドセンター」ホームページなどはこちら

【画像】NPOひがし大雪自然ガイドセンター

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