カナディアンカヌー

空中に浮いているみたい!一度は行きたい天空の湖「然別湖」の楽しみ方

天空の湖こと、“然別湖(しかりべつこ)”をご存じでしょうか? 大雪山国立公園内にある湖では唯一の自然湖で、標高810mと北海道の湖の中では最も高い場所に位置しています。然別湖は、約3万年前の噴火で川がせき止められたことでできたとされる堰止湖。そのため、然別湖ならではの野生動物が生息していたり、複雑な形をしていたりする、神秘的な湖なのです。

湖畔で楽しめるアクティビティが充実し、冬には歴史あるイベントも開催される然別湖には、四季折々の魅力があります。そんな然別湖の楽しみ方をご紹介しましょう。

然別湖はここから楽しむ!「然別湖ネイチャーセンター」

然別湖へは帯広中心部から車で1時間、帯広空港からは1時間30分ほど。帯広駅バスターミナルから出ている路線バスでは、1時間50分ほどで辿り着きます。

そんな然別湖南側のほとりにあるのは、「然別湖ネイチャーセンター」。「然別湖畔温泉 ホテル風水」のすぐ向かい側にあり、さまざまなアクティビティ体験の拠点です。夏はカナディアンカヌー・シーカヤック・自然散策ウォーク、冬はスノーモービル・スノーシュー・クロスカントリースキーなどのアクティビティを体験できます。

2階にはひと休みできるカフェも。然別湖に行くならぜひチェックしていただきたい施設です。

夏のアクティビティ「カナディアンカヌー」を体験!

夏のアクティビティでおすすめなのはカナディアンカヌー。大人は通常料金5,000円(1人の場合6,500円)で楽しむことができます。

透明度が高いので湖の底まで見えて、まるで空中に浮いているかのよう。

陸上からは見られない風景も魅力の一つ。騒がしい日常から離れ、ゆったりとした時間を感じることができます。

SNSで拡散され有名になった“湖の中へ続く線路”も真上から見られます。

「有名アニメ映画のワンシーンのようだ」と話題になり、連日多くの方が見に来るそう。湖の中へ伸びていく線路は神秘的な感じがしますが、その正体は、冬に湖面が凍る前に船を引き上げるためのレールなんです。

然別湖が好きすぎて、札幌から移住したという、ネイチャーガイドの松本さんが、カヌーを漕ぎながら然別湖の自然について解説してくれます。

筆者がうかがった際も、然別湖の歴史や、然別湖にのみ生息するイワナの仲間『ミヤベイワナ』などの生物について、詳しく説明してくださいました。『ミヤベイワナ』は、“然別湖の宝石”とも呼ばれており、シーズンになると多くの釣り人が訪れるそう。

運が良ければ、湖畔で『ナキウサギ』(北海道だけで見ることができる小さなウサギ)が見られることも。ガイドの松本さんは何度も見たことがあるそうです。

取材日は、外来種『ウチダザリガニ』の漁が行われていました。捕まえたザリガニは、茹でられて豚の飼料になります。

ちなみに、然別湖の紅葉の見ごろは9月下旬から10月上旬です。これからの時期は湖畔の紅葉も見どころですよ。

幻の村「しかりべつ湖コタン」が出現!冬もアクティビティが充実

冬は凍った湖の上や湖畔で、スノーモービルやスノーシューを楽しめます。

真冬には、幻の村と呼ばれる『しかりべつ湖コタン』が湖上に現れます。氷のブロックで作られた『アイスバー』や『アイスロッジ』、『氷上露天風呂』などが立ち並び、白銀の世界を満喫できます。

冬のイベント『しかりべつ湖コタン』の時期には、例年、帯広・新得・鹿追発のお得な往復バスフリーきっぷも販売されています。

然別湖畔にはカフェも!ネイチャーセンターにある「Cafe mubanchi(カフェ ムバンチ)」

「然別湖ネイチャーセンター」の2階にある「Cafe mubanchi(カフェ ムバンチ)」では、大きな窓から然別湖を眺めながら、ゆっくり食事ができます。食材は十勝産のものを使用しているそう。

今回いただいたのは『ビーフシチュー』1,100円(税込)。スプーンで崩れるほど柔らかく煮込まれた牛肉と、ごろっとしたマッシュルームやジャガイモなどの野菜がたっぷり。

スキレットで提供されるので熱々を食べられます。お肉は噛まなくても口の中で崩れていって、まるごと使われているマッシュルームの食感とのコントラストが最高。十勝のマッシュルームならではの旨味が口の中に広がります。

セットで自家製ベーグルかライスが選べますが、断然ベーグルがおすすめ。もっちりとしたベーグルがシチューによく合います。ボリュームも十分。

『ベーグルのフレンチトースト』880円(税込)も人気だそうで、多くの方が注文されていました。

食事と一緒にドリンクを注文すると100円引きとなるので、『ジンジャーハニーミルク』440円(税込)を注文。

十勝産牛乳にほんのりショウガの風味がきいた一品。ハチミツは自分で量を調整できるのが嬉しいです。

 

夏も冬も、さまざまな自然を楽しむことができる然別湖。ぜひ一度訪れて、多彩なアクティビティやグルメを体験してみてはいかがでしょうか。

<施設情報>
■然別湖ネイチャーセンター
■住所:北海道河東郡鹿追町北瓜幕無番地(「然別湖畔温泉 ホテル風水」向かい)
■電話:0156-69-8181
⇒ホームページなど詳細はこちら