富良野のウユニ塩湖!? まるで鏡のように「水が美しい自然を映し出す」絶景公園
市内各所に観光スポットがある富良野市。標高2,000メートル級の山々に囲まれた、自然が豊かなまちです。
そんな富良野には、筆者が偶然休憩で立ち寄り、あまりの美しさに感動した「鳥沼公園」があります。その魅力を探るべく、この公園を管理する富良野市の担当者に話を聞きながら案内をしていただきました。
富良野市にある「鳥沼公園」ってどんなところ?
「鳥沼公園」は、富良野市の北東部に位置し、JR富良野駅から車で10分ほどのところにあります。入り口周辺では、開拓以前からあったミズナラやハルニレなどの大きな木々が迎えてくれます。
こちらが公園のマップ。道道上富良野旭中富良野線を挟んで西に「ハンノキの林」などがある湿地帯、東に鳥沼があって園内に散策路が整備されています。面積は9.6haで札幌ドームの1.7個分にもなるんだとか。
ドラマ『北の国から』のロケ地として使われたこの公園は、最近ではウエディングフォトの撮影会で使われることが増えてきているそうです。
鳥沼の特徴は“水鏡”。木々に囲まれている鳥沼は水面が比較的おだやかなため、このように空などが映り込むんです。本当に鏡のようで、写真を撮っているとどちらが水面なのかわからなくなってくるほど! 真っ青な空もいいですが、もくもくとした雲が映っている水面が筆者はお気に入りです。
驚きの透明度!鳥沼に湧く水
鳥沼はとても透明度が高くてきれいなのですが、この水は湧き水! 光が当たるとその透明度がよりわかりやすいですね。透明なので太陽の光を取り入れやすいことから、沼の底で水草が光合成を行い、生育しているそうです。
無料でボートに乗ることができるので(4月下旬〜10月初旬の土日祝と夏休み期間中に営業)、水面の上からその透明度を感じてみるのもおすすめですよ!
こちらが湧水口。水温が年間を通して一定で、8℃くらいになっているそう。湧水量は1日173立方メートルと比較的豊富。水質検査でも基準値を大きく下回る水質のよさで、富良野市や中富良野町の水道水として使用されています。
水の色は水草や葉っぱの色が反射して緑色に見えますが、光の反射や角度で色合いが変わるそう。筆者も何度か訪れるたび、色の濃さや透明度の違いを見ることができました。
鳥沼公園は自然の宝庫
「鳥沼公園」では、年間を通してさまざまな植物が見られます。こちらはエゾエンゴサク。4月に訪れたときは木の幹を囲むように水色や紫色の花を咲かせていました。湿地帯では4月にミズバショウ、5月にはオオバナノエンレイソウ、7月にはオオウバユリなどが咲くそうです。
そして、植物だけでなく魚や野鳥などたくさんの生物も生息しています。
沼では体長が30センチほどもあるニジマスが優雅に泳ぎ、森からはウグイスやカッコウの鳴き声が聞こえていて、目でも耳でも自然を感じることができました。エゾリスが姿を見せることもあるそうですよ!
今回は春〜初夏の写真しか撮影できなかったため、筆者もまだ見たことのない秋と冬の鳥沼の写真をお借りしました。
秋は紅葉が大変美しいとのことで、写真のような景色が見られるとのこと! カラフルな紅葉が水面に映っていますね。
冬は霧氷が見られ、マイナス20℃以下になるなどの条件が揃うと写真のように水面から“けあらし”が出ることがあるそう。とても幻想的な景色です。
今回お話を伺った富良野市建設水道部都市施設課の中島さんは、小学生のときに富良野に引っ越して来られ、小さいころからこの公園で遊んでいたそう。「鳥沼公園」でお気に入りの風景を教えていただきました。
公園の北側から鳥沼を見るこの景色は、より緑色が濃くに見えるそう。筆者も沼をぐるっと回ってみましたが、ここは緑に囲まれ、水面に木々が映り込んでいることもあり、四方八方どこを見ても緑色でした。
「鳥沼公園」へは、JR富良野駅からバスも出ています(本数が少ないため、事前に時刻表で確認することをおすすめします)。富良野を訪れた際は、静かで癒されること間違いなしの「鳥沼公園」にぜひ立ち寄ってみてください!
<スポット情報>
■鳥沼公園
■所在地:北海道富良野市字東鳥沼
■電話番号:0167-39-2313(富良野市建設水道部都市施設課)
⇒マップで見る
■ 【連載】意外とハマるかも…?北海道マンホール特集
■ 一生に一度は見てみたい!神秘的な北海道の絶景