オムカレー3

【富良野オムカレー実食レポ】鉄板の上でできあがる!? 絶対おいしい組み合わせの「ご当地カレー」

2022.07.05

全国各地に「ご当地グルメ」「B級グルメ」などと呼ばれる、その地域ならではのグルメやメニューが多く存在します。

旅先ではご当地グルメを必ず食べることにしている筆者ですが、なかでもカレーが大好物! 北海道ではスープカレーやホッキカレーなどのご当地カレーが多いですが、その1つに『富良野オムカレー』があります。

富良野には何度も訪れていますが、食べたことのなかった『富良野オムカレー』。一体どんなものなのか、実食してきました!

ご当地グルメの先駆け「富良野オムカレー」が誕生した経緯とは

平成18(2006)年3月に誕生した『富良野オムカレー』。どのような経緯で誕生したのでしょうか。「富良野オムカレー推進協議会」の飯沼会長に話を聞きました。

「富良野周辺は、野菜や米、肉など豊かな食材に恵まれています。その食材のよさをたくさんの人に知ってもらい、食べてもらいたいとご当地グルメを作ろうと考え、誰もが大好きな国民食のカレーとオムライスを組み合わせて“オムカレー”を提供することにしました。協議会が発足し、『富良野オムカレー』の提供が始まってからまもなく20年。節目となる年には何か企画をして再び『富良野オムカレー』を盛り上げたいです」

“地産地消”を実践するだけでなく、グルメで街を盛り上げて地域全体を活性化したいという強い想いが伝わってきました。毎年「ふらのカレンジャー娘」として地元の高校生が『富良野オムカレー』を盛り上げたり、学校の給食のメニューとしても提供されたりしているそうで、地産地消を子どもたちにも知って、食べてもらうことで食育にもつながっているといえますね。

これがルール!「富良野オムカレー」の6か条

『富良野オムカレー』を提供しているのは、令和4(2022)年6月現在で8店舗。ルールを作成し、その基準を守れているものだけが『富良野オムカレー』と呼ばれるとのこと。どんなルールが設けられているのでしょうか。

『富良野オムカレー』として提供するには以下の6つのルールが決められています。

「富良野オムカレー」のルール6か条
第1条 お米は富良野産を使い、ライスに工夫を凝らす
第2条 卵は原則 富良野産を使い、オムカレーの中央に旗をたてる
第3条 富良野産の「チーズ(バター)」もしくは「ワイン」を使用する
第4条 野菜や肉、福神漬(ピクルス)なども富良野産・北海道産にこだわる
第5条 富良野産の食材にこだわった一品と「ふらの牛乳」をつける
第6条 料金は税抜1,100円以内で提供する
富良野産とは富良野市、上富良野町、中富良野町、南富良野町、占冠村のエリアを指す
季節等により他産地(国産)の食材になる場合あり
「ふらの牛乳」が不足あるいは牛乳が苦手なお客様には富良野産「にんじんジュース」をつける
富良野産の卵が不足の際には、北海道産の卵になる場合あり

引用:富良野オムカレー推進協議会 協議会について

このルールからも“地産地消”を掲げていることがわかりますね。

こちらが第2条に書かれている旗。この旗がないと『富良野オムカレー』とは呼べないのです。これらのルールを守り、お店ではどのように提供されているのか、実際にお店に伺って見せていただきました。

「まさ屋」の鉄板で作る「富良野オムカレー」!

鉄板で作るオムカレーが食べられるという「まさ屋」さんは、JR富良野駅とフラノマルシェの中間あたりにあるお店。地元の方だけでなく、コロナ禍以前は外国人観光客が多く来店していたそう。

「まさ屋」さんの『富良野オムカレー』は、作るときだけでなく食べるときにも鉄板で提供されるんです。先ほどご紹介したルールを作っていく工程とあわせながら紹介していきます。

ごはんは富良野山部産の『ななつぼし』を使用。バター醤油でライスと細かく刻んだキャベツを炒めていきます。ここで、第1条の「ライスに工夫を凝らす」と第3条の富良野産の「チーズ(バター)」をクリア。鉄板から香ばしい香りがただよってきました!

第5条の「富良野産の食材にこだわった一品」は上富良野産の豚トロ。1人前でこれだけの量が使用されます。

第2条の「卵は原則富良野産」は市内唯一の卵農家さんの『さくら卵』を使用。殻がほんのりピンク色をしている卵です。鉄板の上でトロットロのオムレツが手際よく作られ、見入ってしまいました。

ライスを盛り付けた鉄板の上に付け合わせの野菜、自家製の福神漬と先ほどの豚トロ、卵をのせて、最後にカレールーとデミグラスソースを混ぜたオリジナルのデミカレーがたっぷりかけられます。

いよいよ実食! 鉄板で提供されるためアツアツで食べられるのが嬉しいですね。カレーとデミグラスソースが混ざっていることもあり、それほど辛くなく、トロットロの卵との相性も抜群! 卵自体の甘みがしっかり感じられます。ライスはキャベツが入っていることで食感がおもしろく、さっぱり食べられました。

そして驚いたのが豚トロ! こんなにやわらかくて旨味が強く、脂が甘い豚トロははじめてです。

価格は、第6条の規定通り1,100円(税抜)。もちろん、『ふらの牛乳』もついてきますよ。

見事なコテさばきを見せてくれた店長。来店された際はカウンター席で作られる様子もぜひ見ていただきたいです。

 

店舗ごとに少しずつ特徴が違っているので「富良野オムカレー推進協議会」ホームページに掲載されているマップをもとに巡ってみるのもおすすめです。富良野ならではの、富良野でしか味わえない『富良野オムカレー』をぜひご賞味ください!

<店舗情報>
■てっぱん・お好み焼き まさ屋
■住所:富良野市日の出町11-15
■電話番号:0167-23-4464
⇒営業時間など詳細はこちら

【参考】富良野オムカレー推進協議会

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