古風なネーミング!? 社名の由来
「恵和ビジネス」として発信していますが、ちょっと古風なこの社名、不思議に思った方はいませんか……?(いてほしい)。これからLikers Postで長くお世話になる恵和ビジネス。読者の皆さんに共有したくて、社長にその由来を聞いてみました。
60年で2回、変更した社名
広報:早速ですが、「恵和ビジネス」の意味がずっとわからないまま2年たってしまいました。今さらですが、社名が決まった背景を教えてください。
社長:もちろんです。まず、1959年に、前身となる「北海道カーボン印刷株式会社」が設立されました。カーボンって、たまに複写式の書類で裏面の一部に黒いインクがついてるのありますよね。それを裏カーボン、て呼びます。60年前、その裏カーボンを塗る技術が全国的に求められていたのですが、北海道内にはそれができる会社がなくて、皆九州に発注していたんです。北海道からだと、輸送費用もかかるしもったいないじゃないですか。けれど、いざその設備を整えようとすると機械投資がものすごくかかる。なので、有志何名かで出資しあって、裏カーボンを塗る会社を北海道で作ろうとした。それがはじまりです。
そうして裏カーボン印刷事業を主な事業としていたのですが、これからはコンピューター用の帳票、いわゆるビジネスフォーム印刷の需要が高まることを見越した初代社長がビジネスフォーム印刷機を導入しました。いわゆる「ビジネスフォーム印刷」です。だんだんとそちらが主流になってきて、あれ?もうカーボンだけじゃないね、と。というわけで「恵和ビジネスフォーム株式会社」に社名を変更しました。現在のひとつ前の社名です。
広報:なるほど。そのときの事業が直接社名に反映されているのですね。そこから「恵和ビジネス」になるまで、どういうストーリーがあったのですか?
社長:「恵和ビジネスフォーム」時代は、その名の通りビジネスフォーム印刷を主力事業としていました。「フォーム印刷」って、言ってみればお客様の会社にあるデータをアウトプットする行為です。時代はどんどん変わって、データのあり方や記録の仕方も多様になってくる。コンピュータが活用される領域がどんどん拡がっていきました。そこに対応するためにデータ入力とシステム開発の会社を作ったんですね。
広報:そうなのですね!システム会社とは、具体的にどのような機能を持っていたのですか?印刷からシステム系への拡大にあたっては、人の採用も相当大変だったのではと想像します。
社長:データエントリー(キーボードを使った入力)や、マイクロウェアという組み込み系システムです。採用は、そうですね。印刷一辺倒だった会社が、データ全般に関するビジネスに変化していったので、かなり苦労したと思います。でも、お客様のニーズがそこにあるとわかったからには、なんとしてでもやるという気持ちだったと思います。
そうして、お客様の会社が持つ「データ」の形の変化に合わせて、当社のサービスも多様になるうちに、「あれ?もはやビジネスフォームだけじゃないよね?」という疑問が湧いてきました。そこで、「フォーム」を落とす案が出たわけです。こうすれば、社名が私たちのビジネスを限定することもない。むしろお客様のビジネス全体が守備範囲ですという意思表示にもなる。そんなわけで、1993年にデータ入力やシステム開発の関連会社と合併したのを機に「恵和ビジネス」として始動しました。
「恵和」に込められた意味
広報:お客様と共に、事業も社名も変化してきたことがよくわかりました。「恵和」ということばは、2つめの社名から採用されているのですね。どのような意味を持つことばなのですか?
中国の王羲之による、書道史上もっとも有名な蘭亭序という作品に由来します。その一節に、恵風和暢(けいふうわちょう)という箇所があるのですが、「恵みの風が伸びやかに吹く」という意味なんですね。
広報:え!思っていたより壮大で驚いています……
社長:(笑)はい、でもとても良い言葉ですよね。私たちの会社から恵みの風が吹き、会社も北海道も豊かに成長していくことをイメージしたもの、と捉えています。
広報:なるほど。社内ではよく、「データ活用がうまく進めばお客さまの仕事が楽になり、従業員の方も豊かな生活を送ることができる」と言われていますよね。そのビジョンとつながる印象です。
社長:そうですよね。いろいろなデータがスムーズに流れることで、みんなの生活がしやすくなるという意味では、社名にもミッションが現れていると思います。
(おまけ)ロゴの秘密
社長:ちなみに、当社の社名は変遷してきたのですが、ロゴのマークはずっとこのままなんです。
これは、恵和の「K」と、「和」の象徴の輪っかが組み合わされた見え方にしてあるというのがひとつ。あとは、紙がちょっとパタパタしているように見えませんか?「Z折り」という紙の折り方があるのですが、それがモチーフになっているんです。1960年代に作られているのですが、今見てもかっこいいなあと感じます。当時お付き合いの深かったトッパンアイデアセンターさんに贈っていただいた社名とロゴマークだと聞いています。
社名はお客様とともに変化してきましたが、ロゴはずっとこのまま大切にしていきたいな、と思います。
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