「悴む」なんて読む?寒い冬は毎日のようになることを指す言葉【難読漢字クイズ】
暦の上では大寒が過ぎ、立春が近づいても、まだまだ寒い日が続きますね。これだけ寒いと、毎日のように「悴む」でしょう。あまりなじみのない漢字ですが、なんと読むのかわかりますか?
「悴む」なんと読む?
「悴む」は漢字検定では1級レベルの難読漢字。「憔悴(しょうすい)」の“すい”がこの漢字です。ただ「悴む」の読み方と「憔悴」とでは意味が異なります。
ヒントは、「手が悴む」と使われる場合が多いこと。寒くて起きてしまうあの現象……ピンときた方もいるのでは?
正解は「かじかむ」
正解は「かじかむ」でした。「かじかむ」とは、寒くて手や足が凍えて、うまく動かせなくなる状態のこと。「手がかじかむ」といいますよね。北海道は一日中氷点下の真冬日が連日続くほど冬は寒く、手が悴む人も多いでしょう。
筆者は道産子ですが寒さには弱く、冷え症なもので、冬は外に出ると手足が悴んでいます。北海道では地域によって学校でスキー授業があり、筆者も子どものころに参加していました。しかし昔から冷え症なもので、雪山で手足が悴んでいるのを感じながら必死に滑っていた思い出があります。
大人になった今でもまあ冷えて、悴む! 手袋や靴下を身につけていても冷えるのです。したがって外にいる時間が長いときは、ポケットのなかにカイロを入れて、手を直にあたためるようにしています。今年から発熱素材の靴下もはいていますが、これもなかなかいい具合です。
「悴」には「やつれる」という意味も
「悴」という漢字には、ほかに“やつれる”といった意味もあります。「悴」は心を表すりっしんべんに、“終わる・終える”という意味の「卒」を組み合わせた漢字です。心が終わる、精神的に厳しい状態であれば、やつれてしまうのもうなずけます。
先ほど「憔悴」という言葉をご紹介しましたが、“病気や心配でやつれおとろえる・やせおとろえること”という意味。まさに「やつれる」を表す熟語です。
「せがれ」とは違う!
「悴」に似ている「倅」という漢字があります。「せがれ」と読み、自分の“息子”を表すときの謙遜した表現です。「悴」は“りっしんべん”で、「倅」は“にんべん”。「悴」と似ていて誤用されやすいので気をつけましょう。
寒い冬はしっかり防寒をして、手足が悴まないように。また、心や体の健康を大切にして、やつれないように過ごしたいものです。
【参考】三省堂 現代新国語辞典 第六版
【画像】まちゃー、プラナ、YsPhoto / PIXTA(ピクスタ)