成吉思汗

「成吉思汗」なんて読む?漢字にすると難しい北海道のご当地グルメ【難読漢字クイズ】

「成吉思汗」この漢字の読み方、わかりますか? 北海道民には簡単すぎるかもしれませんが、道外の方だと読めない方も多いかもしれません。ヒントは、あのお肉を専用鍋で焼く北海道の郷土料理です。今回は「成吉思汗」についてご紹介します。

「成吉思汗」とは

「成吉思汗」は、「ジンギスカン」と読みます。

ジンギスカンは、言わずと知れた、羊肉、たまねぎ、もやし、ピーマン、とうもろこしなどをジンギスカン用の鍋で焼いて食べる料理です。生のまま羊肉を焼いてタレにつけて食べる方法と、あらかじめしょうゆベースのタレに漬け込んだ羊肉を焼いて食べる方法の2種類があります。羊肉は、生後1年未満の子羊の「ラム」と生後2年以上の「マトン」のどちらも使われます。

ジンギスカン用の鍋は、中央が盛り上がっており、焼く部分には溝があるものをいいます。この形状のおかげで、羊肉の肉汁がまわりの野菜に流れ落ちることで味がしみこみ、よりおいしくなります。春には花見、夏にはバーベキューなどでジンギスカンをいただくことが多いです。

「成吉思汗=ジンギスカン」の歴史

大正時代、日本では第一次世界大戦の勃発によって羊毛の輸入が困難になり、綿羊飼育がさかんにおこなわれました。北海道もその例外ではなく、このころから羊肉が食べられるようになったといわれています。第二次世界大戦後、次第に輸入羊毛などが普及すると、道内では綿羊飼育から羊肉用の飼育に変わっていきました。ジンギスカンは、当時の羊肉消費拡大のために定着した料理であるといわれています。2004年には北海道遺産のひとつに選ばれるほど、全国的に有名になりました。

「成吉思汗」の名付け親は、札幌農学校(現北海道大学)出身で、当時、南満州鉄道株式会社の調査部長であった駒井徳三であるという説が有力です。野性的な羊肉料理に蒙古の英雄・チンギスハーンを重ね名付けたとされているんだそう。とはいえ、ルーツには謎が多い料理です。

ジンギスカンの楽しみ方

札幌市では毎年『北海道ジンギスカンフェスティバル』が開催されています。道内各地のご当地ジンギスカンが集結し、さまざまなジンギスカンの食べ比べが楽しめるとあって道内外から多くの観光客が訪れる人気の祭典です。残念ながら2020年度からコロナ禍で中止となっていますが、次回開催時にはぜひ訪れてみてください。

また、ジンギスカンをお店で楽しみたいという方には『サッポロビール園』がおすすめ。リンゴやレモンの風味を活かした『サッポロビール園』特製のタレはこだわりの味わいで、最大限に引き出されたお肉の旨みを存分に楽しめます。ビールを飲みながら、楽しいひと時が過ごせますよ。

 

ジンギスカンは専用鍋がなくてもフライパンやホットプレートで手軽に焼け、材料も身近に手に入るものばかりです。とってもおいしいので、みなさんもぜひ味わってみてくださいね。

【参考】農林水産省、滝川市、ベル食品株式会社
ジンギスカン/成吉思汗 北海道|うちの郷土料理 / 農林水産省
ジンギスカンの歴史 / 滝川市
ジンギスカンの知識 / ベル食品株式会社

【画像】keiphoto、Kimi、gontabunta、bj_sozai / PIXTA(ピクスタ)