知らなかった!地下鉄駅ホームでよく聞くチュンチュン音の正体【札幌市営地下鉄のヒミツ2つ】
いわずと知れた札幌市民の足である札幌市営地下鉄。2021年12月で開業50周年を迎えました。
筆者も札幌市外に住んでいたときを含めれば、かれこれ15年ほどは利用しています。たった15年のなかでもホーム柵が設置されたり、車両が新しくなったりといろんな変化がありました。
ところでこの15年、ずっと利用していて不思議に思った点がいくつかあります。今回はそんな札幌市営地下鉄にまつわる2つの謎に迫ります!
1:駅ホームで耳にする「チュンチュン音」の正体
まず一つ目の謎。それは、駅ホームで耳にする“チュンチュン音”です。あなたも聞いたことがありますよね? 筆者は小学校に上がる前くらいのころ、「ネズミが鳴いているよ!」なんていっていました(自他ともに記憶あり)。
もうすぐ電車がホームに進入してくるというタイミングで、その“チュンチュン音”は聞こえてきます。南北線大通駅のように、行き先によってホームが分かれているタイプの駅ではよく聞こえる印象があります。もちろん駅によってはあまり聞こえなかったり、駅のどこで待つかによって聞こえ方に違いがあったりするでしょう。
この“チュンチュン音”はいったいなぜ起き、そしてなぜ聞こえるのでしょうか? その答えは札幌市営地下鉄開業50周年記念サイトに載っていました。やはり、同じ疑問を持つ人は多いのかもしれません。
(省略)札幌の地下鉄の特徴であるゴムタイヤに起因するものです。ゴムタイヤであるがゆえ、パンタグラフから受けた電気を地面に逃がすことができないため、軌道を挟み電気を逃がす「負集電器」という部品が付いています。
この部品が軌道とぶつかる音が地下空間で反響することによりチュンチュンという音が発生します。
なんと札幌市営地下鉄の特徴の一つ、ゴムタイヤであることが関係していました。あの“チュンチュン音”からは摩擦音だとは想像できませんでしたが、反響することで不思議な音になって聞こえるのですね!
2:東西線ホームにいるのになぜ。東豊線車両が現れた!
二つ目の謎。これは、東西線ユーザーでないとあまり知らないかもしれません。
筆者がその場面に遭遇したのは高校生のときです。いつも通り、東西線某駅のホームで電車を待っていました。しばらくして、目の前にぬっと現れた車両はライトブルーのドアを持つ東豊線の車両。あれ?と一瞬頭がこんがらがってしまいましたが、そこはたしかに東西線のホーム。気も確かです。でも、目の前にある東豊線の車両は、車内が暗くやや不気味な雰囲気を醸し出しています。何が起きたのでしょう?
その後すぐにわかりましたが、それは回送電車だったのです。でもいったいなぜ、こんなところに東豊線車両がいたのでしょうか? その答えとは……。
東西線と東豊線をつなぐ連絡線というトンネルをご存じでしょうか。
これは、東豊線の車両基地が二十四軒にあるため用意したものです。
元々、二十四軒の車両基地は東西線の車両基地でしたが、大谷地に新たな車両基地が建ったこと、東豊線沿線で車両基地の適地がなかったこと等により二十四軒の車両基地が東豊線の車両基地となりました。
(省略)
そのため、朝夕には東西線の路線を東豊線の青い電車が走るところを見ることができます。(乗車はできません)
なるほど……! 車両基地の立地によるものだったのですね。まさに豆知識です。朝夕限定でしか見られないということですから、偶然見かけたら何かいいことが起きるかもしれませんね!
二つの謎が解けました。ほかにも札幌市営地下鉄にまつわる謎はある予感。あなたも謎解きに挑戦だ!
【参考】札幌市
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