札幌市民でも意外と知らないかも?札幌地下鉄をめぐるヒミツを大解剖【Part 2】
通勤・通学、通院、おでかけ。日頃当たり前の存在として利用している札幌市営地下鉄。ほんとにありがたい存在ですよね。
そんな地下鉄にまつわるヒミツは数知れず。
今回は、筆者が高校時代から疑問に思っていたものも交え、2つのヒミツを大解剖していきます!
【part. 1はこちら】
札幌市民でも意外と知らない?実は世界でも珍しい「札幌地下鉄のヒミツ」2つ
1:東西線大通駅はなぜ3・4番ホーム表示なのか?
高校時代、通学で地下鉄を利用していた筆者はある時気がつきました。
「南北線と東豊線の大通駅ホーム表示は1・2番ホームで、なんで東西線は3・4番ホームなんだ? 5・6番ホームがどこにもないのはどうしてだ?」と。
当時それなりに考えてみたものの、それらしき理由は見つけられませんでしたし、そこから自分で調査しようと思うこともなく、月日は過ぎ去り現在に至ります。
さて、機は熟しました。調査です。
札幌市交通局の地下鉄担当の方に問い合わせてみました。すると、「当時のことを明確に示す資料はない」とのお返事。残念。それでも「通説ではありますが」との前置きをしたうえで、次のように教えてくださいました。
「南北線と東西線のホームが構造上、上下に位置しており場所も近いことから、乗り換え時に間違いが生じないようにするため」
とのことです。なるほど、南北線が開通し、その後東西線が開通した歴史と照らし合わせても納得のいく説明です。
ちなみに、東豊線は「南北線・東西線から場所が遠いから1・2番ホーム」とのことですが……。こちらは推測の域をでない気もしてしまいますね。5・6番ホームでもよかったのではと筆者は思ってしまいます。
参考までに、駅構内図です。
2:え?「優先席」じゃなくて「専用席」?
さて、続いてはこちら。まずは以下の写真をご覧ください。
ごく普通の車内の様子ですよね? では質問です。写真左側にある緑色のシート。あの正式名称は何でしょうか?
「そんなの簡単、優先席でしょ」という方は残念ながら不正解。正しくは“専用席”なのです。札幌の方には簡単すぎたかもしれません。
実は、“優先席”だった時代もあるようです。札幌市交通局のホームページには以下のような説明がありました。
昭和49年4月に高齢者やお体の不自由な方の利用を想定した「優先席」を試行的に設置いたしましたが、当時は若い健常者が座席を占領することが多く、本来の優先利用の対象である高齢者やお体の不自由な方などが座れないとの声が多く寄せられたことから、市議会での審議等を踏まえ、昭和50年4月、「専用席」に変更し現在に至っております。
なるほど。全く知りませんでした。今では若者が座席占領なんてしない気もしますが、それも“専用席”になったおかげかもしれません。他の地域では“優先席”表示のところがほとんどですが、その3文字に託された思いは同じはず。譲り合いの精神で利用したいですね!
札幌市営地下鉄にまつわるあなたが疑問に思っていること、ぜひ教えてくださいね! ホーム表示に関する確たる証拠もお待ちしております!
【画像】alannow / PIXTA(ピクスタ)、retirementbonus / Shutterstock.com