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「大好きだった喫茶店の味を再現したい」研究熱心なマスターが営む、あたたかな屋上カフェ(網走市)
カフェに行こうと思ったとき、おいしいメニューや居心地のよさなどお店選びの基準はさまざまですよね。筆者がお店を選ぶ基準のひとつにあるのが、“マスターが素敵で何度も通いたくなるカフェ”。
今回はおいしさ、居心地のよさに加えてマスターにも会いたくなる、網走市の「GNOME café(ノームカフェ)」さんをご紹介します!
まるで隠れ家!アパートの屋上にあるカフェ「GNOME café(ノームカフェ)」
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出典: 北海道Likers
「GNOME café」さんがあるのは、JR桂台駅から徒歩10分のところにあるアパートの屋上3階。はじめて訪れたときは一見普通のアパートなので通り過ぎてしまいました!
屋上へは外の階段を登ります。階段の昇り降りには十分注意してくださいね。

出典: 北海道Likers
お店のある屋上からはきれいな夜景とオホーツク海を眺めることができ、あたたかい季節はサンルーム内の席でこの景色を楽しめます。

出典: 北海道Likers
店内に入ると10名ほどが座れる大きなテーブルがひとつ。テーブルを囲んだあたたかい雰囲気は居心地がよくいつも長居してしまいます。
「GNOME café」の原点となった「絶品カレー」
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出典: 北海道Likers
お店へ訪れるといつも笑顔で出迎えてくれるのが、マスターの石原さん。気遣いと思いやりがあふれた素敵なマスターです。お店への想いを伺うと「来てくれたひとりひとりのお客様を大切にしています。いろんな方の接点になればいいな」と語ってくださいました。
そんな石原さんがお店をオープンしたのは、以前札幌にあった「喫茶カントリー」がきっかけ。「喫茶カントリー」独特の辛いカレーが大好きで、大学時代によく通っていたそう。
大学卒業後にもカレーを食べに網走から札幌まで訪れるほどのファンだった石原さん。しかし、「喫茶カントリー」が閉店。そのカレーをもう一度食べたくて自分で再現をはじめ、15年ほど研究して、ついに近いものを作ることができたのです。そして、当時の仕事の退職を機に再現したカレーを出したい一心でお店をオープン!
その後「喫茶カントリー」ファンから問い合わせが。「喫茶カントリー」のカレーを知る方たちに食べてもらい、さらに改良を重ねて、今やファンお墨付きの『GNOMEカレー(ノームカレー)』ができあがりました。
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出典: GNOME café
こちらがその『GNOMEカレー』。もちろん『GNOMEカレー』以外のメニューもあるので辛いのが苦手な方も気軽に訪れてみてくださいね。
「食いしん坊な精霊」が店名の由来
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出典: 北海道Likers
ちなみに、ちょっと変わった「GNOME café」という店名が気になり、名前の由来を伺うと、ヨーロッパの大地の精霊“ノーム(Gnome)”だと教えてくれました。フィンランドなどでクリスマスの時期に飾られる有名な精霊なのだとか。
首からスプーンをぶら下げているノームには、手先が器用で食いしん坊という意味があるらしく、カフェの店名にぴったりだと心が惹かれたそう。ほかに「GNOME café」というお店が日本になかったこともあり、店名が決定したといいます!
おいしい紅茶とスコーンでティータイム

出典: 北海道Likers
そして、カレーの研究に15年以上をかけた石原さんの次なる挑戦は“スコーン”です。
「GNOME café」さんでは今年から紅茶タイムがはじまりました。週に4日ほどティータイムの営業をされていて、『Cream Tea Set(クリームティーセット)』を楽しめます。クリームティーとは英国などで習慣とされるアフタヌーンティーのひとつで、紅茶とスコーンのセットのことです。
紅茶を本格的にはじめたのは、茶葉を扱う会社からサンプルを送ってもらったことがきっかけ。サンプルの紅茶を飲んでみるとおいしさや紅茶の違いにおどろき、その魅力に夢中になったんだそう!
紅茶と一緒になにを出そうか考えた石原さんは、「お菓子作りは難しいけれどスコーンならできるかもしれない!」とスコーン作りもはじめました。
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出典: 北海道Likers
こちらが石原さん手作りのスコーン。この日のスコーンはプレーンとシナモンでした。日によって替わるので、どんなスコーンがあるのかは行ってみてのお楽しみです!
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出典: 北海道Likers
きれいに割れたスコーンがとっても素敵。
スコーンはシンプルだからこそ難しさがあるそうで、何度も何度も試作したそうです。カレーに劣らず、スコーンも相当な研究をされていて、石原さんの研究熱心さには脱帽します。作り方や材料の配分を変えたりと、今も試作を重ねているところで、さらにおいしくなっていくスコーンに今後も期待です。
そして、スコーンに添えられたクロテッド風クリームがまた絶品! 「GNOME café」さんのクロテッド風クリームはバターのような少し固さのあるクリームで、ほのかにはちみつの風味が感じられます。このクリームをスコーンにたっぷりつけて食べるのが筆者のお気に入り。
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出典: 北海道Likers
ていねいに淹れてくれた紅茶の説明もしてくれます。どの紅茶にしようか迷っても石原さんに聞くとおすすめしてくれますし、はじめにウェルカムティーをサービスで出してくれるので、それを飲んでみて決めるのもいいですよ。
語りきれないほど魅力が詰まった「GNOME café」さん。ぜひ一度訪れて、紅茶や食事をいただきながらのんびり過ごしてみてくださいね。
<店舗情報>
■店舗名:GNOME café(ノームカフェ)
■住所:北海道網走市台町3丁目7-4
■電話番号:070-1259-5779
■営業時間:
紅茶タイム・・・ 水曜 13~16時、金曜・土曜・日曜は予約制(時間応相談)
お食事・・・火曜、水曜、木曜 18時30分〜22時
■定休日:月曜、不定休
■HP:http://www.okhotsk-xing.co.jp/gnomecafe.html
■Instagram:@gnome_cafe
【画像】GNOME café
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