のんびりしている羊

「幻の国産羊肉」を求めて。十勝で羊と過ごす非日常ファームステイ(新得町)

2021.10.23

せっかく遠出するなら人とは違う体験、してみませんか? 今回は、国内自給率1%未満といわれる超希少な羊肉をいただける新得町「YORKSHIRE FARM(以下、ヨークシャーファーム)」をご紹介します。

北海道で羊といえば、ジンギスカン!かと思いきや……。「ヨークシャーファーム」で羊肉をおしゃれに召し上がれ!

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自給率わずか1%の超希少な国産羊肉をいただける「YORKSHIRE FARM(ヨークシャーファーム)」

札幌から車で2時間ほど、十勝の玄関口の新得町にひっそりとその牧場はあります。その名も「ヨークシャーファーム」。看板を目印に牧場に入っていくと……もこもこの羊たちがのんびり草を食みながらお出迎え。

ここでは、とても希少な国産の羊肉をランチやディナーで味わうことができるのです。

しかも! ここで提供される羊肉は“羊肉の王様”と呼ばれるサウスダウン種のもの。日本ではほとんどお目にかかることができない非常に珍しい品種で、小柄な体に顔まで毛むくじゃらのチャーミングな羊です。お肉と脂のバランスが絶妙で、黄金比といっても過言ではないかも。口に入れた瞬間、旨みと甘味がじわ~!っと広がります。

ちなみに、日本ではあまり知られてはいませんが、羊のお肉はラムとマトンの間に“ホゲット”という分類があります。ラムよりも成長しているため脂の乗りや肉づきがよく、マトンほど独特の匂いがありません。「ヨークシャーファーム」のホゲットは、羊のお肉は臭いからニガテ……そう思っているあなたにこそ、ぜひ食べてほしいおいしさ。独特の匂いはほとんどないため、羊肉のイメージが180度変わるかも……!?

「ヨークシャーファーム」では希少な羊肉を味わえるだけではありません。なんと宿泊することができるのです! ホテルのいたるところに羊グッズが。

羊を眺めながらのんびり過ごすファームステイ

今回の取材にあたり、特別に放牧地を案内していただきました。本来、羊は臆病な生き物ですが、「ヨークシャーファーム」の羊たちはとても人に慣れているようで、「こんにちは~、何してるの?」といっているように近づいてきてくれました。

「メェ~」と鳴くイメージの羊ですが、筆者には「べえええ」と聞こえました。案外野太い声で驚くかも……。そっと触ってみると、思ったより硬い弾力のある毛の下から、羊のぬくもりがじんわり伝わってきました。

牧場では四季折々のさまざまな風景を見ることができます。春先は出産ラッシュのためかわいい子羊がた~くさん! また、夏に備えて毛刈りをしているところが見られるかも。秋のひんやりした空気のなか、のんびり羊を眺めたり、冬に見られる羊がお行儀よく1列に並んで進んでいく羊列車も面白いです!

時間を気にせず羊と過ごす時間は何事にも代えがたい癒しの時間……日々の疲れを羊に癒してもらいましょう。

この子はまだ子どもなので、「めえええ」とかわいい声で鳴いていました。

※いくら羊がかわいいからといって、勝手に放牧地に入ることは絶対に止めましょう。

大自然のなかで育った羊の恵みを余すところなく

目の前のかわいい羊が、いつかお肉になってしまうの……?とショックを受ける方もいるでしょう。

でも、私たちが当たり前にスーパーで買うお肉も、元はかわいい牛や豚や、羊なのです。いのちに感謝し、食べる。これが一番大切なことなのではないでしょうか?

ファームステイでは、ただ泊まって楽しいだけでなく、私たちの生活がさまざまな“いのち”によって支えられていることを実感するきっかけ作りになると思います。

もちろん、お肉だけではありません。「ヨークシャーファーム」では、羊をお肉に加工する際にとれる毛皮から作ったムートンの販売や、毛刈りした羊毛を手紡ぎして作った毛糸の帽子や手袋を販売しています。

 

大自然のなかで育まれたいのちの恵みを、色々な形で余すことなく感じてほしいと思います。

<施設情報>
■施設名:YORKSHIRE FARM(ヨークシャーファーム)
■住所:北海道上川郡新得町字新得基線115番地7
■電話番号:0156-64-4948
■営業時間:ランチ11時30分~15時(L.O.14時30分)、ディナー(予約制)18~20時
■定休日:火~水曜
■駐車場:あり(無料)
■HP:https://www.york.co.jp/

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