年の瀬の大一番!ばんえいダービー&ヤングCSを振り返って【井上オークスのばんえいレース回顧】
こんにちは。競馬ライターの井上オークスです。
年の瀬の帯広競馬場は、若馬の大一番で盛り上がりました。3歳の頂上決戦「ばんえいダービー」と、ばんえい甲子園「ヤングチャンピオンシップ」を振り返ります。
三冠目は譲れない。ばんえいダービーはオーシャンウイナーが戴冠!
2021年12月29日に行われた第50回「ばんえいダービー」。3歳三冠の最終戦は、牡馬は730kg、牝馬は710kgのソリを運びます。どの馬も、デビューしてから一番重いソリを運ぶことになりますが、天候は“雪”。大粒の雪がコースに降り積もり、ソリの滑りを速めました。
各馬またたく間に歩を進めて第2障害へ。最初に仕掛けたのは牝馬のイオン。しかし坂の途中で膝をついてしまいます。オーシャンウイナーが坂の頂点で先頭に立ち、そのまま坂を下る勢いに乗って3連勝中のタカナミをかわしました。オーシャンウイナーの脚色は鈍ることなくゴールイン。ダービー馬の称号をつかみました。2着がネオキングダムで、3着にタカナミが入りました。
オーシャンウイナーを管理する中島敏博調教師、騎乗した菊池一樹騎手は、ともに「ばんえいダービー」初制覇です。
1番人気に支持されたのは、5連勝中の牝馬サクラヒメ(4着)。雪で馬場が軽くなった点も、負担重量が軽い牝馬に有利な要素と思われました。しかもオーシャンウイナーは重賞初制覇のイレネー記念をはじめ、重い馬場で活躍してきた馬。菊池騎手は「雪はいらない」と思っていたそうです。しかし降ってしまったものはしょうがないと腹をくくり、積極的にレースを進めたことが、勝利を呼び込みました。
「オーシャンウイナーが一番強い馬だと思っているので、早めに障害を越えた時点で『行ける』と思いました」(菊池騎手)
「この馬は障害が得意で、下りてからもスピードある走りを見せてくれるなど、良さがたくさんあります」(中島調教師)
愛馬の力を信じて攻めた菊池騎手。筆者は「一冠目も二冠目も牝馬が勝ったということは、牡馬がふがいない世代なのかな?」と思っていました。オーシャンウイナーごめんなさい。あなたが一番強かった!
ばんえい甲子園ヤングCSは、南北海道代表・ヤマカツエースが勝利!
2021年12月30日に行われた第23回「ヤングチャンピオンシップ」。この2歳重賞に出走できるのは、“生産地別に組まれた5つのレースで1着か2着に入った馬”だけ。それぞれの成績・性別に応じたソリ(今年は570~620kg)を運ぶ“ばんえい甲子園”の決勝戦です。
この日の天候は晴れ。しかしかなりの高速馬場で、おおむね30秒ほどで第2障害の前にたどり着き、我も我もと坂を登っていきます。先に坂を下ったのはクリスタルコルドとトワイチロ。さらにヤマカツエースとヘッチャラが猛然と追い上げ、さらにキングフェスタも加わる大激戦。ゴールまで残り30m、先頭で粘るトワイチロを、ヤマカツエースがグイッとかわして抜け出すと、そのまま押し切りました。2着はトワイチロ、3着はヘッチャラ。
南北海道産駒のヤマカツエースを管理する金田勇調教師は、アオノブラックで制した2018年に続いて2度目のヤングチャンピオンシップ制覇。藤野俊一騎手はアルジャンノオーで制した2019年に続いて、2年連続3度目の制覇となりました。
金田調教師はヤマカツエースについて、「この馬はとにかく負けず嫌いな馬。若くて元気いっぱいなところもありますが、利口なところもあります」と気持ちの強さを称えます。藤野騎手は、「春先は体重が軽く弱い面もありましたが、今は身体ができてきて、だんだん力がついて強くなってきました」と話し、成長を感じているようです。
トップハンデ620kgのソリを運び、僅差の4着だったキングフェスタを含めて、上位4頭の力は拮抗しているのではないでしょうか。2022年の3歳戦線が、今からとても楽しみです。
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※ 画像提供:ばんえい十勝
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