
英語が話せることと、 “SHIROらしい接客” は何が違う?シロが挑戦する「多言語接客スキル認定制度」の1年と未来
“自分たちが毎日使いたいものをつくる”というエシカルな信念のもと、厳しい自然が育んだ国内外の素材を活かしたものづくりを続ける、北海道砂川市発のコスメティックブランド・SHIRO。近年、その魅力は日本国内に留まらず、グローバルな広がりをみせています。
2016年のロンドン・キングスロード店オープンを皮切りに、現在では韓国、台湾、香港、UKに計8店舗の実店舗を構えるまでに成長。さらに、日本国内の直営店舗でも外国人のお客さまの割合が急増しており、2025年度の実績では全体の2割を突破(前年比150%)しました。
こうした急速なグローバル化の波の中で、同社が2025年10月から本格導入しているのが、独自の社員育成制度『多言語接客スキル認定制度』です。
単に“語学が堪能なスタッフを増やす”のではなく、“SHIROならではの温かいおもてなしを、世界中のお客さまに届ける”ために。制度の導入から約1年が経過した現在の成果や具体的な取り組み、そしてシロが描く未来のグローバル人材像に迫ります。
急増するインバウンド需要。シロが捉える“本当のグローバル化”への第一歩

海外での実店舗展開や国内外での知名度向上に伴い、SHIROの店舗を訪れる外国人のお客さまは急速に増加しています。SHIROはこれを受け、海外での店舗数を増やすことだけがグローバル化ではないと考えました。真の成長を果たすためには、組織の企業文化、そして現場で輝く人材そのものがグローバルな視点を持って進化していくことが不可欠です。
その具体的な第一歩として始まったのが、国内店舗における多言語での接客スキルを持つスタッフの育成です。日本発のブランドとして、日本を訪れてくれた外国人のお客さまに、どれだけ豊かで充実した店舗体験を提供できるか。その挑戦を支える土台として、本制度が誕生しました。
機械的なフレーズは使わない。自分自身の言葉でブランドの “魂” を伝えるカリキュラム
SHIROが導入した『多言語接客スキル認定制度』は、外部の専任講師がSHIRO独自の接客方針に合わせたレッスンや試験を行う、社内ワンストップの育成システムです。
本制度を導入するにあたり、パートナーである外部講師『株式会社TRADIA』とSHIROが徹底的にこだわったのが、“英語が話せること”と“英語で仕事ができること”は全く別物であるという視点でした。
マニュアルに沿った定型文や、機械的な接客フレーズを暗記するだけでは、スタッフ一人ひとりがお客さまに寄り添うSHIROらしい接客を十分に届けることができません。
そこで、以下のようなきめ細かな学習環境と厳しい審査が用意されました。

1回5〜10分のオンデマンド講座
仕事の合間や移動時間を利用し、初級の接客英会話を無料でいつでも学べる環境を整備。
3ヶ月間の英会話ブートキャンプ
費用の大半を会社が負担し、外部専任講師による個別のフィードバックを受けながら短期間で集中トレーニングを実施。
実際の接客形式による認定試験
外部講師をお客さまに見立ててオンラインで行われる試験では、単に製品を紹介するだけでなく、SHIROが大切にしているエシカルな取り組みや厳しい自然が育んだ素材へのこだわりを、自分自身の言葉で適切に伝える表現力が求められます。
レッスン当初は「英語が伝わらなかったらどうしよう」と声をかけることを躊躇していたスタッフも、今では「もっとお話ししてみたい」と笑顔で積極的にお客さまとの雑談を楽しむなど、現場に大きな変化が生まれています。
合格がゴールではない。月1万円の手当と「英語を活かせる店舗」への配置転換
この制度の魅力は、学ぶ機会の提供に留まりません。試験に合格し、多言語接客スキルの認定を受けたスタッフには、日頃の努力と店舗やブランドへの貢献を讃え、月額10,000円の手当が支給されます。
さらにSHIROは、認定取得をゴールとして捉えていません。
今後は、認定を受けたスタッフがそのスキルを最大限に活かし、さらに実践的な経験を積んで成長できるよう、外国人のお客さまが多く来店する店舗への意図的な配置転換を実施。実践を通じた語学力の定着化と、現場スタッフのキャリアアップを同時に後押しする仕組みを整えています。
2028年度には全体の3割へ!語学力向上から “世の中を幸せにする” 組織改革へ

2025年10月の開始以降、約3か月に1回の頻度で認定試験が行われており、2026年8月時点では店舗スタッフ544名のうち36名(全体の7%)が認定スタッフとなっています。
SHIROは今後、今年度(2026年度)中に認定スタッフを全体の10%(66名)へと引き上げ、さらに2028年度には全体の30%(252名)まで増やすという、非常に具体的で高い目標を掲げています。
また、現在は英語での認定のみですが、今後は韓国語や中国語への拡大検討、さらには海外店舗への本制度の導入など、世界中のお客さまにブランドの想いを正しく伝えるための仕組みづくりを次々と計画しています。
SHIROではすでに、2026年4月から賞与の給与化を導入したほか、2028年卒からはインターバル採用を開始するなど、グローバル基準に合わせた組織・評価改革を進めてきました。
“社員の成長こそが会社の成長”。北海道砂川市の豊かな自然から生まれたブランドは、そこで働く一人ひとりの人と会話することの楽しさを最大の原動力にしながら、これからも世界中のファンに向けて “幸せ” を届けていきます。
文/北海道Likers 画像・参考/SHIRO
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