【札幌から80分】120年以上親しまれる温泉。ボリューム満点の名物グルメも必見

北海道安平町の「鶴の湯温泉」は、明治初期開湯の由緒ある温泉です。病んだツルが沢地に舞い降り、冷泉で浴して元気に飛び立っていくことから、その名が付きました。

温泉前の庭園では、春はエゾヤマザクラ、夏はハスや花菖蒲、秋は紅葉、冬は木々に雪が積もるなど、四季折々の美しさを見ることができます。併設するレストランの食事は、美味しくてボリュームたっぷり。心と体を癒すだけでなく、お腹も満たしてくれます。

ツルが教えてくれた癒しの泉「鶴の湯温泉」

「鶴の湯温泉」の歴史は古く、明治の初めにまで遡ります。フモンケの原野(現在の安平町)に放牧馬の様子を見に来た牧夫は、病んだツルが沢地に舞い降りて水浴びをして病気を治している姿を見かけました。

この話を聞いた男性がケガをした人や家畜を泉に浴させたところ、疾病がたちまち治り、これが霊泉であることがわかりました。ツルに教えられたことから「ツルの温泉」と名付けられ、その後「鶴の湯温泉」として明治35年の開湯以来、人々に親しまれています。

長らく昭和時代の面影を残す温泉旅館として営業していましたが、老朽化に伴い平成20年に建て直しが行われ、近代的になりました。日帰り温泉のほか宿泊も可能です。客室は和室8室で、食事は併設されているレストランで提供しています。

ツルツル、ポカポカで幸せ気分

オープン早々に、安平町内はもちろん、千歳や苫小牧、札幌からお客さんがやって来ました。

入湯料は券売機で支払います。シャンプーや石鹸は配置していないので、各自用意するか施設内で購入してください。また盗難防止のため、貴重品は必ず脱衣所にある返却式のロッカーに預けましょう。

大浴場に入るとツルのオブジェが迎えてくれました。

泉質は冷泉含硫黄-ナトリウム-炭酸水素塩泉で、神経痛、筋肉痛、疲労回復、冷え性、打ち身、胃腸病、皮ふ病、切り傷、痔疾、美肌などに効果があるとされています。冷泉のため沸かしていますが、温泉と同等の成分や効能があります。

お湯は薄茶色でちょうどいい湯加減です。“ツルの湯”だからというわけではありませんが、肌がツルツルになったと感じました。

四季折々の美しさを見せてくれる庭園

「鶴の湯温泉」は体がポカポカになるので、しばしの間、庭園でクールダウンしました。夏はハスが咲き乱れますが、秋は紅葉が美しく色づきます。池にはコイが泳いでいて、エサも販売されています。

近くではアヒルがガーガーと鳴いていました。

「世界一美味しい」と豪語するザンギ

ランチは「鶴の湯温泉」に併設したレストラン「お食事処 和(わ)」でいただきます。庭園を眺められるカウンター席や、足を伸ばせる小上がりなど、さまざまな席が用意されています。

店主の福島さんは、結婚式場のレストランで腕をふるっていましたが、2017年から縁あって同店をオープンしました。

券売機には「この店を応援する」というボタンがあります。「コロナ禍でお客さんが減少したときに、“何らかの方法で応援したい”と言ってくれた声を受けて設置しました」と福島さん。300円と500円の2種類があり、特典はなし。「このボタンを押すときは注意してください」とのことです。

多くのメニューの中から「世界一美味しい」と書かれた『ザンギ定食』を注文しました。

生姜をたっぷり使っているそうで、香ばしさがたまりません。ザンギはソフトボールほどの大きさで食べごたえがあります。親しい農家の方からホテルでも扱っている野菜が提供されています。

サラダの盛り付けも美しく、お客さんからも「温泉レストランのレベルではない」と賞賛されているそうです。どのメニューもボリュームがあり、あちこちから「美味しい」「お腹いっぱい」の声が聞こえます。食事のみの利用もOK。「世界一美味しい」が誇張でないことを確かめてください。

 

「鶴の湯温泉」は、札幌から車で約80分、新千歳空港から約20分です。毎週火曜・水曜 が休業日。入浴していたお客さんの話(個人的感想)によると、「休業日の翌日はとくにお湯が良い」そうです。心地よいお湯と、美味しい料理を求めて訪れてください。

<施設情報>
■鶴の湯温泉
■住所:北海道勇払郡安平町早来北町5番地
■電話番号:0145-26-2211
⇒営業時間など詳細はこちら

【画像】鶴の湯温泉、あびら観光協会

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