北海道主要都市周遊は何日できる?「公共交通機関」だけで実現できるのか検証してみた
広い広い北海道。その広大さから、観光で訪れた方のほとんどは、機動性に優れるレンタカーを利用することでしょう。
しかし、運転免許を持っていなかったり、車じゃなくて鉄道やバスでの移動を楽しみたいという方も多くいるはずです。そこで今回は、“公共交通機関のみを使用して北海道の主要都市を周遊するには何日かかるのか”という検証をしていきます。
「公共交通機関」だけで北海道主要都市周遊!
まずは今回のレギュレーションを解説します。
1つ目に、“移動には公共交通機関を利用すること”、2つ目は、“北海道の主要5都市(函館、札幌、旭川、帯広、釧路)を巡ること”、そして最後は、“各地で2か所以上観光すること”。この3条件をルールにします。
【1日目】起点は函館
ということで検証スタート。起点は北海道の玄関口ということで“函館”にしましょう。羽田空港からの始発便で、函館市街に午前10時到着という想定です。
早速、函館で観光します。函館といえばまず『五稜郭公園』は外せませんよね。園内の史跡から戊辰戦争の軌跡を感じつつ、『五稜郭タワー』から函館の街を一望するのがおすすめです。
五稜郭を堪能したら、観光&昼食を兼ねて『金森赤レンガ倉庫』へ向かいましょう。歴史ある港町にふさわしいレンガ倉庫は、非常にノスタルジックで見ごたえがあります。さらに倉庫内はおしゃれなショッピングモールとなっており、函館土産や北海道の特産品を味わえるレストランなどを楽しめます。
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この時点で時刻はだいたい16時。先をお急ぎの方はこのまま特急列車で札幌へと向かってもいいですが、今回は函館の代名詞でもある夜景を眺めるため、ここで一泊します。
【2日目】札幌へ
さて、昨夜は素晴らしい夜景を堪能できましたね。それでは北海道最大の都市“札幌”へと歩みを進めていきましょう。
時刻は7時37分、函館駅から「特急北斗3号 札幌行」が発車します。300kmほどの距離を約4時間で駆け抜けるこの列車からは、函館本線の風光明媚な景色を楽しめます。
11時28分、札幌駅に到着です。ちょうど昼時ですから、ここでランチタイムにするのがよいでしょう。
札幌ですからお店探しにも困りませんね。もちろん観光スポットも豊富です。『札幌市時計台』に『大通り公園』、『札幌テレビ塔』、『円山動物園』などジャンルも多岐にわたります。
好みに合わせたプランを練りましょう。夕食は北国最大の繁華街“すすきの”で決まりです。札幌でも一泊して、明日はまず旭川を目指します。
【3日目】旭川から帯広へ
時刻は8時30分。札幌駅発の「特急ライラック5号 旭川行」に乗車します。この日の最終目的地は旭川ではなく、帯広です。
9時55分、終着の旭川駅に到着です。旭川といえば『旭山動物園』は外せませんので、ぜひ見学しましょう。
もう1か所としておすすめなのが『旭川市博物館』です。「ここにきて市営の博物館かよ」とお思いの方、実はこういった施設は入場料が安いうえに、展示内容が充実している所がとても多いのです。『旭川市博物館』も例にもれず、アイヌ関連の資料や展示が充実しており、北海道の歴史を知るうえで非常に有用な施設となっています。
さて時刻は14時、少し遅めの昼食は旭川駅で駅弁を調達してみてはいかがでしょうか。北海道の駅弁は百貨店の駅弁大会でも人気を博す商品が多く、カニやイクラなどの海産物を使用した駅弁は絶品です。
駅弁を調達したら早速帯広へ向かいましょう。特急列車で札幌へ、そこからさらに特急列車を乗り継いで帯広に到着するのが18時30分ごろ。バスでアクセスすることも可能です。この間に車窓を楽しみながら駅弁を食べるのが、移動も食事も同時にできて一石二鳥です。
旭川を出発して4~5時間ほどで帯広に到着です。この日は移動も多く疲れているでしょうから、観光はせず夕食を済ませたら明日に備えて寝ることをおすすめします。
【4日目】帯広から釧路へ
さて帯広では、モール温泉と『六花亭 帯広本店』を楽しんでみてはいかがでしょうか。日本では珍しい、植物性の有機物を多く含むモール温泉で朝風呂を堪能。身体が暖まった後は、北海道を代表する菓子店『六花亭本店』の喫茶でお昼休憩なんて乙ではないでしょうか。
【関連記事】おひとりさま、車なしで満喫!リピーターが教える「帯広のおすすめスポット」3選14時台には釧路へ向け出発するので、温泉やスイーツを堪能しすぎて遅れないように注意してくださいね。14時18分に帯広駅から「特急おおぞら5号 釧路行」に乗車です。
いよいよ北海道の主要都市を巡る旅も終わりが近づいてきました。
帯広からは約1時間半で釧路に到着。ただいまの時刻は15時51分です。釧路駅の近くには極上の夕焼けが堪能できる『幣舞橋』があります。ちょうど夕暮れの時刻になろうとしていますから、訪れてみてはいかがでしょうか。夕焼けを目に焼き付けたら、夕食を済ませて就寝しましょう。明日はいよいよ最終日です。
【5日目】釧路から羽田空港へ
釧路の朝といえば、『和商市場』ですよね。好きな具材をどんぶりに乗っけていく『勝手丼』が名物。朝食はここに決まりです。
朝食を済ませたら、『釧路湿原』で北海道の雄大な自然を味わってみるプランはいかがですか。釧路駅からバスが運行されているので、公共交通機関縛りの旅行でも訪れることができます。
釧路空港から羽田空港への最終便は19時55分発です。それまでゆっくり釧路の街を歩くのもいいですね。知らない土地のカフェや商店ってなんだか憧れます。
【総括】5日間では北海道のさわりだけ
ここまで、北海道を公共交通機関で巡る旅行を検証してきました。結果は、5日間あれば主要5都市を観光することは可能であると推測できました。
ただ、今回のプランでは移動を考え、駅近くの観光スポットを重点的に巡っています。より北海道のディープなスポットを訪れたい場合は、もう5日間は必要になるのではないでしょうか。
もし、今回のプランで実際に旅行してみたという方がいらっしゃいましたら、ぜひとも筆者にご一報ください!
【参考】駅・鉄道・観光 / JR北海道、ただいまの運行状況(出発便) / たんちょう釧路空港
【画像】まちゃー、y.uemura、yhori、YsPhoto、Daikegoro、STUDIO EST、はっさく、ken_aqua、Sally、オクケン、taka_c / PIXTA(ピクスタ)
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