のぼりべつ酪農館 商品4つ

【登別市】廃校利用の乳製品工房。飲み込むのすら惜しくなる「極上の牛乳」とは

登別は温泉や地獄谷など観光地として有名ですが、冷涼な気候と牧草の栽培に適した土地を活かした畜産も行われています。

「のぼりべつ酪農館」は、廃校になった小中学校を工場として再利用し、数々の乳製品を作っています。生乳を活かした美味なる味は人々をトリコにしてきました。

筆者も爽やかな自然のなかで極上の乳製品を味わってきました。

上質な牛乳の源は豊かな自然

「のぼりべつ酪農館」は温泉街から車で10分ほどの登別市札内町にあります。三角屋根の素朴な建物は「札内小中学校」跡。今も正門やグラウンド、体育館などが残されています。かつて周辺には牧場があったそうですが、現在は民家などはありません。同館に向かいながら「この砂利道を通って登校していたのだろう」と、少し感傷的な気分になりました。

海と山に囲まれた登別は、潮風が牧草地に豊富なミネラルを運びます。酪農家の技術も高く、細菌数などの品質は道内トップクラスといわれています。「のぼりべつ酪農館」では、そんな地元の酪農家から集められた生乳を使った乳製品の製造販売を行っています。

「のぼりべつ酪農館」の設立は2004年。フランスで本場の酪農や乳業を学んだ三浦学社長が地元の酪農家らと共に立ち上げました。三浦さんは飲食店チェーン運営会社のグループ会社で牛乳製造プラントなどの立ち上げを行っていましたが、アイスクリームの製造を依頼するために「のぼりべつ酪農館」の前身となる「札内高原館」を訪れたところ、専門性を買われ、逆に事業を任されることになりました。登別の優れた生乳が引き受ける決め手になったそうです。

おいしい理由は生乳と製法のよさにある

「のぼりべつ酪農館」で作られる『のぼりべつ牛乳』のおいしさの秘密は、登別の生乳の品質のよさに加え、製法にもあるといいます。

多くのメーカーは120~150度で1~3秒の超高温瞬間殺菌(UHT)を行っていますが、「のぼりべつ酪農館」では63〜65度で30分の低温保持殺菌(LTLT)を採用しています。これによって牛乳のたんぱく質の熱変性が少なく、ビタミンや抗酸化物質が損なわれないため、こくと甘みがある牛乳になるそうです。

オリゴ糖と乳酸菌がしみわたる「のむフロマージュ」

大自然のなかでいくつかの乳製品を味わってみました。

『のむフロマージュ』は、ドリンクヨーグルトのように見えるチーズ。新鮮な生乳に酵素を入れて発酵させており、まろやかな酸味が特徴です。

今回は『プレーン』『アロニア』『中鎖脂肪酸(MCT)』の3種類からシンプルな『プレーン』を選びました。何度飲んでも感激するほどおいしく、個人的にはこの世で一番おいしい飲み物だと思っています。北海道産のオリゴ糖と乳酸菌が身体に流れていきました。

甘さが余韻を残す「のぼりべつとろ〜りプリン」

『のぼりべつ牛乳』と卵を使った瓶入りのプリン。濃厚でいて甘すぎず、素材のよさが口いっぱいに広がります。ビンの底にあるカラメルは香ばしく、最後の余韻を残します。

牛乳と卵の素敵な出会い「シュークリーム」

『のぼりべつ牛乳』と卵の素敵な出会いによって完成された一品。なめらかな舌触りと甘い香りに、至福の喜びを感じます。本当においしいものを食べていると、言葉など出ません。

登別の子どもたちも飲んでいる「のぼりべつ牛乳」

これを外すわけにはいきません。1,000ミリリットル入りが360円(来館ご奉仕価格300円)と、スーパーなどで売っている牛乳に比べると割高に感じますが、飲めばその価値が分かります。その場で飲むなら200ミリリットル入りが最適。

登別市内の学校給食では『のぼりべつ牛乳』が採用されているそう。なんともうらやましい限りです。

 

優しい口当たり、やわらかな風味。「のぼりべつ酪農館」の商品は、飲み込んでしまうのが惜しいほど、いつまでも味わっていたくなります。機会がありましたら一度口にして、筆者の言葉がウソでないことを確かめてみてください。

<店舗情報>
■のぼりべつ酪農館
■住所:北海道登別市札内町73番地3
■電話番号:0143-85-3184
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