林の中

ここは本当に日本…?酪農のまちで大自然を堪能する「乗馬体験」がすごかった

2021.11.19

北海道の東、根室と釧路のちょうど真ん中あたりの“根釧(こんせん)地域”に位置する酪農がさかんなまち、中標津。

市内の根室中標津空港は羽田空港と結ばれています。また同空港~新千歳空港間は1日3便が往復しているので、思いつきで札幌から日帰り旅行も可能かもしれません!

今回はそんな中標津にある素敵な乗馬クラブをご紹介します。

乗るだけじゃない!馬とコミュニケーションがとれる「ムツ牧場」

筆者の大好きな中標津の『ムツ牧場』は、根室中標津空港から別海町方面に車でおよそ20分。市街地を抜けて進んでいくと豊かな森林の入り口に『ムツ牧場』の看板が見えてきます。

「よく来たね~!」とガイドの津山さん、高橋さんの2人が笑顔で迎えてくれました。

馬たちも人懐こく近寄ってきてお出迎え。

ここでは、ヘルメットをかぶり、靴もはき替えてさあ出発!……とはいきません。なぜなら『ムツ牧場』では、「乗る時間だけが乗馬ではなく、鞍付け、片付け、 馬とのコミニュケーションまで、すべてを経験し、本当の乗馬の楽しさを 知っていただきたい」という理念のもと乗馬体験をおこなっているからです。

ブラッシングや馬装(=“くら”をつけるなど馬に乗る準備をすること)を通して今日のパートナーがどんな馬なのか知ることが、ここでの“乗馬”のファーストステップ!

馬と心を1つに。広大な林野で自然の雄大さを感じよう

『ムツ牧場』ではあえて“引き馬”の設定をせず、すべてのコースで1人1頭というスタイルにしているのだそう。

はじめてなのに1人で乗るなんて……と思うかもしれませんが大丈夫! 出発前に、丸馬場(円形の練習場所)で馬への指示の出し方を勉強します。乗る人の技術に合わせて指導してくれるので安心ですよ。

さあ、いよいよ出発。

「行くよ~!」 林のなかに呼びかけるガイドのふたり。コースにはエゾシカやキツネなどさまざまな野生動物が生息し、飛び出されると馬が驚くのでこのように存在を知らせるのだそう。

林のなかや広大な牧草地など、コースは起伏に富んでおり、ガイドのふたりのお話はとても面白く自然の勉強にも。

豊かな自然のなか、馬の背に揺られて……。ここが日本?と思うほど贅沢な時間を過ごせます。

ありがとう。「馬に感謝を伝えるまでが乗馬」という素敵な考え方

楽しい時間はあっという間。気づいたら牧場に戻る道で、なんとなく寂しい気持ちに。

出発したときと同じように、馬装を解いて馬にごほうびのおやつをあげ、『ムツ牧場』の乗馬体験が終わります。

馬に乗る準備から降りた後の片付けまで自分でする、というスタイルの乗馬クラブはあまりないのだそう。自分で最初から最後まで責任をもって作業することで、パートナーになってくれた馬への感謝が増すような気がします。

 

“乗馬”は馬の協力があってはじめて体験できるもの。『ムツ牧場』で乗馬した後は、馬に対する気持ちがよりよいものに変わっているかも……!

<施設情報>
■施設名:ムツ牧場
■住所:北海道標津郡中標津町協和27線35番地
■電話番号:0153-79-2233
■体験料金:7,000円~ コースによって異なるのでくわしくはHPをご参照ください。事前の予約をおすすめします。
■定休日:不定休、年末年始(2021年は12/30~1/4。春先に雪解けで足場が悪い時や、それ以外にもひどい悪天候の場合には休業)
■HP:http://mutsugoro-okoku.com/riding/

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