「鱆」読める?魚へんでも魚ではない北海道名産の生き物【難読漢字クイズ】
季節は巡って年度が替わり、筆者もめでたくライター活動1周年を迎えました。いつも記事を読んでいただいている読者の皆様、本当にありがとうございます。
さて、年度が替わりましても平常運転。北海道名産の難読漢字シリーズをお届けします。今回は少しひねくれているかも?
魚へんだけど魚じゃない?「鱆」
今回の問題はこちら。
魚へんの漢字ですが、分類上は魚ではありません。とはいえ水中に生息する生物なので、候補は絞れるかもしれませんね。追加でヒントを出すならば、“軟体動物”です!
分かりましたか? 正解は……
「タコ」でした。
一般的には「蛸」ですが、他にも「鮹」や「章魚」とも表記することがあるそうです。魚へんなのに実は魚ではないだなんで、面白いですよね。
北海道における「鱆」
北海道はタコの水揚量日本一で、とくに“ミズダコ”という種類のタコが、オホーツク・日本海に多く生息しています。ミズダコは道内のタコの水揚量の70%ほどを占めています。
このミズダコというのは、タコ類の中では世界最大級のもので、大きなものだと3m・40kgほどになります。兵庫県明石などで獲られるマダコに比べると、甘みがあってやわらかいのが特徴なんだとか。年間通じて漁獲されているそうです。
最近では鹿部町産のミズダコが有名になってきっており、同町ではふるさと納税の返礼品にもなっています。
北海道の食品としての「鱆」
ミズダコの肉質は水っぽく柔らかいため、生食向けに市場へ出ることは極めて少ないらしく、その大部分は煮ダコや酢ダコに加工されているそうです。
最近では、生のミズダコを冷凍してからスライスし、しゃぶしゃぶで食べる“タコしゃぶ”が人気を集めています。
今回は「鱆」を紹介しました。欧米では「Devil Fish」と呼ばれ、タコを食べる文化は意外と少数派だそうです。
たこ焼きやおでんの具としてなじみのある「鱆」。今回ご紹介したもの以外にも様々な食べ方があるそうなので、ぜひ皆様の好きな食べ方を模索してみてくださいね。
【参考】明鏡国語辞典、室蘭市、環境省_せとうちネット、北海道ぎょれん、北海道庁水産林務部水産局水産経営課
明鏡国語辞典「たこ」
室蘭市/魚辺の漢字(解答編)
環境省_せとうちネット:タコ
北海道のたこ / 北海道の魚 / 北海道ぎょれん
ミズダコ[水蛸] – 北海道庁水産林務部水産局水産経営課
【画像】MTV1983、ペイレスイメージズ 2 / PIXTA(ピクスタ)