第二障害を超える私服の渡来心路騎手1

走路開放って?金曜日こそ面白い、ばんえい競馬のもうひとつの楽しみ方

世界で唯一、北海道帯広市でのみ行われている公営競技、“ばんえい競馬”。

そのばんえい競馬は、基本土曜・日曜・月曜の3日間開催されていますが、それだけではない楽しみ方があるのをご存知でしょうか。

それは、毎週金曜日に行われている“走路開放”です!

ばんえい競馬の「走路開放」とはどのようなもの?

“走路開放”とは、練習走行のこと。主に2つの目的で振り分けられた馬たちが出走します。

1:次のレースに備えて、本番と同じコースで“練習走行”を行う馬

2:前走で第二障害を上がれなかった、厩務員の補助が入るぐらい動けなくなってしまった、規定タイム以内にゴールできなかった、“長期休養明け”で、コースの感覚を覚えているかどうかを確かめる……などの理由で“能力調教再検査”を行う馬

したがって、走路開放は“観客が楽しむ際に、お金を賭ける必要のないレース”ということになります。

開催時間は、ナイター開催時(4~11月)は15時頃に走路入場し、スタートゲートへ向かい、15時30分頃から練習走行が開始されます。平均して1日2本のレースを組む場合が多いですが、16時前後までには終わっているので、短時間で楽しめるものになっています。

「走路開放」の楽しみ方

走路開放における楽しみ方を解説しましょう。

まず、帯広競馬場に入ったら、真正面いちばん奥の『整理本部』を目指してください。

部屋の入口手前に机があり、そこに出走予定馬を印刷したコピー用紙があります。1人1枚ご自由にお取りください。ここで“どの馬が出走するか”、“練習なのか、再検査なのか”といったことをチェックします。

次に、馬の牽引する“重量”を確認します。ほぼ“次のレースに慣らせるために軽い重量”になっています。そして“騎手”。これで、“この馬は次のレースでどの騎手が騎乗か”がわかります。

とはいえ観客としては、走路開放に“勝ち負けではない”ので、単純に“強そうな馬”、“名前のかわいい馬”などを応援できます。

そして、レース自体が“走り切ることがなにより大事”というものになるので、強い馬は騎手が割と余裕を出しながら手綱を捌くことがあります。たとえば、コース向こうの厩務員さんと大声で言葉をかわしながら……などです。その馬はどういう走り方を覚えさせたいのか……それが垣間見えます。

また、能力検査の場合、騎手は騎手服を着用しますが、“再検(能力再検査)”の場合は私服可です。筆者はこの“私服コレクション”が、普段はわからない騎手のみなさんの生活が垣間見えたり、本番レースとは違った姿が見えたりして、金曜日に競馬場へ来るなによりの楽しみになっています。

筆者が注目しているのは、若手イケメン、渡来心路騎手! 今年に入って既に、“金色に光るTシャツ”とか“レインボーカラーのTシャツ”などで、客の目を引きつけてやみません。

走路開放ではこんなシーンもあります。レースの予定のないブチオ号が、節分前にオニのお面をつけて出走しました。西将太騎手にいたっては青鬼のタイツ姿で登場!

本番レースよりも気軽に楽しめる!

「休暇の都合上、金曜日だけど帯広に着いてしまった」という観光客の方、あるいは、「ばんえい競馬に興味はあるのだけど、幼い子どもを連れてだと、競馬場の雰囲気が苦手……」という地元十勝・帯広の方に、ぜひ“走路開放”をおすすめしたいです。

実際、観客は多くても20人いるかいないかで、近所の保育園のお散歩で園児たちが来ていることもあります。筆者は、第二障害で雄叫びを上げる村上章騎手の真似をし、精一杯の雄叫びを一緒に上げていた乳幼児に、心底和んだことがあります。とてものんびりした観客席になるので、本番レースとは違い自分のペースで楽しめるでしょう。

 

レースに向けて馬・騎手も必死ですが、観客としては、誰にも邪魔されず自分の好きなように応援できる“走路開放”。地元帯広の方は仕事の休憩時間や「土曜日の1レースから楽しみたい!」という観光客の方であれば、ぜひ金曜日の走路開放から楽しんでいただきたいです。なぜなら、“コースコンディションがわかる”、“重賞などのレース前に馬の様子がわかる”のです!

※入場は無料ですが、新型コロナウイルスによる制限で運用が変わっている可能性がありますので、事前に公式ホームページなどでご確認ください。

<施設情報>
■施設名:ばんえい十勝
■住所:北海道帯広市西13条南9丁目
■電話番号:0155-34-0825(代表)
■走路開放開催時間:春~夏15~16時頃、秋~冬14時30分~15時30分頃
※主催者の都合により変更になる場合があります。詳しくは帯広競馬場代表電話へお問い合わせください。
※年末年始など不規則な、または連続開催があるため、くわしくは公式ホームページをご確認ください。
■公式HP:https://banei-keiba.or.jp/

帯広ってどんなところ?
#帯広グルメ #帯広観光

⇒こんな記事も読まれています

競馬場にこんな場所が!? 子どもと行きたい「ふれあい動物園」【ばんえい十勝】

おひとりさま、車なしで満喫!リピーターが教える「帯広のおすすめスポット」3選