切って、漬けて、混ぜるだけ!最強ごはんのお供「松前漬け」実は15分で作れる
お正月の定番メニュー、松前漬け。道内の居酒屋ではお通しとして出てくることも多く、ファンの多い一品です。高級感があってなんとなく手の出しにくいイメージですが、作り方はとってもかんたん。この記事をサクッと読んで、あなたもカジュアルな松前漬けライフを送りませんか?
みんな大好き松前漬け。かつては〇〇味だった!
松前漬けは北海道の郷土料理。千切りの人参、スルメイカ、昆布を数の子と一緒に和え、醤油、酒、みりん、砂糖などの調味料で漬け込んだ保存食です。かつては塩で漬け込んでいましたが、人々の味覚の変化に合わせた結果、醤油ベースの味付けが主流になったそう。松前漬けが塩味だったなんて、何だか想像がつかないですね。
小皿にちょこんとのった繊細なたたずまいと、はじけるような楽しいぷちぷち食感のギャップが魅力的。
松前藩が発祥!なのは知っているけど…
松前漬けはその名の通り、江戸幕府の松前藩(北海道南西部)が発祥の食べ物です。漁師のお母さんたちが冬の料理として作っていたのが、その後広まったと考えられています。
調べていて面白いと感じたのは、松前漬けに使われている食材の変遷について。江戸時代後期から明治時代にかけてはニシン漁がさかんだったため、その卵である数の子がふんだんに使われていましたが、価格の高騰に伴って使用が大幅に減少してしまいます。その後の昭和時代からはニシン漁に代わってスルメイカ漁が拡大し、その影響で現在の松前漬けにはスルメイカが多く使われています。
なるほど……。地域の食材を使って作られてきた松前漬けは、当時の漁業事情を色濃く反映しているんですね。
一人暮らしでも楽勝!かんたんレシピをご紹介
手のかかりそうな松前漬けですが、所要時間はたったの15分(漬け込み時間抜き)。意外とシンプルな作り方なんです。
料理酒をまぶしたスルメイカと昆布、そしてニンジンを千切りにし、塩抜きした数の子も食べやすい大きさにカット。これらを一緒に容器に入れ、料理酒、みりん、しょうゆで作った漬け汁を注ぐだけで完成します。特別な調味料がいらないのもうれしいポイント。漬けたあとは1日1回のペースでかき混ぜるのが大切で、2~3日経つと味がなじんでおいしく食べられるようになります。
いくらやホタテ、つぶなどお好みのシーフードを添えればもっと豪華に。お好みでゆずなど柑橘類の皮を細かく切って加えれば、香り高い仕上がりにグレードアップできますよ。ごはんやお酒が無限に進む、危険すぎるおかずの完成です……!
知らなかった!アレンジ料理も豊富
「食べきれなかったらどうしよう!」なんて心配もご無用。残ってしまった松前漬けは、卵焼きやスープ、炒飯、チヂミなどに加えてアレンジ料理としていただきましょう。海産物の旨味がつまった松前漬けは、料理のよいアクセントになること間違いなしなので、ぜひ挑戦してみたいところ……。
料理サイトにはさまざまなレシピがのっているので、ぜひチェックしてみてくださいね!
【参考】松前漬 北海道 | うちの郷土料理:農林水産省、松前漬け | レシピ | ニッスイ
【画像】keiphoto、よっちゃん必撮仕事人、Fast&Slow、EKAKI、K+K、mits、ささざわ / PIXTA(ピクスタ)