【北海道難読地名クイズ】俺たちを読んでみろ!道北の難読地名「雄信内&男能富」
何を今さらと言われそうですが、北海道には難読地名がたくさんあります。
だからこそ、こうして記事を書くことができているわけですが……。ちまたには各地域の難読地名クイズがあふれています。
筆者はそうしたクイズが好きで見てみるのですが、その時に思うことがあります。それは……
「これ見たことある」
です。皆さんもこういうこと、経験したことありませんか?
これはつまり、同じ難読地名ばかりが取り上げられて、もはや特定の界隈では有名になってしまっているのです。なんとも残念なこと。
今回はそんなことを意識して、あまり取り上げられていないであろう地名を出題! さあ、一緒に考えましょう!
まずは序の口?「雄信内」
今回は道北エリアから2つの地名をご紹介。まず一つ目は留萌管内天塩町“雄信内”。
一見何ということのないような地名かもしれません。しかし、この地名の読み方は少し厄介です。どういうことかと言いますと、宗谷管内幌延町にある“雄信内駅”と少しだけ読み方が違うのです。
ちなみにこの駅は秘境駅として知られています。
管内や町こそ異なりますが、実は天塩川をはさんで両地域は隣接しているのです。それなのに、微妙に違っています。
さて、どちらかだけでもわかりましたか? 正解は……
A おのぶない(天塩町)、おのっぷない(駅名)
いかがでしたか。簡単すぎましたか?
「雄信内」の由来
おのっぷないの方がアイヌ語からそのままという感じがしますが、雄信内の由来はどのようなものなのでしょうか? 北海道のホームページにあるアイヌ語地名リストを見てみましょう(※)。
カナ表記では、オヌㇷ゚ウンナイまたはオヌプンナイと表記し、ローマ字表記ではo-nup-un-nayと表記します。
アイヌ語の意味は、川尻に原野のある川だそうです。
以下、解釈及び由来です。
〈旧図を見るとヲヌフナイであり、当時はウンを省いた形でo-nup-nayと呼んでいたのであろう。〉
引用:北海道環境生活部アイヌ政策推進局アイヌ政策課 アイヌ語地名リストp31
※一部表を基に筆者が文章化
川尻に原野のある川とはずいぶん婉曲的な表現と感じてしまいますが、数多くの川に対して特徴をつけるのであればこれくらい必要だったのかもしれませんね!
これは難攻不落?「男能富」
次に紹介するのは、同じく留萌管内天塩町にある“男能富”。北海道の地名によくある音(響き)が使われています。このヒントだけで分かる人は猛者です。難しいですよ、これは!
ちなみに筆者は正解を知った瞬間、口に出したい地名ナンバーワンだなと感じました。
この地名の読み方は……
A だんのっぷ
口に出したくなる理由、分かってもらえましたでしょうか? もう、響きが某タイヤ会社のそれなんですよね! 天塩町、恐るべし!
そして男能富がすごいのは、地名の由来を探ったのですが、これといったことはどうやらわかっていないようだということです。
もし、この記事をお読みになっている皆さんの中にご存じの方がいらっしゃいましたら、教えてください!
今回紹介した2つの地名はいずれも天塩町にある地名です。雄信内や男能富を含め、一度天塩町に遊びに行ってみてはいかがでしょうか?
【参考】
郵便局「郵便番号検索」
北海道環境生活部アイヌ政策推進局アイヌ政策課 アイヌ語地名リスト
北海道幌延町ホームページ
【画像】ともっち / PIXTA(ピクスタ)