【帯広駅直結】帯広の“おやつ最前線”! 注目のおやつセレクトショップがオープン(帯広市)

2025.07.09

2025年4月、帯広駅直結の『エスタ帯広』西館内にある『とかち食物語』に、スイーツのセレクト・アンテナショップが新たにオープンしました。

店名は『雨と晴れ』。十勝産の素材にこだわった地元のスイーツが揃うお店です。

選ぶ楽しさ、贈る楽しさ。駅ナカで出会う、唯一無二のギフト

画像:北海道Likers

一歩足を踏み入れると、チャコールグレーの壁と木製の棚が目に入り、雑貨のように並べられた商品たちがゴールドの灯に照らされて、シックな空間を演出。まるでアクセサリーショップのような上品な雰囲気に、「ここにはちょっと特別なものがありそう」と期待が高まり、自然と足が止まります。

店内には、帯広市から少し離れた十勝管内の店舗や、イベントでしか出会えないような約10の事業者による焼き菓子やジャム、紅茶、コーヒーなどが並んでいます。

画像:北海道Likers

それぞれの棚には、事業者の名前とこだわりを伝えるカードが添えられており、商品の背景を知りながら選ぶ楽しみがあります。

好みの商品を自由に組み合わせて、有料のギフトBOXに詰めることもでき、結婚式の顔合わせや内祝いなど、大切な贈り物として利用されることも多いそうです。

今回は、その中から筆者が気になった6品をピックアップ。実際に味わってみました。

気になる商品6点をご紹介!

1)芽室金時やきいもドーナッ

画像:北海道Likers

芽室町にある『Melanger Labo.(メランジェラボ)』の『芽室金時やきいもドーナッツ』(360円)は、「十勝でさつまいもが採れるなんて知らなかった!」という驚きから手に取った焼きドーナッツ。

生地にはバターをふんだんに使い、パウダー状にした芽室産ピーナッツも練り込まれています。焼き芋にしてから生地に混ぜる、このひと手間で、芋の甘さがしっかり引き立ち、ドーナツのコクに負けない存在感のある味わいに仕上がっています。

(2)ピーナッツフロランタン

画像:北海道Likers

芽室町で落花生を生産している『MEMURO PEANUTS(メムロピーナッツ)』からは、見た目も楽しい『メムロピーナッツーピーナッツフロランタン』(220円)をチョイス。

ピーナッツの模様が入った最中を器に、十勝の寒暖差が育んだ甘みの強い落花生をキャラメルでコーティング。香ばしさとキャラメルのコクがあとを引く味わいに仕上げています。

(3)ピーナッツフィナンシェ

画像:北海道Likers

こちらも『MEMURO PEANUTS(メムロピーナッツ)』のスイーツ、『ピーナッツフィナンシェ』(200円)。

芽室町産のピーナッツを使用した最中は、外はカリッと香ばしく、中はぎゅっと詰まった食感が特徴です。ピーナッツの香ばしさと控えめなバター感が絶妙にマッチしています。

(4)北海道チーズクッキー

画像:北海道Likers

芽室町で農家を営みながら、お菓子作りもされている『MEMRIS(メムリス)』からは、『北海道チーズクッキー』(130円)をピックアップ。

リスのイラストで型押しされたかわいらしい見た目ですが、想像以上にチーズ感が濃く、ほろっと崩れる食感にも驚きました。見た目とのギャップにハマるお菓子です。

(5)チョコとプルーンのパウンドケーキ

画像:北海道Likers

イラスト作成、商品開発やプロデュースなど多彩な事業を手掛ける『Waft Product』の中から筆者が手に取ったのは、『チョコとプルーンのパウンドケーキ』(324円)。

しっとり濃厚なチョコケーキの中に、ジューシーで爽やかなプルーンが入っており、軽やかに楽しめるスイーツです。

(6)米粉ガトーショコラ

画像:北海道Likers

小麦の産地として知られる十勝。『雨と晴れ』にも小麦を使ったお菓子が多い中、『デルマアニ』の『米粉ガトーショコラ』(600円)は珍しい米粉のケーキ。

お豆腐も使われており、ヘルシーでグルテンフリーなのも嬉しいポイント。しっとりとしたココア生地は、口の中でしゅわっとほどけるやさしい食感で、濃厚ながらもあと味は軽く、コクのあるスイーツです。

「雨」と「晴れ」が育む十勝の恵みを、お菓子で伝えたい

画像:北海道Likers

お店全体には、育てる人・作る人・食べる人を“美味しい”でつなぐという想いが込められています。

店名の『雨と晴れ』には、“雨の日も晴れの日も、日常も非日常も、おやつで寄り添いたい”という気持ちと、“お菓子の材料を地元でまかなえる十勝だからこそ、雨と晴れがあって、実り豊かな十勝の食材が育まれる”という自然への感謝の想いが込められているのだそう。

ショップカードには十勝の19市町村を表す19個の雨粒と、太陽をクッキーに見立てて”かじった”アイコンが描かれています。シンプルながら、十勝への想いやユーモアがさりげなく漂うデザインです。

「つくる人」が売る場所つくりに挑んだ

画像:北海道Likers

お店を立ち上げたのは、十勝在住の小谷みのりさん。もともとお菓子を作る側でしたが、販売の壁に何度もぶつかったといいます。

「店舗を持つのは採算を考えるとハードルが高く、イベント出店だと販売量が読めなかったり、製造に専念できなかったりすることもあります。また、お菓子を作る人の中には、売ることが苦手という人も多くいます。だからこそ、“誰かが売る”場所をつくればいいと思ったんです」

近年、十勝ではシェアキッチンの整備が進み、菓子製造にチャレンジしやすい環境が整いつつあります。ただ、その一方で“売ること”のハードルは依然として高いまま。

『雨と晴れ』は、そんな現状に寄り添い、作り手と買い手をつなぐ“橋渡し”のような存在です。

店内には、気軽に手に取れる個包装のお菓子がずらり。これまで知らなかった十勝のお店や、遠方でなかなか行けなかった店舗の商品とも出会える場所になっています。

詳細情報

画像:北海道Likers

雨と晴れ
住所:北海道帯広市西2条南12丁目 ESTA帯広西館 とかち食物語内
営業時間:10:00~17:00
定休日:毎週日曜・ESTA休館日(月一回の水曜日)

北海道Likersライターのひとこと

今後はオリジナルスイーツや、かき氷なども展開予定とのこと。

帯広駅前にはバスターミナルもあり、駅構内は観光客や地元の方など、さまざまな人が行き交う場所です。

お土産を探す“アンテナショップ”でありながら、多彩な十勝のお菓子に出会える“セレクトショップ”でもあります。きっと、ここでしか出会えない”あなただけのお土産”が見つかるはずです。

帯広で話題の喫茶店「20歳でオーナーに」Uターンで叶えた夢とは<帯広市大空町>

取材・撮影・文/とよ

※この記事は取材時点の情報です。最新の情報は各店舗・施設にお問い合わせください。
※文中の価格はすべて税込みです。