メジロゴーリキ

2021年度を締めくくる!最強決定戦「ばんえい記念」を振り返って【レース回顧】

2022.03.28

1年を締めくくる、ばんえい競馬最高峰のレース「ばんえい記念」。今年度の「ばんえい記念」当日は5,000人近いファンが帯広競馬場に足を運び、一日中お祭りムードでした。

今回は第54回「ばんえい記念」を振り返ります。

何が起こるか分からない、2021年度「ばんえい記念」

2022年3月20日(日)に行われた第54回「ばんえい記念」は、最高重量1トンを曳く、ばんえい競馬最大のレースです。優勝経験馬が不在かつ初出走馬が5頭参戦した今年の「ばんえい記念」は、混戦模様だった今年度の古馬戦線を象徴する一戦でした。新しく王座に座るのはどの馬か、暮れの大一番に期待が高まりました。

しかし前日に開催が危ぶまれるほどの大雪が降り、当日には昨年度の「ばんえい記念」2着の実績がある有力馬キタノユウジロウが競走除外。最終的に馬場水分4.8%の軽い馬場で8頭がしのぎを削ることとなりました。

メジロゴーリキ、力強い足取りで現役最強馬へ

スタート直後は、6歳馬2頭が先行するも、高重量戦らしく何度も刻みながら各馬第2障害へ。例年「ばんえい記念」では多くの馬が第2障害で止まりますが、今年度はメジロゴーリキが一腰でまとめて先頭で坂を下り、直後に坂を下ったメムロボブサップとの一騎討ちに。馬場も味方しゴールまで止まらずに力強く歩き続けたメジロゴーリキが第54回「ばんえい記念」を制しました。なお2着にメムロボブサップ、3着にアオノブラックが入線しました。

競走成績を詳しく見る

メジロゴーリキを管理する松井浩文調教師は、2013年以来6度目の「ばんえい記念」制覇。騎乗した西謙一騎手は嬉しい初制覇となりました。

また、メジロゴーリキの父ニシキダイジンは、2009年度、2011年度の「ばんえい記念」覇者。西謙一騎手の父である西弘美調教師は、騎手として「ばんえい記念」を5勝。人馬ともに、「ばんえい記念」父子制覇となりました。

メジロゴーリキは、時計のかかる高重量戦が得意な馬。松井調教師は「前日の雪でハラハラした」そうですが、2分47秒の勝ち時計に西謙一騎手は「これだけタイムがかかれば、この馬の力強さが活きる」とコメント。今年度は「岩見沢記念」を制覇するも、続く「北見記念」や「帯広記念」では惜しい2着。松井調教師、西謙一騎手ともに「1年の最後に大きなレースを勝ててよかった」と話していました。

見せ場を作った6歳馬メムロボブサップとアオノブラックについて、両馬の調教師、騎手ともに「確かな手応えを感じた」と前向きなコメント。昨年引退したオレノココロとコウシュハウンカイのように、近い将来ばんえい競馬を牽引する双璧をなす存在となることを予感させてくれました。

 

今年の「ばんえい記念」も全馬無事に完走。帯広競馬場内は温かい拍手に包まれ、1年が終わった寂しさと来年度への高揚感を覚えました。2022年度のばんえい競馬は4月22日(金)開幕です。

※画像提供:ばんえい十勝

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