意外と知らない農家の日常!? 北海道の農家さんが「寒い冬」にしていることって
北海道といえば食! おいしい野菜がたくさんあります。ですが、北海道は別名“試される大地”、冬には厳しい寒さがやってきます。
それじゃあ、農家さんは冬に何をしているの? 今回は、実家が農業を営む筆者がその疑問を調査します!
農作業はお休み、でも別のお仕事をする農家さんも…
育てる作物によって繁忙期は異なりますが、農家さんによっては種まき、収穫、また種まき……と大忙し。その上、命を相手にしているためなかなか長期間家を離れることができません。
そのため農家さんは冬の時期をお休みにして、1年の疲れを癒すんです!
ほかにも、筆者の住んでいた地域で多かったのが農業とは別のお仕事をする農家さんです。除雪のお仕事や、冬だけ工場で働く農家さんが多かったです。筆者の祖父や父も冬は工場で働いていました。
冬が収穫の真っ盛り!ビニールハウスで育てる知内町の「ニラ」
冬の農家さんの過ごし方はさまざまですが、実は冬に収穫作業をする農家さんもいるんです!
その1つがビニールハウスで育てるニラの収穫です。
夏のビニールハウスはとにかく暑い! 筆者も入ったことがありますが、夏のビニールハウスは中に入った瞬間に汗をかいてしまうサウナのような空間です。しかし、冬になるとビニールハウスは野菜たちにとって過ごしやすい快適な場所になります。
道内一の生産量を誇る道南の知内町では比較的温暖な気候を生かしてハウスの中でニラを育て、冬に収穫をします。
冬に収穫された知内町のニラ『北の華』は甘くてやわらかいのが特徴で、おひたしや卵とじ、ニラしゃぶなどいろいろな料理にマッチするとのこと。
雪の下にキャベツ!? 和寒町の「越冬キャベツ」
ほかにも北海道には雪の中で収穫する野菜もあるんです!
道北の和寒町では、秋に収穫したキャベツを畑に並べ雪を待ちます。そしてキャベツが雪に埋まる冬にキャベツを掘り出すんです! それが有名な『越冬キャベツ』。
雪かきをすると雪が思ったよりも重いことにびっくりしますが、あんなに重い雪の中からキャベツを掘りおこすのは大変そうです……。ですが、そんな農家さんの苦労のもと掘り起こされたキャベツは、冬の寒さを耐えたことで通常のキャベツよりも甘味が増しているんだとか。
北海道に住む農家さんの冬の過ごし方は休んだり、お仕事をしたりとさまざまです。冬にもおいしい野菜を作ってくれる農家さんには感謝ですね!
【参考】特産品 カキとニラ / 知内町、和寒町の農業について / 和寒町
【画像】あひる、ichisan / PIXTA(ピクスタ)