料理もビールも旨すぎた。上富良野の醸造所が手がける直営店に行ってみた【札幌】
突然ですが、クラフトビールのブルワリー直営店でビールを飲んだことはありますか?
クラフトビール自体は飲んだことがあっても、ブルワリー直営店の“樽生”を飲んだという経験のある人は少ないのではないでしょうか。残念なことに札幌をはじめとして、北海道ではブルワリーの直営店で美味しいビールが味わえるお店はそう多くはないような気がします。
そんな中、去年の12月に上富良野のブルワリー「忽布古丹醸造」が運営する直営店、その名も「Tap Room BEER KOTAN」が札幌市中央区南2条に位置する「大和札幌パレードビル」の3Fにグランドオープンしました。
先日、実際に足を運んでみたところ、数種類のビールを飲み比べているうちに「こんなにもビールの世界って奥深いのか」と感想を抱くとともに、ビールとの相性が良すぎる料理の数々にびっくり!
そこで今回は、「Tap Room BEER KOTAN」をご紹介します! ブルワリー直営店で飲む”樽生”の美味しさと、美味しい料理の数々を楽しむことができますよ。
料理もビールも全て美味しい!
なんといってもこのお店の特筆すべき特徴は
・基本的に10種類以上のビールが飲めること
・どのメニューもビールがグイグイすすんでしまうような美味しい料理の数々
この2点だと思いました。
ビール、料理の順にさっそくご紹介します。
日によっては最大で12種類のビールが楽しめる
数種類のビールしか楽しめないお店もある中で、「Tap Room BEER KOTAN」(以下、ビアコタン)では最大で12種類以上のビールを楽しむことが可能(時間帯、営業日によっては飲むことができない種類もあります)。
写真のようにビアコタンでは、クラフトビールが「HOPKOTAN ORIGINALS」と「HOPKOTAN FREEDOMS」の2種類に大別されています。上富良野産ホップを100%使用した定番のビール3種が「HOPKOTAN ORIGINALS」、自由な発想及び原材料で醸されたビールが「HOPKOTAN FREEDOMS」です。
定番の3種から構成される「HOPKOTAN ORIGINALS」も、もちろん美味しいですが、なんといっても「HOPKOTAN FREEDOMS」の味わいの多様性にはびっくりです。写真に記載されている、それぞれのビールについての説明書きを読んでみてください。思わず飲んでみたくなりませんでしたか?
さて、実際にどんなビールがあるのか、「HOPKOTAN ORIGINALS」と「HOPKOTAN FREEDOMS」それぞれについていくつかビールをみていきます。
酸味と複雑さの虜になる「ハシカプ」
こちらは「HOPKOTAN ORIGINALS」の1つである『ハシカプ』。
上富良野産ホップと富良野産ハスカップで醸されるフルーツセゾンタイプのビールです。富良野産ハスカップの心地よい酸味と、セゾンの複雑なフレーバーが特徴です。
アルコールが7%と少々“ハイアル”ですが、ついグビグビ飲んでしまい、鮮やかな紅赤色の液体がどんどんなくなっていきます。
なんともトロピカルなビール「黄金の弾丸」
こちらは「HOPKOTAN FREEDOMS」のビールの1つで、スタイルは“ゴールデンエール”。淡い金色を帯びているのが特徴で、すっきりとした味わいの中にも豊かな香りが感じられます。ビールの名前は『黄金の弾丸』。
4種のホップを組み合わせ南国感あるキャラクターと軽やかなボディ。トロピカルな香りと一瞬感じる甘みは軽快に呑み進んでしまう味わい。今まで飲んだビールの中でもとってもフルーティ!そう感じられる方も少なくないのではないかと思わせるビールです。
選りすぐりのホップを使用し、しっかりとした苦味が特徴の「BEER KOTAN IPA」
「世界選抜のスターホップ」による、柑橘・パッションフルーツ・マンゴー・パイナップルの華やかな香り。ビールのスタイルはIPA(インディアペールエール)。ホップを多量投入してつくられる、香りと苦味が特徴のスタイルです。
こちらの『BEERKOTAN IPA』は、飲み疲れせずに思わずおかわりしたくなるビールを目指して醸されたとのこと。国際苦味単位指標であるIBU(International Bitterness Units)の数値は77。ちなみに『サッポロビール 黒ラベル』はIBUが21とされているようです。
では、苦すぎてとても飲めないかというとそうではありません。華やかな香りのするビールとなっているためか、苦味が和らいでおり、とても飲みやすいビールでした。ちなみに、常連さんにも人気のビールなんだとか。
「HOPKOTAN FREEDOMS」に関しては、ビア樽が空になり次第他の種類のビールと入れ替えることも多いそう。すべてのラインナップが毎回揃っているわけではないので、ご了承ください。
お次は、お待ちかねの料理です!
どの料理もビールに合う!入れ替わりメニューが豊富でいつ来ても飽きない
料理メニューの一部を掲載させていただきましたが、料理名にそそられた方もいらっしゃるのでは。「Tap Room BEER KOTAN」では、本日のおすすめ料理がとても豊富にあり、いつお店に来ても新しいメニューがラインナップされており、飽きません。
筆者は新しいビールがお店に繋がった情報を仕入れると、ついお店に足を運んでしまうのですが、同様に新しい料理楽しみにしています!
では、どんな料理があるのか。皆さんにいくつかご紹介したいと思います。
低温調理でじっくりと調理された「タン生」
写真の通り、とっても分厚いタンがやってきました。
何も付けなくても美味しいのですが、筆者は付属の山わさびと醤油でいただきました。
「外はコリッ。中はジューシー」噛めば噛むほどに肉の旨みが出てきます。そして最後にそれをビールで流し込む。
もう、最高です。これで500円(税込)と、驚きのコスパです。
これぞビアコタンの名物「豚さがり」
ジュージューと美味しい音を鳴らしながら、スキレットに入ってやってくるのが名物”豚さがり”。
豚肉はとても大ぶりで、アツアツながらも噛むと出てくるジューシーな肉汁が悪魔的。ビールに合うようにつくられているので、少々味が濃いめなのですが、そのためもあってかビールとの相性が抜群です。
そして、玉ねぎは脇役と思いきや、豚さがりと肩を並べるほどに美味。玉ねぎはびっくりするくらいに甘く、素材の美味しさを感じることができます。
こちらも700円(税込)と驚きのコスパ。
魚の種類はお楽しみに。ボリューミーな「フィッシュアンドチップス」
「こんなに大きいの?」
自然とこのような感想を抱いてしまうほど、ボリューミーな状態で運ばれてきました。
今回頂いたのは“アイナメ”のフィッシュアンドチップス。魚の種類は、材料の仕入れによって異なります。
一口かじると「サクッサク。ジュワー。」身はホロホロでとても美味しかったです。塩加減もちょうど良く、こちらも同様ビールが進んでしまう料理でした。
フィッシュの方だけではなく、ポテトもすごいんです。一口食べると“ホクホク”、そして滲み出る甘み。
ポテトを食べ始めると、“やめられない、とまらない”状態になってしまいます(笑)。
値段は1,200円(税込)ですが、一人で食べるとお腹いっぱいになってしまうような量なので、とっても食べ応えがありますよ。
料理もドリンクと同様に、「本日のメニュー」は入れ替わりますので、ご紹介したメニューが楽しめるかは行ってからのお楽しみ!
さてさて、読者の皆さんを誘惑するのはここまでにしておきます。というのは半分冗談ですが、「他にはどんな料理があるのか」「今足を運んだらどんなビールが飲めるのか」、気になる方はお店のInstagramをチェックしてみてくださいね。
毎週日曜日はブルワーDAY
毎週日曜日は上富良野の醸造所から、ビールの造り手が直営店にやってきます。気さくなブルワーさん達が、皆さんのビールをサービングしてくれます。
ビールに関して聞いてみたいことやおすすめの飲み方など、いろいろと教えていただけるとのことですよ。
日曜日はお昼から営業しているので、気になる方はぜひ足を運んでみてください!
<店舗概要>
■店舗名:Tap Room BEER KOTAN
■所在地:北海道札幌市中央区南2条西3丁目13-2 大和札幌パレードビル 3F
■営業時間:17~22時(土日祝は12~21時)
※フードLOは閉店1時間前、ドリンクLOは閉店30分前となっています。
■TEL:011-221-2505
■定休日:無休(年末年始やそれ以外など、詳しくはSNSにてご確認ください。)
■Instagram:https://www.instagram.com/beerkotan20201130/?hl=ja
【画像】忽布古丹醸造株式会社