くしろ湿原ノロッコ号の前方写真

今年でラストラン!ありがとう「くしろ湿原ノロッコ号」

2026.09.30

福岡から北海道へ移住して、約2年半。これまで函館、ニセコ、富良野、帯広、紋別など、北海道のさまざまな場所を訪れてきましたが、以前から「いつか行ってみたい!」と思い続けていた場所がありました。

それが、釧路湿原と知床です。今回、ついに念願だった釧路湿原へ足を運び、さらに2026年で運転を終了する人気観光列車『くしろ湿原ノロッコ号』にも乗車してきました。

釧路湿原の中をゆっくり走る列車から眺める、どこまでも続く大自然と開いた窓から吹き込む心地よい風。そして、「今年で最後」という特別感。今回は、そんな『くしろ湿原ノロッコ号』の乗車体験と、釧路湿原の魅力をご紹介します。

まずは釧路湿原へ!「温根内木道」を歩いてみた

温根内木道案内板
画像:北海道Likers

釧路湿原を訪れたら、ぜひ自分の足で歩いてみたい。そんな思いから向かったのが、『温根内ビジターセンター』を起点とする『温根内木道』です。

温根内木道の入口付近
画像:北海道Likers

広大な湿原の中には木製の遊歩道が整備され、10分ほどで楽しめる短い周回コースから、約1時間かけて歩く外周コースまで、体力や時間に合わせて複数のコースから選べるのもうれしいポイント。今回は、外周コースに挑戦しました。

約1時間の早歩き!大自然を全身で感じる

温根内木道を歩く
画像:北海道Likers

「せっかく来たからには、しっかり歩いてみよう!」と、今回は外周コースを早歩きで散策。この日は天候にも恵まれ、青空の下でのウォーキングはとても気持ちよく、久しぶりにいい汗をかきました。広大な湿原を眺めながら歩いていると、普段の生活ではなかなか感じられない開放感に包まれます。

植物を紹介する解説板
画像:北海道Likers

木道には湿原の動植物を紹介する解説板も設置されているので、自然について学びながら歩くのもおすすめです。ヨシ・スゲ湿原、ミズゴケ湿原、ハンノキ林など、場所によって表情を変える釧路湿原。

タンチョウとホタルの解説板
画像:北海道Likers

季節の花々や野鳥、運が良ければ湿原のシンボルともいえるタンチョウに出会えることもあります。さらに、7月~8月にはヘイケボタルが見られることも。季節を変えて訪れると、また違った魅力を楽しめそうです。

【詳細情報】
温根内ビジターセンター
住所:北海道阿寒郡鶴居村温根内
電話番号:0154-65-2323
開館時間:4月~10月 9時~17時、11月~3月 9時~16時
休館日:火曜日、年末年始(12/29~1/3)

いよいよ乗車!2026年で運転終了「くしろ湿原ノロッコ号」

くしろ湿原ノロッコ号の前方写真
画像:北海道Likers

『くしろ湿原ノロッコ号』は、1989年に初代車両がデビュー。1998年からは現在の2代目車両へとバトンタッチし、37年間にわたって釧路湿原を走り続けてきた人気の観光列車です。釧路市民はもちろん、道内外、さらには海外から訪れる観光客にも親しまれてきましたが、車両の老朽化に伴い、2026年限りで運転を終了することが決定。今年が『くしろ湿原ノロッコ号』に乗車できる最後の年になるのです。

釧路駅から塘路駅まで約50分!絶景の中をゆっくり走る 

ノロッコ号後ろ姿
画像:北海道Likers

『くしろ湿原ノロッコ号』は、釧網本線の釧路駅から塘路駅まで、約27.2kmの区間を約50分かけて走ります。

魅力は、何といっても車窓から眺める釧路湿原の雄大な景色。

車窓から見える広大な釧路湿原
画像:北海道Likers

列車は一般的な列車よりもゆっくりと進むため、流れゆく景色をじっくり楽しめます。窓の外に広がるのは、人工物がほとんど見えない広大な湿原。ガタンゴトンという列車の音を聞きながら大自然を眺めていると、時間までゆっくり流れているような気がします。運が良ければ、エゾシカやキタキツネ、オジロワシなどの野生動物に出会えることも。何が見えるかは、その日、その瞬間のお楽しみです。

車内も魅力たっぷり!開放感が気持ちいい 

くしろ湿原ノロッコ号の車内
画像:北海道Likers

車両は、1号車がボックス席の一般客車、2~4号車が展望客車。木目調のシートは、釧路湿原の自然豊かな景観にもよくマッチしています。そして、ノロッコ号ならではの魅力が、開閉自由な左右の窓。窓を開けると、心地よい風が車内へ吹き込んできます。

くしろ湿原ノロッコ号窓からの風
画像:北海道Likers

列車の音と風を感じながら眺める釧路湿原は、普通の列車や車から見る景色とはまた違う、観光列車ならではの楽しみです。

ノロッコ号オリジナル商品を味わう

2号車の販売カウンターでは、ノロッコ号オリジナルグッズが販売されています。

ノロッコ号プリン
画像:北海道Likers

旅の思い出に選んだのは、地元フレンチレストラン特製の『ノロッコ号プリン』(450円)。甘さ控えめで、なめらかなミルクの味わいがクセになります。

こんぶ煎餅 つるべい
画像:北海道Likers

もうひとつは、丹頂鶴のパッケージもかわいらしく、なんだか縁起が良さそうなおせんべい『こんぶ煎茶 つるべい』(200円)。ノロッコ号ならではのお土産選びも、旅の楽しみのひとつです。

その時季ならではの楽しみ方も!さまざまなノロッコ号

『くしろ湿原ノロッコ号』には、季節や時間帯に合わせた列車も運行されています。

『ノロッコ川湯温泉号』では、川湯温泉駅で無料の足湯を楽しめます。※運行終了

『よくばりノロッコ号』は、下りの釧路湿原駅で1時間停車し、車内からも展望台からも釧路湿原をじっくり楽しめます。※運行終了

『夕陽ノロッコ号』は日没時間帯に釧路湿原の中を走行。日中とは違う、夕日と静寂につつまれた湿原をたっぷりと車窓から楽しめます。※運行終了

37年間の感謝を込めて、いよいよラストランへ

37年間ありがとうくしろ湿原ノロッコ号の看板
画像:北海道Likers

10月4日(日)の定期運転終了後、37年間にわたり利用したすべての方への感謝を込めて、10月9日(金)、10日(土)の2日間、ラストランを実施。『くしろ湿原ノロッコ号ラストランヘッドマーク』を機関車と4号車最後部に装着して運転するそうです。長い年月をかけて、たくさんの人の旅の思い出をつくってきたノロッコ号。その最後の姿を見届けることができる、特別な2日間になりそうですね。

※このほかのラストランに向けた取り組みや、当日のイベント・おもてなしについては、9月下旬ごろに紹介予定だそうです。

【詳細情報】
最新情報はJR北海道のホームページをご確認下さい。

北海道Likersライターのひとこと

ゆっくりと走る列車の窓から、どこまでも続く釧路湿原を眺める。そんな贅沢な時間を過ごせる『くしろ湿原ノロッコ号』。車窓の景色だけでなく、列車の音や窓から吹き込む風まで、どこか懐かしく感じました。「今年で最後」と思いながら乗車すると、何気ない景色さえも特別なものに感じられます。最後の年に乗車することができたのは、とても幸運なことでした。2027年には、北海道開拓使のシンボル“赤星”をイメージし、深みのある赤で車体を包んだ新観光列車『赤い星』が沿線を走るようです。釧路湿原を走る新たな観光列車が、これからどんな旅を届けてくれるのか、こちらも今から楽しみですね。

取材・写真・文/丸井 緑子

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