応援するほど甘くなる!? 「夕張メロンのファンクラブ」がすごい

『北海道Likers』がお届けする新ラジオ番組『北海道Likers Voice〜北海道をもっと好きになるラジオ〜』。

「北海道でいちばん聴かれているラジオ局」として支持される『株式会社STVラジオ』と連携し、毎週土曜22:15〜22:30に放送。北海道を盛り上げている人や次のトレンドを創る人(=ライカーズ)をゲストに迎え、あふれる北海道愛を声(=Voice)で伝えます。

今回は2023年12月2日の放送回をご紹介します!

メインパーソナリティー

田村みなみさん(以下、田村さん):『株式会社STVラジオ』
柳澤美空(以下、柳澤):『北海道Likers』プロデューサー

今回のゲスト

田中一弘さん:「2nd HomeTownとデジタルに共生する社会を創る」をミッションに掲げる「MeTown株式会社」代表取締役。

先端デジタル技術を活用した「夕張メロンNFT」とは?

今回の“ライカーズキーワード”は“NFT”。「MeTown株式会社」代表取締役・田中一弘さんをゲストに招き、先端デジタル技術であるNFTについて語っていただきました。

田村さん:“NFT”。最近よく耳にするワードですが、何となく分かった気でいても「説明して」と言われるとやっぱりできません。ゲストの方に詳しいことを教えていただきましょう 。

今夜のライカーズゲストは、札幌のベンチャー企業「MeTown株式会社」代表・田中一弘さんです。ご出身は札幌。高校生のときに夕張市の財政破綻のニュースに触れ、進んだ大学では地方創生などの分野を学んでいらっしゃいました。

2022年、勤務されていた東京のリース会社を辞めて「MeTown株式会社」を設立。今年2023年1月から『夕張メロンNFT』の販売をスタートされています。田中さん、こんばんは。

田中さん:こんばんは。よろしくお願いします。

柳澤:まず、「NFTとは何?」というところから教えていただけますか?

田中さん:NFTとは、デジタル上で発行されるデータを改ざんできないように保存できる状態のことを指します。グローバルでは、とくにアートの領域で活用されていることが多い技術です。

アーティストの方が絵を描いて“物理的な絵”を販売するという従来のところから、だんだんとデジタルの世界に移ってきました。デジタルの世界ではデータを販売するのですが、画像のデータはコピー&ペーストで複製が容易にできてしまいます。1点もののアートを描いた方が、デジタルデータとして1点だけ売りたいというときに、NFTの技術が使われ始めました。

「NFTの技術がアート以外の分野にも使えるのではないか」というのが、ここ3~4年の動きです。いろいろな事例が出てきていますが、とくに日本では“デジタルな会員証”として利用されている事例が増えてきました。

田村さん:会員証といわれると一気に親近感がわきますね。

田中さん:最近はスマートフォンに入れるタイプのデジタル会員証がありますが、その裏側の技術としてNFTを使った事例が出てきています。

田村さん:そうなんですね。お話を聞いていて、“もの自体の価値”を大事にできるのがNFTなのかなと感じました。

田中さん:おっしゃる通りで、NFTとして発行すると、世界中から誰でも見られる状態になります。そのNFTをほかの人が買いたいときに、NFTを持っている人に「このNFTを買いたいです」とオファーする機能がもともと付いています。

なので、値段が付きやすく、今まで価値が見えにくかったものがきちんと価値として流通しやすくなったというのも技術革新だと思います。

田村さん:まさに技術革新ですね!

NFTと夕張メロンが結びついて、何がどうなっていくのでしょうか!?

田中さん:今回私たちは、夕張メロンとNFTを紐づけ、“夕張メロンのファンの輪を広げる”というテーマで夕張メロン好きを集め、デジタル上にコミュニティを作ってみる挑戦をしました。

柳澤:ファンクラブのようなイメージでしょうか?

田中さん:そうですね、まさにファンクラブというかたちがいちばん近いと思います。そのファンクラブの会員証をNFTで発行しました。

田村さん:コミュニティではどんなことをされているのですか?

田中さん:今年1月に初めて『夕張メロンNFT』の販売を開始しました。会員証を買うと夕張メロン農家さんがいるオンラインコミュニティに入ることができます。

1月は種まきの時期なので、種まきから収穫までの様子をずっと見ることができ、夕張メロン農家さんと会話をすることもできます。半年経つと、種まきから半年かけて育ってきたメロンが、会員証を持っている人に1人1玉届くという仕組みになっています。

そして『夕張メロンNFT』には、もう1つ重要な特徴があります。ファンクラブの中で夕張メロンのファンの輪を広げる活動をしてくれた人に対して、ポイントが貯まる仕組みを作っているんです。

夕張メロンのことをTwitter(現X) でつぶやいたり、SNSで拡散したりすることでポイントが貯まるようにしていて、このポイントを貯めていくと、夕張メロンのファンの輪を広げてくれた地域貢献者ということで、自分が受け取る予定のメロンがだんだん甘くなります!

柳澤:えー甘くなる!?

田村さん:すごい! 新しい特典ですね(笑)

田村さん:そもそも、田中さんが会社を辞めてまで夕張メロンのために自ら会社を作るに至った動機は何だったのでしょうか?

田中さん:私自身は札幌に住んでおり、高校2年生のときに夕張市の財政破綻に直面しました。それが当時高校生ながらショックで、「自治体が財政破綻するって何なのだろう」と問いを持つようになり、そこから地方創生の領域で活動していきたいと思うようになりました。

大学、社会人と地方創生のことをやりながらサラリーマンとしても仕事をしていましたが、2年前に「NFTという技術を活用した地域活性化ができるらしい」という話を聞きつけたんです。「この新しい技術で地元の北海道を盛り上げられるかもしれない」とインスピレーションを得て、「何かやりたい!」という気持ちが湧き出てきました。

毎日、Twitter(現X)で「NFTに夕張メロンを紐づけたらこんな面白いことができるんじゃないか」などとつぶやいていたところ、突然知らない人からDMが来ました。

開いてみると、「私は『JA夕張市』の職員なのですが、あなたのつぶやきは面白いです。1回お話ししませんか」とお声掛けをいただきました。「こんなところで繋がれるんだ!」とさっそく「JA夕張市」さんへ出向き、「私はいま会社を辞めてベンチャー企業の立ち上げを検討してるのですが、一緒に何かできませんか?」という話をしたところ、実行に移すことになりました。高校生のときからの積年の想いがいま実っている状態ですね。

柳澤:すごいですね、そういうきっかけだったんですね。

田村さん:まだまだお話を聞いていきたいところですが、続きは来週にということで……。来週もよろしくお願いいたします!

田中さん:よろしくお願いします!

ゲストからコメント!田中一弘さんより

Q. あなたの北海道“LIKE”は?

A. 理由は分からないですが、北海道がとっても好きです! やっぱり道産子のみんなが好きなのかもしれないです。

例えば、先日東京で困っていたときに、Facebookで助けを求めたら、1回しか会ったことがない道産子の友達がすぐに駆けつけて助けてくれました。

「道産子が困っていたら助けなきゃ」というあたたかい繋がりに救われたこともあり、ますます好きになっています。

Q. ラジオに出てみての感想や伝えたいメッセージがあればお願いいたします!

A. 夢のラジオスタジオでの収録、緊張しましたがとても楽しかったです!

北海道好きが集まって、北海道愛を語る時間は贅沢で、もっと語りたかったなと思いました!

 

『北海道Likers Voice〜北海道をもっと好きになるラジオ〜』は、『STVラジオPodcast』でも聴くことができます。次回分の公開もお楽しみに!

【画像】株式会社STVラジオ、MeTown株式会社、MIKO / PIXTA(ピクスタ)

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