アイキャッチ 斉藤さんご夫妻

虜になる人続出!由仁町から独自のファッションを発信するお店がすごい【札幌から1時間】

人間が服を着るようになったのは、旧石器時代の7万年前とも、12万年前とも言われています。服を着るのは人間だけ。ファッションは人が人であるためのアイデンティティなのです。

北海道由仁町にある「あれこれマート ゆにぞん(以下、ゆにぞん)」は、空知エリアの片隅で独自のファッションカルチャーを発信しています。ドアを開けると、まばゆいアパレルに迎えられました。

札幌から由仁に移住。空き店舗に宿る魂に惹かれた「ゆにぞん」

由仁町は空知エリアの最南端に位置する人口4,676人の町です(2023年11月1日時点)。新千歳空港から車で約30分、札幌まで約1時間のアクセスの良さを活かし、「都会に近いちょうどいい田舎」として注目されています。

「ゆにぞん」のオーナーの斉藤さんご夫妻は、2022年に札幌から移住しました。

「札幌ではフラダンススクールを経営していましたが、コロナ禍で活動を制限されてしまいました。犬を5匹飼っているので、庭にドッグランを作れるような広々とした場所に引っ越したいと考えていたときに、由仁に最適な物件を見つけました」と、ご主人のジュウホウさんは言います。

最初は由仁から札幌に出向いてフラダンススクールを続けるつもりでしたが、駅前のシャッターが降りた店舗に心が惹かれたのだそう。

「空き店舗のルーツをたどると『サイトウ洋品店』というお店だったそうです。運命を感じました」

すぐに契約を結んだものの、どんな店を開くのかはノープラン。“飲食店以外の店”ということしか決めていなかったそうです。DIYでなんとなく改築を進めているときに、『サイトウ洋品店』の魂が舞い降ります。

「いっそのこと、自分が好きな服を売る店にしようと思いました」

まるで花畑!エキセントリックなアパレルが勢ぞろい

ジュウホウさんと妻のマユさんは、普段から個性的な服を好んでいたそうです。

「僕が20代のころはDCブランド*全盛で、街には個性的な服がたくさんありました。しかし今はそういった個性溢れる服が少なくなりました。『ゆにぞん』には自分が欲しい服、着たい服に振り切った商品を揃えました」

*DCブランド・・・1970~1980年代ごろに流行した、ファッションデザイナーや企業がその個性を全面に打ち出したブランド

店内はとてもカラフル。花畑のような原色を基調とした服や帽子が並んでいます。おもに東南アジアを中心に仕入れているそうで、いずれも日本で商品化するのは難しい個性的なものばかり。

実は筆者の社会人デビューは、大手アパレルメーカーでした。一般向けの商品展開をする企業では不可能な品揃えです。

「古着は流行に左右されますし、大人のお客さんは敬遠されるので、ワッペンやペイント、生地をほどいてリメイクしたものもありますが、ほとんどが新品です。すべて1点ものでサイズもオンリー。あなただけの一着です」

ツボにはまると夢中になる。「ゆにぞんスタイル」がヤバい

自ら配信しているInstagramやYouTubeを通して「ここでしか買えない」「買い逃すと二度と入手できない」と話題になり、「ゆにぞん」のスタイルを支持するお客さんが急増。

北海道出身の芸人が街ブラをする番組で、アイドルタレントを連れて「ゆにぞん」を訪れたことで、さらに知名度が上昇しました。

「“こんな場所で商売になるのか?”と言われることもありますが、テナント料が高い札幌では店を開くことはなかったと思います。“売れ残った服は全部俺が着る”と啖呵を切っていましたが、オープンしてみて思ったより派手な服を好む方々がいることがわかりました」

お客さんのほとんどが女性です。取材中も訪れるお客さんが絶えません。

「YouTubeで見て気に入った」と言う女性は、仕事が終わると急いでネコが大きくフィーチャーされたデザインのシャツを買いに来たのだとか。

 

「好きな服に囲まれて、好きな話ができる。今の生活は最高です」と、ジュウホウさんは言います。YouTubeでプライベートな内容を配信しているので、初めてのお客さんともフレンドリーに話せるそうです。

個性の塊のようなファッションを求める方に「ゆにぞん」はぴったりなショップです。

<店舗情報>
■あれこれマート ゆにぞん
住所:北海道夕張郡由仁町本町273-1
■電話番号:090-7050-6220
⇒営業時間など詳細はこちら

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