「ゆっくりと特別な時間を」オープン間もなく朝から賑わう!あたたかな喫茶店【新店】
本別町(ほんべつちょう)は帯広市の北東部に位置する人口6,000人ほどの小さな町です。町内を流れる本別川のアイヌ語名「ポンペッ」(小さい・川)が町名の由来。町の半分以上が森で覆われており、北海道内では“豆の町”としてその名を知られています。
そんな本別町に「喫茶ゆゆひ」が2023年9月にオープンしたということで、取材に伺いました。
2021年から本別公園にある「義経の館」で、間借り喫茶としてスタートした同店。2022年12月からは同じ十勝管内の足寄町(あしょろちょう)にあるホテル&キャンプサイト「KOYA.lab陵雲荘」で、週末のみ間借り営業をしていました。このたび待望の実店舗オープンです。
本別町にオープンした「喫茶ゆゆひ」
お店へは帯広駅から車で約1時間。本別町のメインストリートに面しています。バスで行く場合は帯広駅から帯広陸別線に乗り「本別北2丁目」で下車、徒歩1分。1時間40分ほどのバス旅です。道の駅「ステラ★ほんべつ」や、以前取材させていただいた「松月堂」もすぐ近く。
店内はレトロな喫茶店を思わせるような、落ち着いた雰囲気。
店主の村上さんは“カフェ”というより“喫茶店”のイメージが好きなのだそう。店内もレトロな雰囲気を出せるよう、椅子やテーブルもわざわざ中古の品を集めてきたこだわりぶり。メニューも昔ながらの喫茶店風の『ナポリタン』が人気です。
大人数用のグループ席やお一人様用のカウンター席もあります。
もともとスナックだったお店をリフォームしたそうで、どことなく面影が残っていますね。リフォームは地元の方も手伝ってくれました。
Wi-Fiも完備されており、仕事や読書をしながらゆっくりとした時間を過ごせます。お客様は地元の方が多いそうですが、十勝管外から来てくれる人もいるのだとか。
地元の就労支援事業所で作られた商品や、店主自らセレクトした雑貨なども販売されていますよ。
元地域おこし協力隊!店主・村上さん
村上さんにお話を聞きました。
村上さんは本別町のご出身で、地域おこし協力隊としてUターンしてきました。*
「開店から2ヶ月慌ただしく過ぎていきましたが、最近やっと落ち着いてきました。最初は流れがつかめなくて悩んだりもしましたが、町内の店舗や商工会の先輩方にアドバイスをいただいて気持ちが楽になりました」と村上さん。
モーニングは朝7時から営業している同店(11月から、モーニング営業は金・土・日曜の朝8時からに変更)。近くにある本別町役場の職員さんも、出勤前に立ち寄ってくれるのだそう。
「本別町にはモーニング営業しているお店が少ないんです。若い人たちに、コンビニで朝ご飯を食べるより、お店で栄養のあるものを食べてほしいと思ってモーニングを始めました。意外にもたくさんの人が来てくれて、少し驚いています」
午前の取材中も小さなお子様を連れたお母さんや、若いカップルが訪れていました。とても温かい、家庭的な雰囲気のお店です。
最近では韓国カフェを模した夜イベントなども開催され、大盛況でした。予約制にしていましたが、すぐに満席になってしまい「予約が取れなかった」「またやってほしい」など多くの声が寄せられたそう。「今後は月1回のイベントを定番にしていきたい」と話します。
*村上さんの経歴やオープンまでの道のり、店名の由来などはWebサイト『HOTほんべつ』でも詳しく語られていますので、ご覧ください。
人気メニューは…?
日替わりの『ランチプレート』。取材に伺った日のメニューは『大根と手羽元のさっぱり煮』でした。よく煮込まれた手羽元はホロホロと柔らかく、大根や卵にもしっかりと味がしみこんでいます。お酢の酸味とショウガの風味が爽やかで、ご飯がすすむ一品。サラダはシャキシャキの白菜の食感が最高でした。
野菜は知り合いの農家さんから仕入れたものや、道の駅で買ってきた新鮮なものを使用。できるだけ地元産、北海道産の素材にこだわっています。お米ももちろん北海道産。
『くり豆のチーズケーキ』も人気メニュー。外側は香ばしく、中はクリーミーな味わい。中に入っている本別町産くり豆のホクホクとした食感が、よいアクセントになっています。
お菓子作りは、子どものころから好きだった村上さん。以前働いていた音更町(おとふけちょう)の「SWEETS FACTORY GREEN」でお菓子作りの基礎を学んだのだとか。
コーヒーは音更町の「カシオペイアコーヒー店」でオリジナルブレンドした豆を使用。ケーキに合う、好きな味をブレンドしてもらったのだそう。『カフェラテ』に使うエスプレッソは、以前取材させていただいた帯広の「サワラコーヒー」から豆を仕入れています。
町にいい流れを作りたい
「町にいい流れを作りたいんです。ドライブの通り道で立ち寄ってくれた人や、イベントに来てくれた人が町内のお店で2次会をしてくれたり泊まってくれたりしたらいいですね。キャンプ場も近いので、夏はキャンプに来た人がモーニングにも来てくれれば」と笑顔で語る村上さん。
「もっとお店を知ってもらえるように頑張りたいんですが、なかなか難しくて。Instagramはほとんど主人に任せきりなんです。気軽に来て、ゆっくりと特別な時間を過ごしてほしいです」
みなさんもぜひ「喫茶ゆゆひ」を訪れてみてください。その居心地のよさについつい時間を忘れて、ゆっくりと過ごしたくなること間違いなしです。
新メニューも考案中とのこと。最新情報をInstagramでチェックしてくださいね。
※11月から冬季の営業時間に変更されています。
<店舗情報>
■喫茶ゆゆひ
■住所:北海道中川郡本別町北2丁目2-7
■電話番号:080-9614-2250
⇒営業時間など詳細はこちら
【参考】羽が生えているような村上さんが、地元・本別町に戻ってきてゆったりと羽を休める喫茶店をオープンするまでの物語り|HOTほんべつ / 一般社団法人 地域包括ケア研究所
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