アイキャッチ鎌田社長

メニューは全て500円以下!元レスリング選手が届ける「岩見沢のソウルフード」<編集部のおすすめ>

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今回は、2023年7月に人気だった記事を“編集部のおすすめ”として1本ピックアップ!

この機会に、“知らなかった北海道の魅力”に出会っていただけたら嬉しいです。

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メニューは全て500円以下!元レスリング選手が届ける「岩見沢のソウルフード」

近年、あらゆるものが値上がりしています。とくに食べるものが高くなるのは困りもの。おいしいものをお腹いっぱい食べるからこそ、明日への活力がみなぎります。

岩見沢市で3店舗を展開する『かまだ屋』は、私たちの胃袋を満たしてくれるオアシスです。社長はオリンピック出場経験がある元レスリング選手。プロレスラーの勧誘も受けたことがあるそうです。お店や選手時代の話を伺いました。

炭鉱街の製麺会社としてスタート「かまだ屋」

『かまだ屋』は、現・社長の鎌田誠さんの父親が昭和30年代に旧栗沢町美流渡で製麺会社を開業したのが始まりです。当時の美流渡は炭鉱で賑わっており、食堂や農協、生協などに麺類を卸していました。

「最初は文房具屋だったらしいのですが、いつのまにか商売替えしていました。時代の先を読んでいたのでしょうね」と鎌田さんは言います。

その言葉の通り、昭和40年代になって炭鉱が衰退しはじめると、『かまだ屋』は岩見沢に拠点を移し、駅前で立ち食いスタイルの飲食店として再スタートします。移動手段が鉄道から自家用車に変わるに従い、駐車場が確保できる市街地に移転するなど、時代の変化に対応しながら現在のロードサイドショップに変わっていきました。

学生時代はレスリング選手として活躍!

そんな父親の背中を見て育った鎌田さん。高校進学後、顧問に見込まれてレスリングを開始しました。その目利きは大当たり。1968年インターハイ広島大会、福井国体ともに3位の成績を残し、全国選抜高校生チームの主将選手としてアメリカ合衆国・オレゴン州遠征に参加する実力を誇りました。

高校卒業後、レスリングの強豪『中央大学』に進学。2年生のときにカナダ・エドモントンで開催された世界選手権で銅メダルを獲得します。4年生には主将になり、東日本大学対抗リーグ戦で団体リーグ優勝を果たしました。

全日本選手権の決勝で専修大学の吉田光雄(のちの長州力選手)に勝利し、同窓の鶴田友美(のちの故・ジャンボ鶴田選手)と共にミュンヘン五輪に出場しました。

その後もさまざまな大会で入賞し、1976年モントリオール五輪代表権を兼ねた全日本選手権の決勝戦で、『日本大学』の谷津嘉章(その後、新日本プロレスに入団)に敗れ、アマチュアレスリング選手を引退。家業を継ぐために岩見沢に戻りました。

「鶴田は、ジャイアント馬場さんに誘われていて、卒業後はプロになることを決めていたようでした。私も全日本プロレスに誘われましたが、家業を継ぐと言ってお断りしました」と、鎌田さんは言います。プロレスラーは生涯現役でいることは困難なため、長期的なビジョンがイメージできなかったそうです。

2000年にジャンボ鶴田選手が亡くなったときは、驚きを禁じ得なかったといいます。彼の生涯を記した本には、鎌田さんが語った学生時代の思い出が綴られています。旧友の思い出を語る笑顔は、青年のように輝いていました。

500円以上のメニューは存在しない!

ひとしきり話が弾んだ後で、鎌田さんから「お店の紹介もしっかりやってよ」と言われて我に返りました。『かまだ屋』は岩見沢市内に3店舗ありますが、やってきたのは『かまだ屋 大和店』。工場から一番近くにあります。

『かまだ屋』は、うどんや蕎麦、ラーメンなどをメインにしたお店です。

「物価の高騰により、一度値上げせざるを得なかった」と鎌田さんはいいますが、「何が高くなったの?」という安さ。すべて自家製麺で天然素材を使って出汁を取るなど、変わらない味を提供しています。

「コストはかかりますが、先代から続くスタイルを変えることはできませんし、それをお客さんが評価してくれています」と、鎌田さんは言います。

衛生面や働いている人の手間を減らすため、食券機や給水機をいち早く導入しました。今では当たり前なことも、当時は画期的だったそう。

破格!ラーメンとカレーで570円

『正油ラーメン』と、お茶碗にルーが載った『ライスとカレー』をいただきました。

まずは『正油ラーメン』から。炭鉱街では炭鉱夫の疲れを癒すために甘いスープが好まれていたそうですが、かまだ屋の味はそれを受け継いでいます。自家製麺もおいしく、チャーシューも厚切りでいうことなし。この価格でこのクオリティの高さは驚きです。

『ライスとカレー』は、それぞれ別メニューで存在していますが、お客さんの声で、セットメニューになりました。麺類のサイドメニューはもちろん、少しだけお腹を満たすのに最適です。

 

画一的な味を提供するチェーン店が多い中、『かまだ屋』の味付けは店舗や作り手によって異なります。そのため「ラーメンは大和店、蕎麦やうどんは別の店舗」など、好みの味によってお店を使い分けている常連さんもいるそうです。全店を制覇して、好みの味を見つけてください。

〈店舗情報〉
■かまだ屋 大和店
■住所:北海道岩見沢市大和1条7丁目3-32
■電話番号:0126-24-2342
⇒営業時間など詳細はこちら

■かまだ屋 志文店
■住所:北海道岩見沢市志文町314-6
■電話:0126-24-2357
■営業時間:10時~14時
■定休日:水曜、第2火曜日

■かまだ屋 6条店
■住所:北海道岩見沢市5条東12丁目13-2
■電話:0126-25-0963
■営業時間:9時30分~17時
■定休日:水曜、第2火曜日

※元記事:メニューは全て500円以下!元レスリング選手が届ける「岩見沢のソウルフード」
※内容は元記事掲載時(2023年7月)の情報です。

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