母と娘の二人三脚で!愛されて約30年「紅茶とお菓子で癒しを届ける専門店」(帯広市)
みなさん、紅茶はお好きですか? 今回取材に伺ったのは帯広にある「紅茶と紅茶雑貨の店 ダージリン(以下、ダージリン)」。
オーナーの田中ひろみさんと、娘の有里香さんにお話を聞きました。
母と娘でつくる癒し空間「紅茶と紅茶雑貨の店 ダージリン」
「ダージリン」は帯広駅から車で5分、歩いても20分程度の場所にあるお店です。
オーナーであるひろみさんが「ダージリン」の前身である紅茶専門店「サモワール」をオープンしたのは1979年。当時、紅茶を専門で扱うお店は十勝にありませんでした。
ひろみさんは、喫茶店が好きで、横浜の大学に在籍していた学生時代は食べ歩きやカフェ巡りをしていたそう。家庭の事情もあり地元帯広に戻る際、「世界の紅茶を飲んで、楽しんでもらいたい」という想いから紅茶専門店をオープンすることに。
オープンにあたっては「日本紅茶協会」からアドバイスをもらいました。専門家がお店に来てメニューやアレンジなどを指導してくれたこともあったそう。オープン後も旭川のお店に勉強しに行くなど努力を重ね、時代の変化に合わせたサービスを提供してきました。
1994年には「紅茶と紅茶雑貨の店 ダージリン」としてリニューアルオープン。カフェ営業や茶葉の販売だけでなく、紅茶教室や音楽ライブなどを開催し、紅茶文化のすばらしさを伝えています。
娘の有里香さんは東京の大学に在学中、紅茶の勉強をして「日本紅茶協会」認定の『ティーインストラクター』の資格を取得しました。大学卒業後はテレビ制作会社に勤め、メディアの企画の仕事をしていましたが、2020年にUターン。仕事は好きだったが体力的にきつく、コロナがきっかけとなり地元に戻ることにしたんだそう。
企画やWebマーケティング、動画作成などの仕事経験は、「ダージリン」のホームページやSNSでの発信に活かされています。「接客が苦手なので自分が店をやることは考えていませんでしたが、お店はなくしたくなかったので良いタイミングでした」とのこと。
ひろみさんは昔から紅茶にクリームを飾ったり、色を2層に分けたりする“アレンジ紅茶”を淹れてきました。それが今の時代の写真映えに偶然繋がったのだとか。
カウンター席に座り、ひろみさんとの会話を楽しみに通う常連さんも多いそう。筆者も少しお話しただけで、ひろみさんの優しいお人柄に惹かれてしまいました。ついつい長居してしまいたくなる居心地の良さを感じます。このお店で出会って結婚し、親子2代や3代で来るお客さんがいるというのも納得。
人と触れ合うのが大好きで接客が得意なひろみさんと、マーケティングを学びWebを活用した広報や企画宣伝が得意な有里香さん。それぞれの得意分野を活かして、うまく二人三脚でお店を運営されています。
Instagramでの広報にも力を入れていて、遠くは札幌や東京、山口からわざわざ来る人も。Instagramの投稿を見て、地元を離れた人が十数年ぶりに来たこともあったそう。
最近は猫好きな有里香さんが企画を考え、お店のインテリアを変えたり猫をモチーフにした『ニャフタヌーンティーセット』などのメニューを提供したりしています。近所にある猫カフェから足を運ぶお客さんもいて、猫好きが集まるお店になりつつあるんだとか。
写真映えする「アフタヌーンティーセット」
筆者は人気メニューの『アフタヌーンティーセット』をいただきました。写真は2人用ですが、1人前から注文可能です(前日までに要予約)。
一番下の段はサンドイッチ。本来はキュウリのサンドイッチなのだそうですが、時代に合わせてハムや卵、ポテトサラダのサンドイッチになっています。舌になじむ優しい味わい。
2段目はスコーンとイチゴのプチケーキ。スコーンはオープン当初からひろみさんが作り続けてきた伝統の味。クリームやジャムをたっぷりとつけていただきます。
一番上の段はアップルパイとプリン。たっぷりのフルーツの下には昔ながらの固めのプリンが隠れています。
アフタヌーンティーセットのケーキは、8種類前後ある中から好きなものを選べるのも嬉しいところ。紅茶も選択可能です。
来年2024年はリニューアルオープンから30周年。お客様に還元できる企画を考え中とのこと。「歴史や伝統を守りつつ、気軽にふらっと立ち寄れるお店になってくれれば」とひろみさん。
みなさんもぜひ「紅茶と紅茶雑貨の店 ダージリン」を訪ねてみてください。優しい紅茶の香りと、居心地の良いお店の雰囲気に癒されること間違いなしです。Instagramでも新しい情報を発信しているので、気になる人はチェックしてみてください。
<店舗情報>
■紅茶と紅茶雑貨の店 ダージリン
■住所:北海道帯広市東1条南3丁目4-1 田中ビル1F
■電話番号:0155-21-8126
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