初代が作った味と空間はそのままに。帯広で50年愛される「鶏めし」の名店
温かいご飯に、甘辛く味付けした鶏のそぼろとスライスしたむね肉をのせた“鶏めし”。帯広市で50年以上にわたり愛され続けている「鶏の伊藤」の名物グルメです。
現在は3代目のご兄弟が切り盛りしているという「鶏の伊藤」へ取材にうかがいました。
帯広駅から車で10分。50年伝統の味を守り続ける「鶏の伊藤」
「鶏の伊藤」は帯広駅から車で約10分の場所にあります。バスで来る場合は「西5条28丁目」のバス停が最寄り。
「鶏の伊藤」は1969年、初代社長の伊藤陽朗さんが、独学で鶏料理を学び、創業しました。その後、陽朗さんが体調を崩したのをきっかけに2代目の有一さんが家業を継ぎ、スタッフと一緒にお店を作り上げていきました。
「ボリュームのある鶏料理をお腹いっぱい食べてほしい。友人や知り合いを連れて来たいと思えるような店作りを目指している」と話していた有一さん。今は3代目の伊藤樹京さん・恋さんご兄弟が引き継いでいます。
今回は、弟の伊藤恋さんにお話をうかがいました。恋さんは東京の保険代理店で経営を学んでいましたが、5~6年前に声をかけられたことを機に帯広に戻り家業を継ぎました。「話が来るまで家を継ごうとは考えていませんでした」と恋さん。
店内は個性的な空間。オーダーは電話で
初代の陽朗さんが手作りした店舗は帯広の「長崎屋」の近くにあったそうですが、火災で焼失してしまい今の場所に移転。2代目の有一さんが中心になって、再建した現在のお店の内装もほとんど手作りです。写真は店外の喫煙ルーム(店内は完全禁煙です)。
壁の絵や電灯のステンドグラスも2代目の有一さんの手作りです。
お部屋に飾られている骨董品は、初代の陽朗さんが集めたもの。
たくさんある個室は、結婚式の両家顔合わせや忘年会などでも利用されています。
こちらは“VIPルーム”。
店内や各個室には電話が置いてあり、料理の注文は電話から行うシステムです。
著名人やスポーツ選手も多く来店するそう。取材の数日前には『ももいろクローバーZ』の高城れにさんが来店していたんだとか。
キッズルームも充実しています。
50年以上の歴史を持つ「鶏めし」
今回はお店の看板メニュー『鶏めし定食』をいただきました。ショウガの効いた秘伝のタレで味付けされた鶏肉のそぼろとスライスしたむね肉がのっていて、ご飯が進みます。付け合わせの『ザンギ』は揚げたてサクサクでボリュームたっぷり。もし余ったらお持ち帰りもできますよ。
「料理を五感で楽しんでほしい」と恋さん。味はもちろん食感も、見た目のボリュームやキッチンからの音やにおいまで考えているとのこと。十勝産、北海道産の素材にこだわり、鶏肉もできるだけ中札内産を使っています。
2022年12月9日までは、期間限定で中札内村の「十勝冷燻工房」とのコラボメニュー『魔法の骨なしザンギ定食』を提供していました。あまりにも人気すぎて、『十勝魔法のマヨネーゼ』の生産が追いつかなくなるほどだったとか。
「チャンスがあれば十勝管外や北海道外にも店舗を増やしていきたい」と話します。
オンラインショップも!ギフトも人気
2019年で創業50周年を迎えた「鶏の伊藤」。「これまでの50年を大切にしつつ、これからの50年で新しいことに取り組んでいきたい」と恋さん。2022年夏からはオンラインショップを開始しました。
『鶏めし丼』や『ザンギ』は、オンラインショップからお取り寄せ可能で、帯広市のふるさと納税返礼品にも選ばれています。『鶏めし丼』の調理方法は、フライパンや鍋でスライス肉を煮詰めるだけでとってもお手軽。オンラインショップ限定の『炭火炙り焼き鳥丼』や『トロバラ角煮丼』は、湯煎するだけです。内祝いやお歳暮など、ギフトでの注文も多いそう。
電話での出前も受け付けています。
「量が多くて安いのは当たり前。お客様とスタッフとのコミュニケーションを大切にしています」「地元に根付いたお店にしていきたい。お世話になった地元に恩返しできれば」と語る笑顔が印象的でした。
みなさんもぜひ50年の伝統を受け継いだ『鶏めし』を味わってみてください。お店に行けなくても、オンラインショップやふるさと納税でも手に入りますよ。
<店舗情報>
■鶏の伊藤
■住所:北海道帯広市西5条南28丁目2-8
■電話番号:0155-22-3076
⇒営業時間など詳細はこちら
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