ハッシュタグで旭川を盛り上げる。フォロワー1万人超「中華そば富いち」オーナーの地元愛

2022.12.06

コロナ禍の社会が数年続き、飲食店をはじめとする多種多様な業界のオーナーさんやスタッフさんは、大変苦しい思いを強いられました。北海道もインバウンドや道外からの観光客が減るなど苦しい状況。地元のお店を利用して、地元を盛り上げようとする人も少なくありません。

そんななかTwitterで見かけるようになったのは、『#旭川Twitter会』のハッシュタグ。その生みの親である、「中華そば富いち」のオーナー・伊藤弘二（いとうこうじ）さんに、ハッシュタグを作った想いやお店のことを聞きました。

旭川市新富にある「中華そば富いち」

出典: 北海道Likers

2019年4月3日、富良野市出身の伊藤さんは、旭川市新富に中華そばのお店をオープンしました。

「札幌市で同級生と仕事をしていたのですが、旭川で母親がひとり暮らしをしていたんです。札幌に来るように話していたのですが、なかなか来る気配がなくて。それで旭川に戻ってお店を開業しようと思い立ちました」とオープンのきっかけを話します。

伊藤さんは、市内のとんかつ店で9年、ラーメン店で8年、そのほかにも調理歴が10年という、食のベテラン。

しかし、旭川市といえばラーメンが有名であり、市内には多くの人気店があります。そんな旭川でなぜ“中華そば”なのでしょうか。

「老舗の旭川ラーメン店は多数ありますが、自分のお店を出すのであれば、何か違った個性を出したかったんです。煮干し出汁と鶏清湯スープのWスープであっさりとしたスープの中華そばをお出ししています」と伊藤さん。

実際にいただいてみました。

定番メニュー！「醤油」をいただく

出典: 北海道Likers

「中華そば富いち」の定番メニューのひとつ、『醤油』。

テーブルへ運ばれてきた際に、しばらく見とれてしまうほどの美しい盛り付け。肉厚なチャーシュー、たっぷりのねぎ、竹の子、ほうれん草、かわいらしい紅葉のお麩ものっています。

麺は細麺で、旭川のもの。スープは煮干しのお出汁がきいたやさしい味わいです。豊富な具材とやさしいスープ、小さな頃から親しんできた細麺のおいしさに、あっという間の完食でした。

多くのラーメン店がある旭川市内でも、大変な人気を誇る「中華そば富いち」。旭川ラーメンの味わいとは少し違いますが、やさしいお出汁の味わいが後を引き、なんだかホッとします。

取材にうかがった日も、夕方でもお話を聞くことができないほどお客さんが次々に来店していました。

「#旭川Twitter会」ハッシュタグを生み、フォロワー1万人！そのワケとは

出典: 北海道Likers

Twitterの投稿に付けることで、より見てほしい人へ情報が届きやすくなったり、興味のある不特定多数の人へ情報が拡散されやすくなる“ハッシュタグ”。

伊藤さんは『#旭川Twitter会』の生みの親です。『#旭川Twitter会』を作ったきっかけを聞きました。

「開業して1年も経たないうちにコロナ禍になりました。そのときに何気なく見ていたTwitterで札幌をはじめとするさまざまな地域『#◯◯Twitter会』があることを知ったんです。同業者も異業種の人も、公式アカウントを稼働している人が他店へ行ってツイートしたり、応援のリツイート（自分やほかの人のつぶやきを再度ツイートしたり、引用してツイートすること）をしていました。

なんとか皆で盛り上がろうとしている動きを見て、当時旭川にはなかった、『#旭川Twitter会』を立ち上げました」

有難うございます🙇#旭川Twitter会は企業やお店、個人の方等、タグを付けて発信することで色々な情報や宣伝、告知等を共有出来たりTwitterから地元旭川が少しでも元気になれば…とはじめました。参加条件等は特にありませんので是非使ってみて下さいませ🙇

— 中華そば富いち🍥 (@tomiichi0403) April 4, 2021