味を引き継いだのはただ一人!56年間続く肉屋が誇る「秘伝のタレ漬ジンギスカン」【帯広】
みなさん、ジンギスカンはお好きでしょうか? 北海道民が愛してやまないソウルフード、ジンギスカン。今や北海道のみならず、ヘルシーフードとして全国で大人気です。
今回はそんなジンギスカン肉を販売する帯広の老舗「有限会社 管野精肉店(以下、かんの精肉店)」をご紹介します。
昭和40年創業の元祖ジンギスカン店「かんの精肉店」
「かんの精肉店」専務の菅野義博さんにお話をうかがいました。
昭和40年、帯広駅から車で7分ほどの今と同じ場所で、義博さんのお父様が始めた「かんの精肉店」。「ジンギスカン肉の本格的な販売を始めたのは『かんの精肉店』が帯広では初めてだった」と義博さん。
お店を始めたころは、今ほどジンギスカンがメジャーではなく羊肉を食べる文化もなかったことから、「そんなものを買う人はいない」などと言われることもあったそう。それでも頑張ってお店を続けた先代社長は、とても厳しい人だったといいます。
現在の社長であるお兄様と専務の義博さんは、和食店や事務機器の販売など全く違う仕事をしていましたが、約30年前に家業に戻り、10年ほど前にお店を継ぎました。
商品へのこだわり
「かんの精肉店」の看板商品であるジンギスカンの品質には、強いこだわりが。肉は、オーストラリア・ニュージーランド産の羊肉のなかでもとくに上質なロース肉を使っています。
ジンギスカンを漬け込むタレは、先代社長が考案したオリジナルの自家製。製法は、先代社長から受け継いだ義博さんの妹さんただ1人しか知らないとのこと。お肉の仕込みからパッケージまですべて自店で行っているので、大量生産はできません。
「手作りでしか出せない味です」と義博さん。「ジンギスカンが苦手な人でも食べられます。初めて食べるジンギスカンで第一印象が決まるので、最初はよいお肉を食べていただきたい」
“帯広一”といわれる人気ジンギスカン店も「かんの精肉店」からお肉を仕入れているんだとか。
店内で提供しているジンギスカン以外の牛肉や豚肉、鶏肉は、北海道産や十勝産にこだわって取り揃えています。自家製のオリジナル特製ダレに漬け込んだ豚ジンギスカンや鶏ジンギスカンも人気商品です。
よいお肉はほとんど大都市の高級店に行ってしまうので、地元には出回りにくいのが現状。ですが、「かんの精肉店」では「地元の方々に十勝のよいお肉を食べてもらいたい」という想いで地元産の高品質なお肉を低価格で提供しています。ブランドの『十勝ナイタイ和牛』を買えるのは、帯広で同店だけとのことです。
お客さんとの繋がりがよい思い出に
創業から57年、義博さんの想い出に残っているのは年1回、9月に行っていた『感謝セール』。お店の前に長い行列ができ、なかには朝6時から並ぶお客さんもいたとか。1か月前から準備をし、ほかの冷凍庫を借りてまでせっせと仕込んだお肉が、1日5,000パック、夕方4時には売り切れる。そんな状況は、“9月の奇跡”とも呼ばれていたそう。
「大変だったがよいパフォーマンスになった」と義博さん。通りがかりに行列を目にして、後日買いに来るお客さんもいたそうです。
「商品の仕込みや準備が大変なこと、違法駐車で近隣から苦情が来ることなどが原因で今はやめてしまったが、状況が許せばまたやってみたい」と話します。
コロナの影響や人手の都合で行かなくなってしまった、全国各地の物産展への出店もよい思い出の一つです。「試食販売などを通して全国各地の人々とふれあうことができ、とても楽しかった」といいます。なかでも印象に残っているのは熊本県で、全国で一番人気を集めることができたそう。毎回物産展のたびに来店してくれるリピーターさんもたくさんおり、今でも「また来てほしい」という声が届きます。
SNSを利用した宣伝も!
おはにく🍖です
キャンペーンも終って新しいフォロワー様も増えたので恒例の中の人のご紹介🤗
役職→代表取締役なにも専務🤣
昭和○○年4月15日生まれで未年の牡羊座のジンギスカン売りです🐑
性格は温厚ポジティブで楽しくやりたい派です😁
勿論仕事はキッチリやりますよ👍よろしくお願いします🙇 pic.twitter.com/zpgcLYW0Nj
— かんの精肉店【公式】 (@kanno298) June 8, 2022
「かんの精肉店」はSNSの運用にも力を入れています。専務の義博さんが担当し、毎朝の“おはようツイート”を1日も欠かさず続けています。
「日本全国のお店やお客様とつながれるのが嬉しいんです。SNSがきっかけでお店を知り、オンラインで購入してくれたりお店に来てくれたりするお客様もいます。Twitterは無料で使えるので、上手く利用して自分の店だけでなく十勝全体の商品が売れるようにしていきたい」と笑顔で話してくれました。
お店だけでなく電話注文やオンラインでも購入できるので、ぜひ一度「かんの精肉店」のジンギスカンを食べてみてください。きっとジンギスカンの概念が変わるはずです。
<店舗情報>
■かんの精肉店(有限会社 管野精肉店)
■住所:北海道帯広市大通南28丁目17
■電話番号:0155-24-1327
⇒営業時間など詳細はこちら
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【画像】有限会社 管野精肉店