もつそばが美味!5代目店主が庶民の味を守る「明治43年創業のそば処」【旭川市】
ラーメン店の多い町・旭川は、そば店も多く、歴史あるお店が市内に点在しています。なかでもJR旭川駅周辺や歩行者天国である「旭川平和通買物公園」周辺には、ラーメン店と同じくらいそば店があるんです。旭川は、江丹別やそばの生産量が全国一の幌加内など、そばの原料に恵まれた土地だからなのかもしれません。
その旭川で、明治43年に創業し、今は5代目となるオーナーさんが元気に続けているお店があります。
明治43年創業!「そば処 名人傍(めいじんぼう)」
JR旭川駅から徒歩約3分。駅の目の前にあるおそば屋さん「そば処 名人傍(めいじんぼう)」は、明治43年創業の老舗そば処。現オーナーの5代目・大内雅博さん(46歳)に創業から今に至る経緯を聞きました。
「当初は、JR旭川駅の構内で、おまんじゅうや温かいかけそばの販売をしていたようです。そこから別の場所へお店を構え、この場所になってからは35年くらいかと思いますね」
お昼には近くのサラリーマンや、駅やホテルなどが近いこともあり観光客、そして馴染みの地元の人が訪れます。
「昔からのお客さんが今も来てくださり、わたしのことを見ては、“君のことは子どものころから知ってるよ”とお声がけくださる方もいます」と雅博さんは嬉しそうに話します。
4代目から5代目へ。受け継がれる味わい
5代目店主の大内さんに、4代目だったお父さんのお話を聞きました。
「父は、職人気質の昔ながらの人。けれどうるさくも厳しくもなかったですね。休みはありませんが、そば店を経営するということは大変なのが当たり前。子どものころから見ていましたからね。父は3年前に亡くなりました。亡くなる少し前までお店に出ていましたね。今はわたしと妻、母、パートの方でお店を運営しています」
お父さんはきっとお店が気がかりで、お店に出るのもお好きだったのでしょう。今はその意思を雅博さんがしっかりと受け継いでいます。
人気の「とりもつそば」をいただく
一番の人気メニューは『とりもつそば』。お客さんの多くが注文していました。
「昔、丸鶏を仕入れ、骨はスープに、肉はかしわに、内臓はモツとして捨てるところなく全て使っていました。そのとき誕生したのが『とりもつそば』ですね。いつからあるのかわかりませんが、長くみなさんに愛されているお店の一押しメニューです」
筆者もいただいてみました。歯ごたえのある“とりもつ”はお出汁の味がしっかりしみ込み、おそばとともに口に運ぶと食感と味わいが楽しい! ねぎともつ、おそばを同時にいただくと、さまざまな味覚が伝わってきて後を引きます。
優しいお出汁の味は、最後まで飽きることなく、あっという間に完食してしまいました。写真を見るとまたすぐにでも食べたくなるほど、やみつきになる『とりもつそば』です。
粋でオシャレな「昼呑み」もOK!
「そば処 名人傍」では、昼呑みも楽しめます。筆者も以前、板わさやもつ煮でお酒をいただいたことがありました。おそば屋さんでお昼から呑む、粋で贅沢な時間も味わってみませんか。
これからもお客様を大切にしていきたい
「コロナ禍で休業要請が出たときは、お店を閉めなければならず大変でした。お店の前にお客さんがいらしてもお店を開けられず辛かったですね。その後もやむなく休業したり、店内での飲食を休んで出前やテイクアウトなどをしていました。
旭川市内やこの周辺にも、素材や作り方にこだわった多くのおそば屋さんがありますが、うちはサラリーマンの方が多く、また駅やホテルに近いため観光客の方も多くいらっしゃいます。やむなく値上げをすることもありましたが、みんなが食べやすい価格で続けていけたらと思っています」と大内さん。
5代目店主が守り続ける昔ながらの味わいを、旭川で楽しんでみませんか。
<店舗情報>
■そば処 名人傍(めいじんぼう)
■住所:北海道旭川市1条通8丁目348-7
■電話番号:0166-23-1929
⇒営業時間など詳細はこちら
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